ボーイフレンド
The Boyfriend
ストーリー
結末まで書いています。
日本初の男性同士の恋愛リアリティ。S2は冬の北海道で約2ヶ月の共同生活。
『ボーイフレンド』は、日本で初めての男性同士の恋愛リアリティ番組だ。ゲイやバイセクシュアルの男性たちが「グリーンルーム」と呼ばれる家で共同生活を送り、ふたり一組でコーヒートラックを営む。トラックの当番は、ふたりきりで過ごす一日になる。デートに行けるのは互いを選び合ったときだけで、脱落はない。スタジオではホラン千秋、青山テルマ、ドラァグクイーンのドリアン・ロロブリジーダ、徳井義実らが見守る。
2024年夏のシーズン1では、9人が千葉県館山の海辺で暮らした。最終日、ひと夏想い続けたリョウタにカズトは一緒には出られないと告げ、アランとふたりでグリーンルームを後にする。ふたりはその後、友人のままでいる。海辺では、距離を置き続けてきたシュンが初めてまっすぐに想いを告げ、ダイに約束のキスをする。ふたりは撮影の2か月後に恋人同士になった。
より詳しく描かれるシーズン2は2026年配信。冬の北海道、阿寒湖畔の宿に10人が集まり、約2か月を過ごす。オーストラリアで暮らすイザヤと、バルセロナで暮らすウィリアムには過去の因縁があり、ネット上で互いをブロックし合っていた。そのふたりが第7話で恋人になる。最年長40歳のカズユキは、15年続いた関係を終えて1年後にやってきた。ジェンダー論と人類学を学ぶ大学院生のフーウェイは、帰国した際に母親へカミングアウトし、受け入れてもらえなかったことを皆に打ち明ける。恋人がいたことのないボミは、その隣で本人以上に泣く。20歳のリュウキは、父親に打ち明けるのが怖い。シーズン1のテホンも戻り、シーズン1の配信当時から彼を好きだったジョウブに想いを寄せられる。トモアキとヒロヤは、トモアキを救ってくれたコミュニティへの思いをめぐってぶつかり、やがて和解する。
最終話で、ボミはフーウェイと思い出の場所をめぐり、「僕の初恋人になってくれますか」と告げる。グリーンルームを離れていたあいだに気持ちに気づいたフーウェイは、自分から言いたかったと笑う。トモアキは両親への手紙を読み上げる。最後の日、テホンは涙ながらにジョウブへ好きだと伝え、ふたりは一緒に家を出る。カズユキはのちに、15年をともにしたパートナーとの暮らしに戻ったと語った。
主な出演
ドリアン・ロロブリジーダスタジオ出演
ゲイであることを公表しているドラァグクイーン。両シーズンを通してスタジオで見守る。
フーウェイ参加者
ジェンダー論と人類学を学ぶ26歳の大学院生。滞在中に母親へカミングアウトし、最後にボミと結ばれる。
ボミ参加者
23歳の大学生。恋人がいたことがなく、グリーンルームで初めての恋人を見つけたいと願う。
イザヤ参加者
オーストラリアで暮らす32歳の営業職。過去の別れの傷を抱えつつ、因縁のあったウィリアムと恋人になる。
ウィリアム参加者
ペルー出身、バルセロナ在住の34歳のプロジェクトマネージャー。結婚を夢見て、第7話でイザヤと恋人になる。
カズユキ参加者
最年長の40歳。15年続いた関係が終わって1年後に参加し、すぐに皆の兄貴分になる。
この作品が問いかけるもの
『ボーイフレンド』は、男性同士がいまも結婚できない国でつくられた、日本初の男性同士の恋愛リアリティ番組だ。スタジオのドリアン・ロロブリジーダは、ゲイの人間模様がマジョリティの娯楽として消費されるだけにならないかという危惧が最初にあったと語っている。番組が選んだのは、ゆっくりとやさしい語り口だった。シーズン1は10か国で日々の番組トップ10に入った。約1000人が応募したシーズン2は、恋の足もとにあるものにさらに踏み込む。受け入れられないかもしれない親へのカミングアウト、当事者どうしでも意見がぶつかるコミュニティ、結婚という制度がないなかで長い関係をどう築くか。番組に関わった松岡宗嗣は、視聴者がカミングアウトの場面で涙するのは、そこにまだ社会の壁があるからだと言う。番組は恋の物語であり、その壁の記録でもある。