あいのり
Ainori (Love Wagon)
ストーリー
結末まで書いています。
ピンクのラブワゴンで世界を旅し、告白は“帰りの航空券”で。Netflixで復活した元祖恋愛旅番組。
『あいのり』は、見知らぬ男女7人(男性4人、女性3人)が「ラブワゴン」と呼ばれるピンクのワゴン車で世界を旅する恋愛バラエティだ。番組を有名にしたルールは単純だ。恋をしたメンバーは、日本行きの航空券を相手に差し出して告白する。受け入れられれば、ふたりはキスをして一緒に帰国する。断られれば航空券は返され、告白した者はひとりで帰国し、空いた席には新しいメンバーが加わる。番組は、訪れた国の姿やその国が抱える社会問題も伝えた。フジテレビで1999年10月から2009年3月まで月曜の夜に放送され、スタジオでは久本雅美と今田耕司が見守った。2017年にはネットフリックスで『あいのり:アジアン・ジャーニー』として復活し、スタジオにはタレントのベッキーらが並んだ。旅はのちにアフリカへも向かう。
2017年10月から配信されたアジアン・ジャーニーの第1シーズンは、ベトナム、ミャンマー、台湾、タイ、マレーシアを経てシンガポールへ至る。メンバーは告白しては去り、新しいメンバーが席を埋めていく。台湾で、でっぱりんは美大生のあきらに一目惚れし、彼の合流6日目に告白するが、早すぎると断られてひとりで帰国する。最初のカップルは、4か国をともに旅してきた最後の初期メンバーふたり、どら焼き職人でキックボクサーの裕ちゃんと、モデルの卵のアスカだった。28年間恋人のいなかったシャイボーイは、かすがのために作った歌を弾き語りで贈り、彼女はチケットを受け取る。シンガポールでは、妻を探しに来た「社長」が、かにゃに21本の赤いバラとチケットを差し出す。かにゃは感謝を伝えたうえで、気になる人がいると断った。シーズンはそこで幕を下ろす。帰国後、あきらはスタッフに、でっぱりんにもう一度会いたいと申し出た。偽の番組収録の場で彼が告白すると、彼女はそれを受け入れた。次のシーズンが始まるころにはふたりは別れており、でっぱりんは再びラブワゴンに乗っていた。
主な出演
この作品が問いかけるもの
『あいのり』は、告白を旅の終わりに変えた。好きだと伝えることは、相手に帰りの航空券を差し出し、ひとりで帰国する危険を負うことだ。だから勇気は目に見える形になり、代償を伴い、どの告白も誰かの旅を終わらせる。最初のシリーズでラブワゴンが訪れた国は92か国、生まれたカップルは44組で、そのうち8組が結婚した。番組はまた、メンバーの私的なドラマを、通り過ぎる国々とその国が抱える問題のすぐ隣に置いた。恋に落ちることが、他人の苦境と同じ画面の中で起きていた。ネットフリックス版は航空券のルールを残し、世界の視聴者に向けてスタジオのトークを加えた。でっぱりんの物語は、この形式のいちばん人間らしい姿を見せる。旅の途中で断られ、旅のあとで選ばれ、一年もたたずに別れ、それでも再びワゴンに乗って恋を探す。