オオカミくんには騙されない
Ōkami-kun / Ōkami-chan ni wa Damasarenai
ストーリー
結末まで書いています。
恋をしない“オオカミ”が紛れ込む。疑いそのものがドラマになる。
『オオカミくんには騙されない』は、2017年2月に始まったアベマの恋愛リアリティ番組で、恋の駆け引きの中に嘘のゲームが仕込まれている。本気の恋を探す男女の中に、絶対に恋をしない嘘つきの「オオカミ」が少なくともひとり潜んでいる。参加者は誰の言葉が本気かを見極めながら、自分がオオカミではないと信じてもらわなければならない。プロデューサーによれば、発想のもとは人狼ゲームだという。シーズンによって、オオカミは男性の中に、女性の中に、あるいはその両方に潜む。シーズン5までは女性陣を女子高生に限っていたが、シーズン6からは年齢を問わなくなった。スタジオの司会は、ほぼ一貫してお笑い芸人の横澤夏子が務めている。
2023年6月から8月にネットフリックスで配信されたシーズン14には、20代から30代の男女10人が集まり、オオカミは5人の女性の中に潜んでいた。第1話で、シンガーソングライターのじゅりがオオカミであることが視聴者に明かされ、第2話では、オオカミはもうひとりいると告げられる。10人は共同作業に挑み、中間告白は女性から、最終告白は男性から行われた。最終回、女性たちはオオカミの着ぐるみを着て赤い風船を手に持つ。告白を受け入れるなら風船を相手に渡せるが、オオカミは手放さなければならない。最年少のトモキは桜子に「全部好き」と伝える。桜子の手は震え、風船は空へ離れていった。彼女こそ、隠れていたふたり目のオオカミだった。のちに桜子は、こんなに好きになってしまってもう後に引けないと泣きじゃくる。格闘家の大珠はほのかに告白し、ほのかはそれを受け入れる。マサキともうひとりの男性から告白されたアーティストの女性は、マサキに風船を渡した。ロビンの告白に、じゅりは震えながら風船を手放す。涙を流したロビンは最後に彼女を後ろから抱きしめ、今は百パーセント好きだよと告げた。2組のカップルと、恋をしてしまったふたりのオオカミを残して、シーズンは終わる。
主な出演
この作品が問いかけるもの
恋愛番組の多くは、その気持ちが本物かどうかを問う。この番組は、その疑いをルールに書き込んだ。仲間の中に、恋について嘘をつくと引き受けた人がいる。だからどの告白も、ゲームの一手かもしれないと読まれ、疑うことがそのまま相手を見つめることになる。2018年のマイナビティーンズの調査では、女子中高生が選ぶいちばん好きな恋愛リアリティ番組の1位にシーズン1が選ばれた。出演者からは仮面ライダーやスーパー戦隊の主役が次々に生まれ、俳優への登竜門ともなった。大人の男女が集まり、オオカミが最初から視聴者に明かされたネットフリックス版は、問いを裏返して、嘘をつく側を映した。恋をしてはいけないと決められたふたりの女性が、それでも恋をした。残るのは、新しい枠組みに置かれた古い問いだ。約束は、それが防ぐはずだった気持ちに耐えられるのか。