ネイキッド・アトラクション
Naked Attraction
ストーリー
結末まで書いています。
足元から順に開示される裸体を見て相手を選ぶ。日本では放送不可能。“露骨”の意味を測る試金石。
この番組は、スタジオ・ランバートがイギリスのチャンネル4のために制作し、アナ・リチャードソンが司会を務めた恋愛番組だ。2016年7月から2024年3月まで7シリーズが放送され、最初はロンドン、のちにサルフォードのスタジオで撮影された。各回には「選ぶ人」が二人登場し、それぞれ服を着たまま、色とりどりのブースに隠れた6人の裸の参加者と向き合う。ブースは回ごとに下から開いていく。まず下半身、性器も含めて。次に胴、それから顔、最後に声。選ぶ人は一巡ごとに一人を脱落させ、心ない言葉が出るとリチャードソンがもっと思いやりのある言い方へと導き直す。二人が残ると、選ぶ人自身も服を脱いで並び、最後の一人を決める。選ばれた二人、まれに三人は、服を着てデートに出かける。
2016年の第1回には48分間に378回も性器が映り、放送・通信の規制機関には百件近い苦情が寄せられた。だが性行為がなく、深夜の放送であることから、規制機関は調査をしなかった。形式はしだいに広がっていく。さまざまな性的指向の選ぶ人、三人目を探すカップル、総集編のシリーズ、そして2022年の特別編。出演料は出ない。撮影前には全員が心理士と面談し、身元の確認を受け、番組が何年もネットに残ることを制作側から念を押される。のちの取材で、解放された、力をもらったと語る出演者もいれば、職場や恋人との関係で苦労したと明かす人もいた。
2023年9月にアメリカの配信サービスで公開されると、2週間にわたって視聴数の首位に立ち、保護者団体はポルノだと非難して配信停止を求めた。2025年3月、リチャードソンは新シリーズの予定はないと語っている。
主な出演
放送期間を通しての司会者。選ぶ人を一巡ごとに導き、心ない言葉を思いやりのある言い方に言い直させる。
スティーヴン・バレット参加者
つらい別れのあと40代で応募したエセックスの男性。2度出演し、顔が明かされた段階で脱落した。
ヘイリー・コスグローブ参加者
下着や性の自信、脳性まひについて発信するプリマスの女性。スカウトを受けて出演し、力をもらったと語る。
ジェイミー・リーシュマン参加者
アクリントンの消火設備技師。2020年に面白半分で応募し、その後の恋愛がややこしくなったと語る。
この作品が問いかけるもの
この番組は、出会い系アプリが写真の陰に隠している問い、惹かれるとは体のことなのかを、ほかのすべてを取り払って突きつける。擁護する人は、体毛も傷もゆがみもある普通の体をどの番組よりもありのままに映し、それを数多く見ることで恥がほどけると言う。批判する人は、一人が裸の他人を品定めし、順位をつけていく形式は、どれほど優しい言葉で包んでも人を物として扱うことだと言う。どちらも同じ映像の話だ。番組はまた、きわめて現代的な形で同意を問う。出演者が同意するのは一度きりだが、放送は何年もネットで出回り続ける。のちに職場や恋愛での代償を語る人もいた。どんな同意書も、それを前もって量ることはできない。イギリスで8年近く放送された番組を、アメリカの団体はポルノと呼んだ。その落差は、裸の意味をめぐる二つの国の感覚を映している。