GIRLS/ガールズ
Girls
ストーリー
結末まで書いています。
ブルックリンの20代と、美化しないセックス。ダナムの身体がそのまま毎週の論争になった。
オーバリン大学を出て二年、作家志望のハンナ・ホーヴァスは、ブルックリンでの暮らしへの仕送りをもう続けないと両親に告げられる。彼女と友人たちは、二十代をつまずきながら進んでいく。落ち着いた親友でルームメイトのマーニーは、尽くしてくれるがもう愛していない恋人から離れられずにいる。ジェッサはイギリス生まれの自由奔放な放浪者。ジェッサのいとこでアメリカ人のショシャンナは早口のニューヨーク大学の学生で、まだ男性経験がないことを恥じている。ハンナの付いたり離れたりの恋人は、酒を断っている激しい気性の大工で俳優のアダムだ。
六シーズンのあいだに、四人は少しずつ離れていく。ハンナは本の締め切りに追われて十代の頃の強迫性障害をぶり返し、アダムが戻ってきて彼女の世話をする。電子書籍を書き、雑誌社で働き、アイオワの作家養成講座に進んで帰ってくると、アダムは別の女性と暮らしている。ハンナは代用教員になり、同僚のフランと付き合う。ジェッサは短い結婚を終えてリハビリ施設を経験し、アダムと関係を持って、ハンナと激しく決裂する。マーニーは音楽の相棒デジと結婚するが、やがて彼のもとを去る。ショシャンナは日本で働いて戻り、三人との友情が自分を縛ってきたのだと確信する。
最終シーズン、ハンナはジェッサとアダムについての随筆を新聞に発表する。学生に性行為を強いていたと彼女が記事で告発した著名な作家は、ハンナを自宅に呼び、お世辞で警戒を解かせたうえで、自分の身体に触れるよう仕向ける。雑誌の取材で訪れたサーフィンの合宿で、ハンナはインストラクターのポール=ルイと短い関係を持ち、妊娠に気づく。彼女は産むと決め、ポール=ルイは父親になる準備はできていないと言う。アダムは一緒に子どもを育てようと申し出る。一日だけふたりは未来を思い描くが、夜には、もう気持ちがないことを泣きながら悟り、アダムはジェッサのもとへ帰る。ハンナは北部の大学の教職を引き受ける。招かれなかったショシャンナの婚約パーティーで、ショシャンナはもうみんなと友だちでいたくないと言い放つ。ハンナとジェッサは和解し、四人はそれぞれひとりで踊り、ハンナは街を去る。
五か月後、マーニーは手伝うために北部へ越してきている。ハンナの息子グローヴァーは母乳を飲もうとせず、疲れきったハンナはマーニーにも母ローリーンにも怒りをぶつける。家を飛び出した彼女は、半裸で逃げてきた十代の少女を助けようとするが、少女はただ宿題から逃げてきただけだった。少女を叱りつけるうち、ハンナは母親であることの何かを理解する。帰ると、マーニーとローリーンが玄関先に座っている。夜中にグローヴァーが泣くと、ハンナはもう一度試す。そして、彼は乳を吸う。
主な出演
レナ・ダナムハンナ・ホーヴァス役
ブルックリンに住む作家志望の女性。両親に仕送りを止められ、自分本位でおかしく、失敗をひとつずつ重ねていく。
ハンナ・ホーヴァスの物語
ハンナは仕事も男も定まらず、激しい口論の末にマーニーは部屋を出ていく。電子書籍の締め切りに追われて強迫性障害がぶり返すと、アダムが戻ってきて世話をする。雑誌社で働き、アイオワの作家養成講座へ進むが、戻るとアダムは別の女性と暮らしている。代用教員となって同僚フランと付き合い、アダムと付き合い始めたジェッサと決裂する。学生に性的な関係を強いたと彼女が記事で告発した著名な作家には、言いくるめられて彼の体に触れさせられる。短い関係で妊娠し、アダムと一日だけ家族の未来を思い描くが、もう気持ちはないとふたりとも悟る。北部で教えながら、乳を飲まない息子グローヴァーに怒りをぶつけて家を飛び出すが、戻ってもう一度試すと、息子は乳を吸う。
アリソン・ウィリアムズマーニー・マイケルズ役
ハンナの親友でルームメイト。恋も歌の仕事も周到に計画するが、そのたびに崩れていく。
マーニー・マイケルズの物語
マーニーは、尽くしてくれるがもう愛していない恋人チャーリーと別れ、画廊の職を失ってクラブのホステスになり、付き合っているとも思っていない芸術家を追いかける。歌うと決めてチャーリーとよりを戻すがまた別れ、ふたりで撮った動画がネットに流れて恥をかく。レイと寝て、アダムの共演者で恋人のいるデジとデュオを組み、やがて結婚する。彼のもとを去ると決めながらツアーに出て、彼が一年前から鎮痛剤に依存していたと知る。自分のことばかりの彼女に疲れたレイにも別れを告げられる。立ち退きを迫られ、宝石も偽物だとわかって母のもとへ戻ると決め、それからハンナの子育てを手伝うために北部へ移りたいと願い出る。最後の夜、彼女はハンナの母と並んで玄関先に座っている。
ジェマイマ・カークジェッサ・ヨハンソン役
向こう見ずで自由奔放なイギリス生まれの友人。短い結婚を終え、リハビリを経て、ハンナの元恋人アダムと恋に落ちる。
ジェッサ・ヨハンソンの物語
妊娠したと思い込んでニューヨークに戻ったジェッサは、中絶の予約をすっぽかし、思い違いだったと知る。謎の集まりと称したパーティーで、マーニーとバーで出会った投資家トーマス=ジョンと結婚する。夫との激しい口論と、自分を顧みなかった父への訪問のあと、ハンナを置き去りにして姿を消す。離婚し、リハビリ施設を追い出されて薬に戻り、ショシャンナにジャンキーと呼ばれる。アダムを自分の混乱に引き込み、やがて恋をして、ハンナと決裂する。アダムは彼女の学費を出すと申し出る。ハンナとの日々を描く彼の映画に関わるうち、彼がまだハンナを想っていると恐れるが、彼はハンナと一日を過ごしたあと戻ってくる。ショシャンナの婚約パーティーで、ハンナと和解する。
ゾーシャ・マメットショシャンナ・シャピロ役
早口のジェッサのいとこ。はじめは経験のなさを恥じる学生だったが、やがてこの仲間から巣立っていく。
ショシャンナ・シャピロの物語
中絶の付き添いで待合室にいたとき、ショシャンナはマーニーにまだ経験がないと打ち明ける。パーティーでうっかり麻薬を吸い、やがてレイと初めての夜を過ごす。付き合ううちに浮気をし、年の差と野心のなさを理由に彼を振ると、縁を切られる。予定どおりには卒業できず、マーニーがレイと寝たと知り、夏期講座で卒業したあとは面接をしくじり続ける。スコットと付き合いながら東京の仕事を選び、空港で待つ彼の前に現れない。帰国すると、レイのコーヒー店を立て直して雇われる。捨てた大学時代の友人たちに責められ、ハンナたちに縛られてきたと思い至り、婚約パーティーでもう友だちでいたくないと告げる。そして四人は、それぞれひとりで踊る。
アダム・ドライバーアダム・サックラー役
酒を断った激しい気性の大工で俳優。ハンナとの関係は深まり、壊れ、それでも彼を引き戻し続ける。
アレックス・カルポフスキレイ・プロシャンスキー役
ハンナが働くカフェの皮肉屋の店長。ショシャンナと、のちにマーニーとも関係を持つ。
この作品が問いかけるもの
このドラマは、若い女性の性と身体を、テレビがふつう当てる都合のいい光なしに映した。ぎこちなく滑稽で、ときに屈辱的で、たいていうまくいかない。設定はレナ・ダナム自身の人生から採られ、ハンナとダナムの身体をめぐる議論を、作品は隠すことで終わらせようとはしなかった。本当の主題は自己陶酔で、ヒロインたちの好かれにくさにも正直だ。中心のはずの友情は静かにほどけ、最後には四人のひとりがそれを口にする。最終シーズンの鋭い回は、学生に性行為を強いたと告発された作家とハンナを対決させ、同意をめぐる会話さえ権力が同じ過ちに変えてしまう様を見せる。ゴールデングローブ賞のコメディ作品賞を受け、2019年には英紙が今世紀のテレビ番組の18位に挙げた。最後にハンナがいるのは、誰も予想しなかった場所だ。赤ん坊とふたり、授乳を覚えていく。