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Cinema 月明かりの映画館

幸福の条件

Indecent Proposal

1993映画アメリカ

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

億万長者が夫婦に「妻との一夜」で100万ドルを提示する。1993年のディナーの定番の問い。

高校時代からの恋人同士で結婚したデヴィッドとダイアナは、建築家のデヴィッドが設計した夢の家を建てるために、サンタモニカの海辺の土地にすべてをつぎ込んでいる。だが不況で、不動産業者のダイアナは家が売れなくなり、デヴィッドは職を失う。土地を差し押さえから守るのに5万ドルが必要になったふたりは、最後の蓄えを持ってラスベガスへ向かう。

デヴィッドはクラップスで勝ち、ダイアナはお金がなくてもあなたを愛していると言う。だが翌日、ふたりはルーレットですべてを失う。ダイアナに目をとめていた億万長者ジョン・ゲージは、幸運を呼ぶために賭けに加わってほしいと彼女を誘い、彼女の振ったさいころが100万ドルの勝負を勝ちに導く。ゲージは礼として豪華なスイートを用意し、ダイアナが見とれていたドレスを贈る。そして楽しい一夜のあと、申し出を口にする。奥さんとの一晩に100万ドルを払おう。デヴィッドはきっぱりと断る。

しかしダイアナは夫を説き伏せ、デヴィッドの弁護士ジェレミーが契約書を用意する。土壇場で思い直したデヴィッドは止めに走るが、ゲージのヘリコプターはすでに飛び立っていた。ヨットの上で、ゲージはダイアナにコイン投げを持ちかける。自分が負けたら取引はなしだ。彼は勝ち、ダイアナはひと晩をともにする。

なかったことにしようと約束したふたりが家に戻ると、土地はすでに銀行に売られていて、買い手はゲージだった。デヴィッドの嫉妬が結婚をむしばみ、ふたりは別居し、ダイアナは100万ドルを彼に残す。ゲージはふたたびダイアナに近づき、やがてふたりの恋が始まる。デヴィッドは酒に溺れて落ちるところまで落ちたあと、立ち直って教職に就き、ダイアナは離婚を申し立てる。ゲージとともにいる彼女を動物園の慈善オークションで見つけたデヴィッドは、100万ドルすべてを入札に投じ、彼女と和解して離婚届に署名する。

ダイアナが自分をデヴィッドのようには愛さないと悟ったゲージは、嘘をついて彼女を手放す。君は私の「100万ドル・クラブ」の最新の一人にすぎない、と。嘘を見抜いたダイアナは礼を言い、別れぎわにゲージは幸運のコインを渡す。それは両面とも表のコインだった。ダイアナは、7年前にデヴィッドにプロポーズされた桟橋へ向かう。そこには彼がいて、ふたりは手を取り合う。

主な出演

  • ロバート・レッドフォードジョン・ゲージ役

    ラスベガスのカジノでダイアナに目をとめ、一夜の代価として夫婦に100万ドルを差し出す億万長者。

    ジョン・ゲージの物語

    ジョン・ゲージはラスベガスのブティックでダイアナを見かけ、見とれていたドレスを贈ろうとして断られる。翌日、幸運を呼ぶために賭けの席へ彼女を借り、そのさいころで100万ドルを手にすると、彼女との一夜に値をつける。ヨットの上ではコイン投げで取引を取り消す機会を与え、勝つ。夫婦が失った土地を買い取り、職場を訪ねては言い寄り、やがて拒まれなくなる。動物園の慈善オークションで、彼女と話すために100万ドルすべてを投じるデヴィッドを見て、夫を見つめる彼女のまなざしに気づく。帰りの車で、君は100万ドルで買った女たちの最新のひとりにすぎないと告げ、嘘を見抜いた彼女に礼を言われる。別れぎわに渡した幸運のコインは、両面とも表だった。

  • デミ・ムーアダイアナ役

    高校時代からの恋人と結婚した不動産業者。建てかけの家を守るため、ゲージの申し出を受け入れる。

    ダイアナの物語

    ダイアナは高校時代からの恋人デヴィッドと結婚し、不動産を売りながら、夫の設計した家が建つのを待っている。不況で家が危うくなると、ふたりでラスベガスへ向かう。ブティックで見とれていたドレスを見知らぬ紳士に贈ろうと言われ、私は売り物じゃないと断る。紳士はジョン・ゲージ。彼女のさいころが100万ドルの賭けに勝つと、彼女との一夜に100万ドルを払うと申し出る。夫を説き伏せるのはダイアナのほうだ。ヨットでは、取引を取り消せたはずのコイン投げにゲージが勝つ。土地はゲージに買われていて、嫉妬に駆られた夫と別居し、金は夫に残す。やがてゲージの求愛を受け入れるが、最後の彼の嘘を見抜く。かつてプロポーズされた桟橋で、彼女はデヴィッドを見つける。

  • ウディ・ハレルソンデヴィッド役

    ダイアナの夫で職を失った建築家。取引のあと嫉妬にさいなまれ、結婚生活を壊しかける。

    デヴィッドの物語

    デヴィッドは高校時代からダイアナを愛してきた。不況で職を失い、自分が設計した家まで危うくなると、父親から5000ドルを借り、有り金を持ってラスベガスへ向かう。クラップスで勝ち、ルーレットですべてを失い、妻との一夜に100万ドルというゲージの申し出をきっぱり断るが、妻に説き伏せられる。土壇場で止めに走るが、間に合わない。家に戻ると、土地はゲージに買われていた。嫉妬にとらわれ、ふたりは別居し、彼は酒に溺れて落ちるところまで落ちる。やがて立ち直り、建築を教える職に就く。ゲージと一緒のダイアナがいる慈善オークションで100万ドルすべてを入札に投じ、気持ちを伝えて離婚届に署名する。かつてプロポーズした桟橋で、彼女が彼を見つける。

  • オリヴァー・プラットジェレミー・グリーン役

    夫婦共通の友人で弁護士。一夜の取引のための契約書を作る。

この作品が問いかけるもの

『幸福の条件』は、結婚に値段をつけ、代価を支払われた結婚が持ちこたえられるのかを問う。中心にある問いは露骨だ。見知らぬ男との一夜に100万ドル。それは裏切りなのか、取引なのか。けれど、その後に描かれるものはもっと繊細だ。取引は夫婦ふたりの合意のうえで行われ、結婚を壊していくのはそのあとの嫉妬と恥と沈黙なのだ。フェミニストの批評家たちは、この設定は売春を肯定し、妻を売り買いできる所有物として扱っていると批判した。批評家の評価は低く、最低の作品に贈られるゴールデンラズベリー賞の最低作品賞も受けたが、世界で約2億6700万ドルを稼ぎ、1993年の興行収入で第6位となった。その議論の下には、もっと古い問いがある。結婚のどれほどが金の上に成り立っているのか。そして、一度買われた欲望はどうなるのか。