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Cinema 月明かりの映画館

クローサー

Closer

2004映画アメリカ

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

4年間で相手を交換し合う4人のロンドン市民。チャットの場面とストリップクラブの場面、二種類の正直さ。

ロンドンの交差点で、小説家志望のジャーナリスト、ダン・ウォルフは、車にはねられた若いアメリカ人女性を病院へ連れていく。ニューヨークから来たばかりのストリッパーで、名前はアリス・エアーズだという。帰り道にふたりは小さな公園ポストマンズ・パークに立ち寄り、まもなく一緒に暮らし始める。

一年後、アリスの人生を小説にしたダンは、宣伝写真の撮影で出会ったアメリカ人写真家アンナ・キャメロンにキスをする。現れたアリスは、ダンがアンナを口説く声を聞いてしまうが、何も言わない。アンナは涙を流す彼女を撮る。それから一年、アンナを忘れられないダンは、ネットの性的なチャットで彼女になりすまし、見知らぬ皮膚科医ラリー・グレイを、アンナがよく通う水族館に呼び出す。ラリーはそこで本物のアンナと出会い、ふたりは恋人になる。

アンナの写真展で、ラリーは泣き顔の写真のモデルだったアリスに出会う。ダンはアンナを口説き落とし、ふたりの関係はアンナとラリーの結婚をはさんで一年続く。出張から戻ったラリーが娼婦と寝たと打ち明けると、アンナも不倫を告白し、ダンもアリスに打ち明ける。ダンとアンナは、互いのために相手を捨てる。

アリスはストリッパーに戻る。店で彼女を見つけたラリーが本名を尋ねると、ジェーン・ジョーンズだと答えるが、彼は信じない。体を求めても応じない。ラリーは、最後にもう一度自分と寝るなら離婚届に署名するとアンナに迫る。アンナは自由になるために応じ、知ったダンは彼女を許せない。アンナを返してほしいと訪ねてきたダンに、ラリーは離婚届が出されていないことを告げ、アリスのもとへ帰れと言う。アンナはラリーのもとへ戻る。

ふたりはアメリカへの旅を計画するが、空港のホテルでダンはラリーと寝たのかと問い詰め、アリスはやがて、寝た、もうあなたを愛していないと言う。ダンは彼女を平手で打つ。アリスはひとりでニューヨークへ帰る。パスポートの名前はジェーン・ジョーンズ。四年のあいだダンには偽りの名を名乗り、ラリーには本当の名を告げていたのだ。ポストマンズ・パークで、ダンは、火事から三人の子どもを救って命を落とした若い女性を讃える銘板に、アリス・エアーズの名を見つける。ニューヨークの雑踏を、アリスはひとりで歩いていく。

主な出演

  • ナタリー・ポートマンアリス・エアーズ/ジェーン・ジョーンズ役

    ニューヨークから来た若いストリッパー。ダンに心を預け、本当ではない名前を名乗る。

    アリス・エアーズ/ジェーン・ジョーンズの物語

    ニューヨークから来たばかりのアリスはロンドンで車にはねられ、病院へ付き添ったダンとまもなく暮らし始める。一年後、ダンは彼女の人生を小説にする。その撮影の日、ダンがアンナを口説く声を聞いてしまうが、泣き顔をアンナに撮らせただけで、ダンには何も言わない。やがてダンがアンナのもとへ去ると、彼女は姿を消し、ストリッパーに戻る。店に現れたラリーに本名を問いただされ、ジェーン・ジョーンズだと答えるが、信じてもらえない。体を求められても応じない。ダンとはよりを戻すが、空港のホテルでラリーとのことを問い詰められ、寝た、もうあなたを愛していないと告げて、平手で打たれる。ひとりニューヨークへ帰る彼女のパスポートには、ジェーン・ジョーンズとある。

  • ジュード・ロウダン・ウォルフ役

    小説家志望のジャーナリスト。アリスをモデルに本を書きながら、アンナを求め続ける。

    ダン・ウォルフの物語

    ダンは新聞の死亡記事を書いている。車にはねられたアリスを病院へ連れていき、まもなく暮らし始め、一年後には彼女の人生をもとに小説を書く。その宣伝写真の撮影で写真家アンナにキスをし、それから彼女が頭を離れない。ネットの性的なチャットでアンナになりすましてラリーを水族館に呼び出し、そのいたずらがふたりを結びつける。一年の密会の末にアリスを捨ててアンナを選ぶが、離婚届への署名と引き換えにラリーと寝た彼女を許せない。ラリーにアンナを返してくれと頼み、アリスのもとへ帰れと言われる。空港のホテルでラリーとのことを問い詰めた末、アリスを平手で打つ。ひとり訪れた公園で、彼は、子どもたちを救って死んだ若い女性の銘板にアリス・エアーズの名を見つける。

  • ジュリア・ロバーツアンナ・キャメロン役

    ロンドンで活動するアメリカ人写真家。追いかけてくるダンと、結婚したラリーのあいだで揺れる。

    アンナ・キャメロンの物語

    アンナはロンドンで活動するアメリカ人写真家。ダンの本の宣伝写真を撮る日に彼からキスをされ、同じ日に、涙を流すアリスを撮る。その写真は、のちに彼女の写真展に飾られる。ダンのいたずらで、彼女がよく通う水族館に見知らぬ男ラリーが現れ、取り違えを笑い合ううちに、ふたりは恋に落ちる。やがてダンに口説き落とされ、ラリーとの結婚をはさんで一年間、密会を続ける。出張から戻ったラリーが娼婦と寝たと打ち明けると、彼女も不倫を告白し、ダンのもとへ去る。最後にもう一度寝るなら離婚届に署名するというラリーの条件を、自由になるために受け入れるが、ダンはそれを許さない。彼女はラリーのもとへ戻る。署名された離婚届は、提出されないままだった。

  • クライヴ・オーウェンラリー・グレイ役

    ダンのネット上の悪戯で呼び出された皮膚科医。アンナと恋に落ち、手段を選ばず彼女を取り戻そうとする。

    ラリー・グレイの物語

    皮膚科医のラリーは、ネットの性的なチャットで「アンナ」と名乗る相手に水族館へ呼び出される。そこにいたのは何も知らない本物のアンナで、ふたりは恋に落ち、結婚する。出張先で娼婦と寝たことを打ち明けると、アンナからは一年にわたるダンとの関係を告げられ、彼女はダンのもとへ去る。ストリップクラブでアリスを見つけて本名を問いただし、ジェーン・ジョーンズという答えを信じない。そしてアンナに取引を持ちかける。最後にもう一度寝るなら、離婚届に署名する。アンナは応じ、ダンはそれに耐えられない。アンナを返してほしいと診療所に現れたダンに、ラリーは離婚届がまだ出されていないことを告げ、アリスのもとへ帰れと言う。アンナは彼のもとへ戻ってくる。

この作品が問いかけるもの

『クローサー』は、互いに真実を告げ続ける四人の物語であり、それがどれほど役に立たないかの物語でもある。ここでの告白は、どれも一撃だ。誰と寝たのか、どこで、どちらがよかったのか。パトリック・マーバーが自作の戯曲を脚色し、マイク・ニコルズの映画は舞台の骨組みを残す。場面ごとに数か月、一年と時間が飛び、恋の始まりと終わりが隣り合って置かれる。描かれるのは、嫉妬と、すべてを知りたがる欲求。チャットの匿名の性と、ストリップクラブの金で買う親密さ。そして、署名と引き換えにラリーがアンナに強いる取引。ナタリー・ポートマンとクライヴ・オーウェンはこの作品でゴールデングローブ賞を受け、アカデミー賞の候補にもなった。最後に明かされる事実が胸に残る。四人のうちいちばん率直に見えた女性は、愛した男に本当の名前を一度も告げなかった。