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Cinema 月明かりの映画館

ザ・ジレンマ: もうガマンできない?!

Too Hot to Handle

2020–2024リアリティイギリス

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

触れるたびに賞金が減る独身者たち。禁欲をゲームショーに。

『ザ・ジレンマ: もうガマンできない?!』は、イギリスの制作会社トークバックとテムズが配信向けに作った恋愛ゲーム番組で、ナレーションはデジレー・バーチが務める。2020年4月に配信されたシーズン1は、その1年前にメキシコ・プンタミタの邸宅で撮影された。集まったのは、その場かぎりの関係を重ねてきた独身の男女で、彼らは奔放な恋愛番組に出るつもりでいた。ところが、円すい形のバーチャルアシスタント「ラナ」が本当のルールを告げる。4週間、キスも、性的な接触も、自慰も禁止。違反のたびに、最後まで残った全員で分ける10万ドルの賞金から、キスなら3千ドル、セックスなら2万ドルが差し引かれる。日々は、親密さや意思疎通、弱さを見せること、自分を大切にすることを学ぶワークショップで埋められていく。

カナダ人モデルのフランチェスカ・ファラゴは、ルールが明かされる前からオーストラリア人のハリー・ジョウジーに惹かれており、ふたりは何度も違反を重ねた。ロンダ・ポールとシャロン・タウンゼンドはシーズンでいちばん優しい関係を育てたが、ふたりのロマンチックな夜は高くついた。ケルズ・ダイクは自ら一同の会計係を買って出る。クロエ・ヴィーチはコーリー、デイヴィッド、途中参加のブライスとデートを重ねたすえ、親友ニコール・オブライエンの隣で、ひとりでいることを選ぶ。マシューは自ら去り、ヘイリー、マディソン、コーリーは本気で取り組まないとして退去させられた。遅れて来たリディアはデイヴィッドと結ばれる。最後の週には、賞金は4万3千ドルまで減っていた。最終回、フランチェスカとハリーは特別室でふたりきりの夜を与えられ、ルールを守り抜いて3万2千ドルを取り戻す。ラナは残った10人全員が成長したと認め、最終的な7万5千ドルを分けて、ひとり7千5百ドルずつを手にした。

オンラインで行われた再会番組で、ハリーはフランチェスカにプロポーズした。ふたりは撮影後の数か月別れていた時期があり、再会番組の数週間後には再び別れを発表した。ロンダとシャロンは、距離に阻まれて離れていった。番組は6シーズン続き、最後のシーズンは2024年に配信された。

主な出演

  • デジレー・バーチナレーション

    各回を語りでつなぐナレーター。シーズン1のオンライン再会番組では進行役も務める。

  • フランチェスカ・ファラゴ参加者

    カナダ人のモデルで、シーズン一の違反常習者。ルールが明かされる前からハリーに惹かれていた。

  • ハリー・ジョウジー参加者

    オーストラリア人。フランチェスカと結ばれ、最終回で賞金を取り戻し、再会番組で彼女にプロポーズする。

  • ロンダ・ポール参加者

    アトランタから来た母親。シャロンとのゆっくりとした優しい恋が、シーズンの中心になる。

  • シャロン・タウンゼンド参加者

    ニュージャージーから来た男性。滞在中にロンダに心を開くが、番組のあと、距離がふたりを隔てた。

  • クロエ・ヴィーチ参加者

    イングランドのエセックスから来た若い女性。邸宅で3人の男性とデートし、ひとりでいるほうが幸せだと気づく。

この作品が問いかけるもの

この番組は恋愛リアリティの論理を裏返す。すぐ誰かと関係を持つ人を選んでおいて、やめることに報酬を払うのだ。配信が始まった2020年4月は、世界がロックダウンに入ったばかりのころで、触れてはいけないという前提は妙に時宜にかなって見えた。番組は、欲望を抑えることで本当のつながりが生まれるという教訓を掲げ、ワークショップでそれを支える。だが番組を動かしているのはお金であり、罰金の仕組みは、欲望を集団全体で見張るものに変えてしまう。シーズンでいちばん心を打ったロンダとシャロンの関係は、ほぼルールの内側でゆっくり育った。一方、いちばん違反を重ねたふたりには、皆に負わせた損失を取り戻す機会が与えられ、賞金は最後に均等に分けられた。見張られた禁欲が教えるのは親密さか、ただの自制か。番組はその問いを繰り返し、答えを出さない。