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Cinema 月明かりの映画館

エリート

Elite

2018–2024ドラマ・シリーズスペイン

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

すべての友情が性的な関係でもあるスペインの私立校。Netflix史上最も露骨なティーン作品。

ラス・エンシナスはスペインで最も格式の高い私立校だ。通っていた公立校の天井が崩落し、労働者階級のサムエル、ナディア、クリスチャンの三人は、責任を問われた建設会社の奨学金でこの学校に転入する。その会社の経営者の子グスマンとマリナも同じクラスにいる。嫉妬と階級の反感と欲望が、転校生たちを、ルー、カーラとその恋人ポーロ、校長の息子アンデル、そしてナディアの弟で麻薬を売り、アンデルと恋に落ちるオマールと絡み合わせていく。警察の取り調べを軸に語られるシーズン1はマリナの殺害へと向かう。口論の末に彼女を殺したのはポーロで、逮捕されたのはサムエルの兄ナーノだった。

シーズン2、サムエルは自分の失踪を装ってカーラに知っていることを白状させ、ポーロは逮捕されるが釈放される。最初の学年の物語を閉じるシーズン3では、卒業パーティーの夜、もみ合いのはずみでルーがポーロを傷つけ、彼は転落して死ぬ。仲間たちはそれを隠し、死は自殺として処理される。

シーズン4には新校長ベンハミン・ブランコと、その子アリ、メンシア、パトリックがやって来る。実業家アルマンドはメンシアを脅して性的な関係を強いており、問い詰めたアリを襲って瀕死にさせ、グスマンが彼を殺す。サムエルとレベカは遺体を湖に捨てるのを手伝い、グスマンとアンデルは町を去る。シーズン5では転入生イサドラがイビサで三人の同級生にレイプされ、ベンハミンに不利な証拠を警察に渡そうとしたサムエルは、それを奪おうとした彼ともみ合ってプールサイドで倒れ、命を落とす。ベンハミンは逮捕される。

シーズン6、イバンの父でサッカー選手のクルスはカミングアウトし、同性愛を憎む男たちに襲われて命を落とす。インフルエンサーのサラはイバンをひき逃げし、暴力的な恋人ラウルに、薬で朦朧としたメンシアへ罪を着せさせる。イバンは一命を取りとめ、ブランコ家はマドリードを去る。シーズン7では、転入生クロエの母カルメンが、娘を襲ったラウルをバルコニーから突き落とし、ふたりは自殺に見せかける。

最終シーズン、有力な卒業生の会の会員たちに体を売っていた18歳の生徒ジョエルが遺体で見つかる。犯人は警察官ルイス・マリン。イサドラに性的な関係を強要し続けていた男で、自分を破滅させると迫ったジョエルを殺したのだった。殺害の様子はクロエの携帯に録られていた。オマールが映像を公開し、警察がルイスを捕らえに来たとき、イサドラは彼を毒殺する。オマールとナディアは校長とともに、マリナからジョエルまで、ラス・エンシナスが葬ってきた歴史のすべてを報道機関に渡し、学校は永遠に閉じられる。

主な出演

  • イッツァン・エスカミーリャサムエル役

    労働者階級の家から来た内気な奨学生。マリナ殺しで逮捕された兄の無実を証明しようとする。

    サムエルの物語

    サムエルは、通っていた学校の天井が崩れたあと、奨学生としてラス・エンシナスに来て、崩落の責任を問われた会社の娘マリナに惹かれる。彼女が殺され、兄ナーノが逮捕されると、真犯人を探し始める。カーラに近づくうちに本気で恋をし、自分の失踪を装って彼女に真実を語らせる。グスマンとともにポーロを追い詰めて退学になり、卒業パーティーの夜のポーロの死の隠蔽にも加わる。校長の娘アリに惹かれ、グスマンが殺した男の遺体をレベカとともに湖に沈める。遺体が見つかると、金と弁護士を約束するベンハミンに言われるまま罪をかぶるが、やがて彼に不利な証拠を警察に渡そうと決める。それを奪おうとするベンハミンともみ合ってプールサイドで倒れ、命を落とす。

  • ミナ・エル・ハマニナディア役

    パレスチナ系移民の家庭に育った優秀な奨学生。学校でヒジャブを禁じられ、最後には学校の闇を暴くために戻ってくる。

    ナディアの物語

    ナディアは毎年与えられる奨学金をめざしてラス・エンシナスに来るが、初日に、ヒジャブを外すか退学かと迫られる。同級生の偏見にさらされ、グスマンが賭けのために自分を誘惑しようとしていたと知りながらも、彼に惹かれていく。コロンビア大学への奨学金を争ったルーとの対立は、やがて友情に変わる。卒業パーティーの夜のポーロの死を仲間とともに隠し、ルーとニューヨークへ旅立って、翌年グスマンとの関係はビデオ通話で終わる。数年後、パニック発作に苦しむ弟オマールを支えるためにマドリードに戻り、学校を燃やしてしまおうとする彼を思いとどまらせる。最後は弟と校長とともに、ラス・エンシナスが葬ってきたすべてを報道機関に渡し、学校は永遠に閉じられる。

  • オマール・アユソオマール役

    ナディアの弟で、ゲイであることを隠している。家を出る資金のために麻薬を売り、父の意に反してアンデルと恋に落ちる。

    オマールの物語

    オマールは家の店を拠点に麻薬を売り、ゲイであることを隠していたが、出会い系アプリで校長の息子アンデルと出会う。売人だと知られて父に店に閉じ込められ、家を飛び出してナイトクラブで働く。やがて両親に受け入れられ、ラス・エンシナスに入るが、パトリックを交えた三角関係の末、アンデルは去っていく。親友サムエルを失って抑うつに沈み、実習生として学校に戻るが、恋人ジョエルがイバンといるところを見て別れる。ジョエルが殺され、卒業生の会の者たちに自分も襲われると、学校を燃やそうとまで考えるが、姉ナディアに止められる。ジョエルを殺した男を暴く映像を公開し、姉と校長とともに学校が葬ってきた歴史を報道機関に渡して、ラス・エンシナスを永遠に閉じさせる。

  • エステル・エスポシトカーラ役

    侯爵家の娘でポーロの恋人。マリナの死の真相を知りながら、彼をかばう。

  • ダナ・パオラルー役

    負けず嫌いで辛辣な令嬢。はじめはグスマンの恋人で、ナディアとの対立はやがて友情に変わる。

  • アロン・パイパーアンデル役

    校長の息子で、親の重圧にさらされる花形選手。オマールと恋に落ちる。

この作品が問いかけるもの

『エリート』は、十代のメロドラマと殺人ミステリーの型を借りて特権を見つめる。ラス・エンシナスで金が買うもの、そして何より金が隠すものだ。八つのシーズンを通して、同じ問いに戻り続ける。階級が、誰の言葉が信じられるかをどう左右するのか。ムスリムの少女はなぜヒジャブを禁じられるのか。厳格な家庭のゲイの息子やトランスジェンダーの生徒は、どこに居場所を見つけるのか。生徒への性暴力は、加害者が裕福ならなぜ罰せられずに終わるのか。批評家は後ろめたい楽しみと呼んだが、性描写を女性の快楽の側から描き、中絶を丁寧に扱う点を評価する声もあった。ネットフリックスによれば、シーズン1は配信後ひと月で2000万超のアカウントに視聴された。最後に長い主題を言葉にする。罪を葬って生き延びてきた学校は、それを語ることでしか終わらせられない。