ユーフォリア/EUPHORIA
Euphoria
ストーリー
結末まで書いています。
ハイスクールとドラッグとラメの中のヌード。出演者自らがヌードの削減を求めた作品。
カリフォルニアの町イースト・ハイランド。語り手のルー・ベネットは、死に瀕した父の鎮痛剤を盗んだ13歳のときから薬物を使い続け、過剰摂取のあと更生施設から戻っても、やめる気はない。町に越してきたトランスジェンダーの少女ジュールズ・ヴォーンに、ルーは恋をする。ジュールズは出会い系アプリで年上の男たちと会っていた。そのひとり、モーテルで彼女に性的虐待を加え、ひそかに撮影したのは、妻子あるキャル・ジェイコブスだった。息子のネイトは花形クォーターバックで、恋人のマディ・ペレスに暴力をふるっている。彼は優しい少年「タイラー」を装ってジュールズに近づき、送られた写真で脅す。父のことは黙っていろ、マディの首を絞めたのは別の少年だと警察に言え、と。絞めたのはネイトだった。マディの親友キャシー・ハワードは中絶する。ジュールズと街へ逃げるはずの駅で、ルーは足を止める。ジュールズはひとりで列車に乗り、ルーは再び薬に手を出す。
ふたつの特別編の一本目では、クリスマス・イブに薬でふらつくルーが、のちに後見役となる回復者アリに、死にたいと打ち明ける。
シーズン2、ルーはひそかに薬を使い続け、ジュールズはルーの新しい友人エリオットと浮気をする。ルーは売人ローリーから掛けで薬の詰まったスーツケースを預かるが、母に捨てられると、家族に激しく当たり散らす。キャシーはマディの元恋人ネイトとひそかに付き合い始め、それが露見する。ルーの売人フェスコはキャシーの妹レクシーに惹かれ、レクシーはみんなの姿を映し出す学校劇を上演する。その夜、フェスコの幼い弟アッシュトレイが警察の情報提供者を殺し、突入した警官隊の手で命を落とす。フェスコは逮捕される。ネイトは父が隠していた映像を警察に渡し、キャルは逮捕される。愛している、会いたかったと告げるジュールズの額にキスをして、ルーは去る。その学年の終わりまで薬を断ったと、彼女は語る。
最終シーズンは5年後に飛ぶ。高校を出てまた薬に戻ったルーは、ローリーへの借金を返すため、メキシコ国境を越えて薬物を運ぶ。やがてストリップクラブを営む犯罪組織のボス、アラモ・ブラウンの下で働くが、麻薬取締局に捕まって情報提供者にされる。高利貸しに借金のあるネイトと結婚したキャシーは、マディをマネージャーに、性的な写真や動画をネットで売る。美容外科医に囲われたジュールズは、一緒に生きたいというルーをはねつける。ネイトは高利貸しに生き埋めにされ、キャシーとマディは遺体を見つけても口を閉ざす。神にすがるようになったルーは捜査官に手を貸してローリーを追い詰め、ローリーは自ら命を絶つ。その夜、アリの家のソファで眠ったまま、ルーは過剰摂取で死ぬ。密告に気づいたアラモが、毒を盛っていた。アリはアラモを撃ち殺し、かつてルーを泊めたテキサスのキリスト教徒の一家を訪ねて、食卓で祈りを捧げる。
主な出演
ゼンデイヤルー・ベネット役
更生施設から戻ったばかりの十代の依存症者で、信用ならない語り手。薬を続けるために、愛してくれる人々に嘘をつく。
ルー・ベネットの物語
ルーは13歳で死に瀕した父の鎮痛剤に手を出し、更生施設を出ても、やめる気はない。ジュールズがひとりで町を去ると再び薬に手を出し、後見役のアリに死にたいと打ち明ける。シーズン2では、ローリーから掛けで預かった薬を母に捨てられて家族に激しく当たり散らすが、学年の終わりまで薬を断ったと語る。5年後、また薬に戻った彼女は借金を返すために薬物を運び、アラモの下で働き、麻薬取締局に捕まってローリーの情報を流す。神にすがり、ジュールズに一緒に生きようと言うが、はねつけられる。ローリーの農場での最後の仕事を終えた夜、アリの家のソファで、フェスコと母の夢を見ながら過剰摂取で息を引き取る。密告に気づいたアラモが、毒を盛っていた。
ハンター・シェイファージュールズ・ヴォーン役
イースト・ハイランドに越してきたトランスジェンダーの少女。欲望と自分自身を探りながら、ルーと恋に落ちる。
ジュールズ・ヴォーンの物語
ジュールズは出会い系アプリで年上の男たちと会い、そのひとりキャル・ジェイコブスにモーテルで性的虐待を受け、ひそかに撮影される。ネットで惹かれた優しい少年「タイラー」はキャルの息子ネイトで、送った写真で口を封じられる。ルーと恋に落ちるが、ひとりで町を去り、セラピーではルーを支え続ける重さを打ち明ける。シーズン2ではエリオットと浮気をし、レクシーの劇のあと、ルーは彼女のもとを去る。5年後、美術学校をやめ、美容外科医に囲われて暮らしている。ネイトの結婚式では、性犯罪者として登録されたキャルに謝られる。一緒に生きたいと言うルーを夢物語だと突き放し、外科医のおもちゃだと言われて平手打ちする。ルーの死後、彼女の絵を描きながら涙を流す。
ジェイコブ・エローディネイト・ジェイコブス役
花形クォーターバック。マディとジュールズに暴力をふるい、その怒りの下に父と自分自身への怖れを隠している。
ネイト・ジェイコブスの物語
ネイトは子どものころ父の秘密の映像を見つけ、支配的で暴力的な少年に育った。マディの首を絞め、「タイラー」を装ってジュールズを脅し、父のことを黙らせ、自分の罪を別の少年にかぶせる。シーズン2ではキャシーとひそかに付き合い、父がジュールズを虐待した映像のディスクをマディから銃で奪ってジュールズに返し、父の映像を警察に渡す。5年後、父の建設会社を継いだ彼は高利貸しに借金を抱えたまま、キャシーと結婚する。式の夜に高利貸しの手下に襲われ、キャシーに去られて、彼女がネットで稼ぐ金で食いつなぐ。やがて高利貸しに、自分の建設予定地で生き埋めにされ、棺が掘り出されたときには息絶えている。キャシーは、夫は出ていったと周りに言う。
シドニー・スウィーニーキャシー・ハワード役
レクシーの姉で、性にまつわる過去につきまとわれている。中絶を経てネイトとの秘密の関係にのめり込み、のちに彼と結婚する。
アレクサ・デミーマディ・ペレス役
人気者のチアリーダーでキャシーの親友。首を絞められたあともネイトのもとへ引き戻され、のちにキャシーのネットでの仕事を仕切る。
エリック・デインキャル・ジェイコブス役
ネイトの父で、立派な家庭人の顔の裏に秘密の性生活を持ち、ジュールズへの虐待もそこに含まれる。
この作品が問いかけるもの
このドラマは、十代を描く物語から安全網を取り払う。中心にあるのは依存症で、語り手の依存症者は母親にも視聴者にも平然と嘘をつく。その周りに、若者がひとりで向き合う姿はめったに描かれないものが並ぶ。欲望と危険の間で道を探すトランスジェンダーの少女。自分の性的な恥を暴力で覆い隠す少年。同意なく出回る性行為の動画。未成年を虐待する立派な父親。ゼンデイヤはこの作品でエミー賞主演女優賞を2度受けた。批評家は映像を称えつつ、登場人物の年齢から裸や性描写の多さを論じ、薬物乱用防止の団体は十代の薬物使用を美化していると批判した。レヴィンソンはルーの死で幕を引き、「たいていの人に二度目の機会はない」と語った。いちばん鋭い問いは「見ること」についてだ。これほど美しく撮られた作品が、傷を、欲しくなるものに見せずに描くことはできるのか。