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Cinema 月明かりの映画館

30までにとうるさくて

Until I'm 30

2022ドラマ・シリーズ日本

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

「30までには」という圧力に囲まれた女性たちのコメディ。

東京に暮らす四人の友人は二十九歳。まわりの誰もが、年齢を数えている。四人が集うのは渋谷のカフェバー「ミモザ」で、店に立つみちるは三度結婚している。美山遥は大手広告代理店の営業職で性欲が強いが、交際五年の恋人・奏多とは一年半セックスレスが続いている。三浦恭子は広報の会社を率いる社長で、恋愛には興味がなかったが、子どもが欲しいと思い始める。社長秘書の藤沢花音は、年収二千万円以上の男を探して結婚相談所に通い、生活が苦しくなっていく。フリーのクリエイター佐倉詩は、恋人の真琴と暮らしている。モデルの卵の真琴は、マネージャーに詩のことを友人だと偽っている。

ようやく奏多がプロポーズするが、遥は同僚の知也と関係を持っていた。それが明るみに出て遥は異動になり、本当の理由を知った奏多は婚約を破棄する。適応障害と診断された遥は休職する。やがて戻ってきた奏多は、もう一度プロポーズする。ウェディングドレスの試着の場で、遥は泣き崩れる。いつも周りに合わせるばかりで、自分が何をしたいのかに向き合ってこなかった、と。遥は結婚を取りやめて心理学を学びにデンマークへ渡り、セックスセラピストになると決めて帰ってくる。

子宮腺筋症と診断された恭子は、選択的シングルマザーとして生きると決める。最初に選んだ精子提供者は経歴を偽っていた。妊娠はしておらず、恭子は女性が安全に提供者を見つけられる事業を立ち上げようと決意する。そこへ、詩と真琴に部屋を見つけた同性愛者の不動産業者・室井が提供を申し出て、恭子は妊娠する。花音は競馬場で上場企業の社長・高村と出会う。彼が持ちかけたのは交際ではなく転職で、彼には中学三年生の娘がいた。高村が社長を解任されると、花音はいったん新社長の秘書として残るが、結局は彼のもとへ行く。年収の高い男をつかまえるより、年収の高い男に育てるほうが早い。花音は彼との結婚を決める。詩と真琴は世間体に押されて別れる。詩は恭子と手がけるウェディングイベントを、誰もが当たり前にウェディングウェアを楽しめる催しに変え、友人たちがそこへ真琴を招く。ふたりはよりを戻し、同性パートナーシップを結ぶ。最後、四人はみちるのパーティーに集まる。それは、彼女の三度目の結婚の離婚式だった。

主な出演

  • さとうほなみ美山遥役

    大手広告代理店の営業職。性欲が強いが、交際五年の恋人とは一年半セックスレスが続いている。

    美山遥の物語

    遥は、同僚の知也と関係を持ったまま、交際五年の奏多からのプロポーズを受ける。浮気が明るみに出て異動になり、本当の理由を知った奏多には婚約を破棄され、適応障害と診断されて休職する。公園で出会った年下のトランペット奏者は、どうしてそんなに年齢を気にするのかと問いかける。戻ってきた奏多にもう一度プロポーズされるが、ウェディングドレスの試着の場で泣き崩れる。いつも周りに合わせるばかりで、自分が何をしたいのかに向き合ってこなかった、と。結婚を取りやめ、心理学を学びにデンマークへ渡り、セックスセラピストになると決めて帰国する。みちるの離婚式で、三十までにと悩んでいた自分たちは何だったのだろうとつぶやく。

  • 山崎紘菜三浦恭子役

    広報の会社を率いる敏腕社長。恋愛に興味はないが、ひとりで子どもを持つと決める。

    三浦恭子の物語

    恋愛に興味のなかった恭子は、子どもが欲しいと思い始め、子宮腺筋症の診断をきっかけに、選択的シングルマザーとして生きると決める。いちばん信頼できそうだと選んだ精子提供者は経歴を偽っていた。妊娠はしておらず、友人たちはこっそり彼に仕返しをする。恭子は、女性が安全に提供者を見つけられる事業を立ち上げると決意し、言い出せずにいた姉にも病気と決意を打ち明けて、ひとりじゃないよと受け止められる。やがて、詩たちに部屋を見つけた同性愛者の不動産業者・室井が、子どもを持てないつらさがわかるからと提供を申し出て、恭子は妊娠する。最後は、四人でみちるのパーティーに集まる。

  • 佐藤玲藤沢花音役

    社長秘書。年収二千万円以上の結婚相手を探して結婚相談所に通う。

    藤沢花音の物語

    花音は年収二千万円以上の男を探して結婚相談所に通い、生活が苦しくなっていく。競馬場で上場企業の社長・高村と出会うが、食事の誘いは交際ではなく転職の話だった。花音はその話に乗る。高村に中学三年生の娘がいると知ると、中学生の母親になるのかと身を引くが、進路の相談に乗るうちに娘の愛梨と打ち解けていく。高村が社長を解任され、新しい会社についてきてほしいと言われても、花音は泣きながら、後任の社長の秘書として残る道を選ぶ。けれど高村を忘れられない。年収の高い男をつかまえるより、年収の高い男に育てるほうが早い。花音は彼のもとへ行き、結婚を決める。

  • 石橋菜津美佐倉詩役

    フリーのクリエイターでレズビアン。人前では自分を友人と呼ぶ恋人と暮らしている。

    佐倉詩の物語

    世間体に押されて恋人の真琴と別れることになり、詩は真琴の前ではそれを受け入れる。なんで私ばかり、幸せになりたい。そんな悔しさから、恭子と手がけるウェディングイベントを、誰もが当たり前にウェディングウェアを楽しめる催しに変える。友人たちがこっそり真琴を招き、ふたりはすぐによりを戻す。部屋探しではルームシェアとして扱われて行き詰まるが、同じく同性のパートナーを持つ不動産業者の室井が手を差し伸べる。ふたりは同性パートナーシップを結び、書面にもその証を残す。最後は、四人でみちるのパーティーに集まる。

  • 菊池亜希子みちる役

    四人が集うカフェバー「ミモザ」の店員。結婚三回、離婚二回の経験がある。

  • 堀井新太長島奏多役

    遥の交際五年の恋人。一年半のセックスレスを経て、遥にプロポーズする。

この作品が問いかけるもの

『30までにとうるさくて』は、存在しない締め切りをめぐるドラマだ。二十九歳の四人は、あらゆる方向から同じ数え方を聞かされる。三十までに結婚、子どもを産むなら三十五まで。プロデューサーの藤野良太は、二十代の女性たちと話すうちに、日本にこういうドラマがないのなら、彼女たちに響くドラマを作ろうと思い立ったと語っている。作品は、そうしたドラマがふつう描かないものを率直に描く。セックスレスと女性自身の欲望、子宮腺筋症、選択的シングルマザーという生き方と精子提供者を探す危うさ、世間体に押されて別れ、やがて同性パートナーシップを結ぶふたり。締め切りへの答えは、ひとつではなく四つある。婚約の解消と留学、お金より愛を選ぶ結婚、パートナーシップ、自分で選んだ子ども。問いは残る。彼女たちはそもそも、誰の時計に合わせて走っていたのか。