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Cinema 月明かりの映画館

霜花店(サンファジョム) 運命、その愛

A Frozen Flower

2008映画韓国

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

高麗王が男の恋人に王妃を孕ませるよう命じる。許された三夜は、やがてふたりだけの秘めた関係に変わっていく。

14世紀、高麗。元の王女を王妃に迎えた高麗王には世継ぎがいない。このままでは元の朝廷にも自国の重臣にも王位を脅かされる。王は少年のころから選んで手元で育ててきた若者たちを親衛隊とし、その隊長ホンニムを愛して、夜もそばに置いている。王妃を抱くことは、どうしてもできない。そこで王はホンニムに、自分の代わりに王妃と床をともにせよと命じる。お前に似た子なら愛せる、と。

ホンニムと王妃はしぶしぶ従う。許された三夜では子は宿らないが、務めはいつしか欲望に変わり、ふたりは宮中の書庫でひそかに会い続ける。その変化に気づいた王は嫉妬し、次の相手はホンニムではなく別の隊員だと告げる。王妃は一緒に逃げてほしいとホンニムにすがるが拒まれ、自ら命を絶とうとする。ホンニムはただの情欲だったと王に誓って許され、しばらく都を離れるよう命じられる。出発の前夜、王妃から懐妊を知らせる使いが来る。書庫で会ったふたりは、王に見つかる。王はホンニムを去勢させ、牢に入れる。

親衛隊の仲間たちはホンニムを救い出し、ともに都の外に身を隠す。王は彼らを捕らえて拷問し、処刑する。王妃の侍女も殺し、王妃の首飾りを使って、王妃も死んだとホンニムに思い込ませる。

ホンニムは戻ってくる。帰還兵に紛れて王の寝所に押し入ると、王は衛兵たちを下がらせる。闘いの末、腕で勝る王はホンニムを追いつめ、一度でも自分を愛したことはあるかと問う。一度もない、とホンニムは答える。王がたじろいだその瞬間、ホンニムは王を殺し、自らも副隊長スンギに討たれる。生きていた身重の王妃が駆けつけ、衛兵に引き離されていく。王が王妃を殺していなかったことを悟ったホンニムは、王のほうへ顔を向けて息絶える。映画の最後に映るのは遠い日の記憶だ。若い王が幼い少年に、自分と一緒に暮らしたいかと尋ね、少年はうなずく。

主な出演

  • チョ・インソンホンニム役

    王の親衛隊の隊長。王のそばで育ち、王に愛されている。王の代わりに王妃と子をなすよう命じられる。

    ホンニムの物語

    ホンニムは幼い少年のころ、一緒に暮らしたいかと王に問われてうなずいた。王のそばで育ち、親衛隊長となり、王の寝所に侍る。王妃と子をなせという王命にしぶしぶ従うが、三夜の務めは密会に変わっていく。王が王妃の相手を別の隊員に替えると告げると、一緒に逃げてという王妃の願いを拒み、王にはただの情欲だったと誓う。だが都を離れる前夜、王妃のもとへ行き、ふたりは王に見つかる。去勢されて牢に入れられ、仲間に救い出されるが、その仲間たちは捕らえられて処刑される。王妃も殺されたと思い込み、王の寝所に押し入る。闘いの末、一度でも自分を愛したかと問われて、一度もないと答え、王を殺し、スンギに討たれる。生きている王妃を見た彼は、王のほうへ顔を向けて息絶える。

  • チュ・ジンモ高麗王役

    元から世継ぎを迫られる高麗の王。親衛隊長のホンニムを愛している。

    高麗王の物語

    王は幼いホンニムを選んで手元で育て、彼を愛している。元の王女である王妃を抱くことはできないが、世継ぎがなければ元の朝廷にも重臣たちにも王位を脅かされる。そこで自分の代わりにホンニムを王妃のもとへ送り、最初の夜が不首尾に終わると胸をなでおろす。務めが密会に変わるにつれて嫉妬をつのらせるが、ただの情欲だったというホンニムの誓いを聞いて許す。書庫でふたりを見つけると、ホンニムを去勢して牢に入れ、彼を逃がした隊員たちを処刑し、王妃の侍女を殺し、王妃の首飾りを使ってホンニムをおびき寄せる。寝所に押し入ってきたホンニムとの闘いに衛兵を手出しさせず、最後に、一度でも自分を愛したことがあるかと問う。答えは否で、王はホンニムに殺される。

  • ソン・ジヒョ王妃役

    高麗王に嫁いだ元の王女。夫に顧みられず、子をもうけるために遣わされた男を愛してしまう。

    王妃の物語

    元の王女である王妃は夫に顧みられず、王の寵愛を一身に受けるホンニムを憎んでいる。ホンニムと子をなせという屈辱的な王命に従ううち、三夜の務めは欲望に変わり、ふたりは書庫で会い続ける。王が次の相手を別の隊員に替えると、一緒に逃げてほしいとホンニムにすがるが拒まれ、自ら命を絶とうとする。彼が都を離れる前夜、懐妊を知らせて呼び出し、ふたりは王に見つかる。侍女を走らせてホンニムの仲間に知らせ、彼を救い出させるが、行き先を明かさない彼女の前で、王は侍女を殺す。最後に、身ごもったまま王の寝所に駆けつけた彼女は、息絶えていくホンニムの名を呼びながら、衛兵に引き離されていく。

  • シム・ジホスンギ役

    親衛隊の副隊長。王のそばにいるホンニムの立場を妬み、最後まで王に仕える。

この作品が問いかけるもの

『霜花店(サンファジョム) 運命、その愛』は、2008年の韓国で6番目に多くの観客を集めた。高麗の恭愍王の治世をゆるやかに下敷きにした時代劇で、王が男を愛する物語をその中心に置いている。描かれるのは、恋人の一方がもう一方を所有しているとき、愛が何になるのかという問いだ。王はホンニムの身体に命令し、妻に差し出し、取り戻すことができる。王妃もまた、世継ぎを得るための手段として使われる。どちらも意思を問われない。ホンニムが自分自身の欲望を見つけたとき、王は玉座だけが可能にする規模の残酷さで応える。一度も愛したことはないというホンニムの最後の言葉が真実なのか、彼に残された最後の嘘なのか、映画は答えを開いたままにする。そして恋人たちではなく、うなずいた少年の記憶で幕を閉じる。