ラブ
Love (Netflix series)
ストーリー
結末まで書いています。
いい人の男と断酒しかけのラジオプロデューサー。「いい人」が戦略であると認めたラブコメ。
テレビドラマの撮影現場で子役の家庭教師をしているガス・クルックシャンクは、浮気を打ち明けた恋人ナタリーに、あなたは優しいんじゃなくて優しいふりをしているだけだと言われ、彼女と別れる。ロサンゼルスの衛星ラジオ局で番組を仕切るミッキー・ドブスは、アルコール依存と恋愛・性依存を抱え、コカインをやめられない恋人エリックとの腐れ縁を断てずにいる。ひどい夜が明けた朝、コンビニで財布がないことに気づいた彼女のコーヒーと煙草の代金を、ガスが払う。ミッキーはオーストラリアから来た新しいルームメイトのバーティーを彼に紹介しようとするが、断酒をやり直すうちに、自分のほうがガスに惹かれていく。用心深いふたりの最初のデートは、ことごとくうまくいかない。第1シーズンは、限界に達したミッキーがガスに自分のことを打ち明けて終わる。
第2シーズン、ふたりは少しずつ恋人になっていく。ミッキーは自助グループに通い続け、打ち明けていた以上にこじれた父親との関係に向き合う。バーティーはガスのぱっとしない友人ランディと付き合い始める。ガスは、面倒を見ている子役アーヤのアクション映画に付き添ってアトランタへ行く。その留守のあいだに、ミッキーは元恋人ダスティンと寝る。関係を終わらせようとした彼女を、ダスティンは街じゅう追いかけてくる。ガスの部屋で、そのダスティンの目の前で、ミッキーはガスに、あなたと真剣に付き合いたいと告げる。ガスがダスティンのことを知ることはない。
第3シーズン、ガスは友人たちを集めて自分の脚本で映画を撮る。バーティーは仲間のクリスと関係を持ち、やがてランディと別れる。友人の結婚式で、ミッキーはガスがかつて婚約していたことを知る。彼がひと言も話していなかったことだった。サウスダコタの実家を訪ねた旅で、ガスは、断酒に苦しむ彼女との子どもには踏み切れないと口にし、ミッキーは帰ろうとする。引き止めたのは、家族全員の前で隠してきた失敗を打ち明けるガスの姿だった。
最終回、新しい空想科学ドラマの脚本家に雇われたガスは、ミッキーと駆け落ち婚を決め、バーティーとクリスを連れてカタリナ島へ渡り、ほかの友人たちも一斉メッセージで呼び寄せる。友人たちは口々に疑いを吹き込む。浜辺での式は、近くにいた見知らぬ人が心臓発作を起こして中断され、ふたりはみんなに、やっぱり今は結婚しないと告げる。その夜、皆が騒いでいるあいだに、ふたりはこっそり抜け出し、牧師だけを前に、ふたりきりで式を挙げる。
主な出演
ジリアン・ジェイコブスミッキー・ドブス役
ラジオ局で番組を仕切る女性。アルコール依存と恋愛・性依存を抱え、回復を続けながら恋に落ちていく。
ミッキー・ドブスの物語
ガスがコーヒー代を払ってくれたころも、ミッキーはコカインをやめられないエリックのもとに通っている。ルームメイトのバーティーをガスに引き合わせようとするが、断酒をやり直すうちに自分が惹かれていき、自助グループに通ったあと、自分は依存症で距離が必要だと告げる。それでも彼はキスをする。ガスがアトランタにいるあいだ、ミッキーは元恋人ダスティンと寝る。別れを告げると彼は追ってきて、その目の前で、彼女はガスに真剣に付き合いたいと告げ、そのことを隠し通す。サウスダコタで、彼女との子どもには踏み切れないと言われて帰ろうとするが、家族の前で失敗を打ち明ける彼を見て思いとどまる。カタリナ島では皆の前で式を取りやめ、夜、ふたりきりで結婚する。
ポール・ラストガス・クルックシャンク役
撮影現場の家庭教師で、脚本家を目指す男性。自分を優しい人間だと思っているが、思い通りにいかないと怒りを抑えられない。
ガス・クルックシャンクの物語
恋人ナタリーに、優しいふりをしているだけだと言われて別れた翌朝、ガスは見知らぬ女性のコーヒー代を払う。職を失うのを恐れて、教えている子役アーヤの試験を代わりに解いてしまう。ミッキーに惹かれ、怒りを爆発させて脚本会議から追い出された日に、距離が必要だと告げる彼女にキスをする。アーヤに付き添ったアトランタから戻ると、ミッキーに真剣に付き合いたいと告げられ、ダスティンのことは知らないままでいる。自分の脚本で映画を撮り、現場で怒りを抑えられなくなる。サウスダコタで、彼女との子どもには踏み切れないと言ったあと、家族の前で自分の失敗を打ち明ける。空想科学ドラマの脚本家に雇われ、カタリナ島でミッキーとふたりきりで結婚する。
クローディア・オドハティバーティー・バウアー役
オーストラリアから来た陽気なミッキーのルームメイト。ランディと付き合うが、やがて別のものを求めていると気づく。
バーティー・バウアーの物語
オーストラリアからミッキーの部屋に越してきたバーティーは、ガスとのデートに送り出されるが、何も起こらない。ガスの友人ランディとなんとなく付き合い始めて家賃を貸す。誰にも告げなかった誕生日を、ガスと同じアパートに住むスタントマン志望のクリスと過ごし、ある日突然、長く付き合った恋人と花屋の仕事を捨ててアメリカへ来たのだと打ち明ける。ランディが車で寝泊まりしていたと知り、クリスと関係を持ってミッキーにだけ話す。ランディと付き合ううちはやめようとクリスに言われても、別れを切り出せない。最後にランディに別れを告げ、取り乱す彼を残して、クリスとともにふたりの結婚式のためにカタリナ島へ渡る。
マイク・ミッチェルランディ・モナハン役
金もなく目的もないガスの友人。バーティーと付き合い、別れを告げられて取り乱す。
アイリス・アパトーアーヤ・ホプキンス役
ガスが勉強を見ている子役。まわりの大人たちから大きな重圧を受けている。
この作品が問いかけるもの
『ラブ』は、ラブコメディの二つの型を解体する。ガスは「いい人」で、作品は冒頭で女性に、あなたは優しいふりをしているだけだと言わせる。彼の優しさは貸し借りを数えていて、それが返ってこないとき、怒りが顔を出す。ミッキーは奔放で魅力的な女性という型だが、ここでは恋に落ちながら回復を続けようとする、アルコール依存と恋愛・性依存の当事者として描かれる。作品が見つめるのは、正直であることがふたりに何を求めるかだ。共同製作者のポール・ラストは、第2シーズンのミッキーの浮気は最後まで発覚させないと決めたと語る。男たちは百年ものあいだ、画面の中で浮気をしても罰せられずにきたからだ。結末はロマンチックにも暗くも読めるように作られ、ジリアン・ジェイコブスは、もし自分があの浜辺の友人のひとりなら心配になる、と話している。