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Cinema 月明かりの映画館

スパルタカス

Spartacus

2010–2013ドラマ・シリーズアメリカ

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

剣闘士と乱交と合成の血。テレビ的露骨さの上限を測る校正点として収録。

のちにローマ人からスパルタカスと呼ばれる男は、ローマ軍の補助兵として、軍団長グラベルの指揮下で戦うトラキア人だった。だが妻イリティアにそそのかされたグラベルは、自分の栄光のためにトラキア人の戦いを見捨てる。男は反乱を起こし、故郷の村が滅ぼされているのを目にし、妻スーラとともに捕らえられる。スーラは奴隷として売られていく。カプアの闘技場で死刑を宣告された男は、処刑のために差し向けられた四人の剣闘士を倒し、剣闘士養成所の主バティアトゥスに買われる。トラキアの王にちなんでスパルタカスと名づけられ、ドクトーレと呼ばれる奴隷オエノマウスのもとで鍛えられて、カプアの王者となる。バティアトゥスはスーラを買い戻す手はずを整えるが、彼女は瀕死の姿で届く。王者を満足させておくため、彼が殺させていたのだ。見世物の試合で唯一の友ウァロを殺すよう強いられ、スーラの死の真相を知ったスパルタカスは、宿敵クリクススと手を組む。第1シーズン『スパルタカス』の終わり、剣闘士たちは蜂起して、バティアトゥスとカプアの有力者の多くを殺し、バティアトゥスの妻ルクレティアを死んだものとして置き去りにする。

スパルタカスを演じたアンディ・ホイットフィールドは癌を患い、制作が止まるあいだに、バティアトゥスの台頭と王者ガンニクスを描く全六話の前日譚が作られた。ホイットフィールドは2011年に亡くなり、リアム・マッキンタイアが役を引き継いだ。

第2シーズン、解放奴隷の集団を叩くためにグラベルが送り込まれる。スパルタカスは彼を追いながら、それぞれに恨みを抱えたガリア人、ゲルマン人、トラキア人の軍勢をまとめ、クリクススは恋人ナエウィアを探す。ヴェスヴィオ山の斜面で反乱軍はグラベルの軍団を壊滅させ、オエノマウスが倒れ、スパルタカスはグラベルを討つ。カプアでは、ルクレティアがイリティアに復讐を果たし、生まれたばかりのイリティアの息子を抱いたまま自ら命を絶つ。

第3シーズン、元老院はローマ一の富豪クラッススに鎮圧を託し、クラッススは若きカエサルを伴う。反乱軍は沿岸の都市シヌエッサを奪うが、カエサルの潜入によって失い、雪に閉ざされた山の罠を抜けて、道を分かつ。ローマへ向かったクリクススは殺される。最後の戦いで、スパルタカスは一騎打ちでクラッススを倒すが、背後の兵たちに討たれる。遅れて着いたポンペイウスが手柄を奪い、ガンニクスと捕らえられた反乱兵たちは磔にされる。スパルタカスは、自由な人間として死ねることこそ最大の勝利だと言い残し、アグロンの腕の中で息を引き取る。アグロンと恋人ナシル、生き残った人々は、ローマの手の届かない山の向こうをめざす。スパルタカスは本当の名を知られぬまま、名もない墓に葬られる。そしてエンドロールのあと、アンディ・ホイットフィールドがもう一度闘技場に現れ、我こそはスパルタカスだと叫ぶ。

主な出演

  • アンディ・ホイットフィールドスパルタカス(第1シーズン)役

    ローマに裏切られて闘技場に売られたトラキア人の補助兵。奴隷から王者、そして反逆者へと変わっていく。

    スパルタカス(第1シーズン)の物語

    トラキア人の男は、グラベルが故郷を見捨てると兵たちの反乱を率い、妻スーラとともに捕らえられる。スーラは奴隷に売られる。カプアの闘技場で処刑されるはずが、差し向けられた四人の剣闘士を倒し、バティアトゥスに買われてスパルタカスと名づけられる。妻を取り戻すために鍛錬を積み、クリクススに降伏して地下の闘技場へ落とされたのち、無敗のテオコレスを倒してカプアの王者となる。だがスーラは、盗賊に襲われたとされて瀕死で届く。剣闘士として生きると決め、群衆にスパルタカスと名乗る。見世物の試合で唯一の友ウァロを殺すよう強いられ、スーラの死を命じたのが主だと知ると、クリクススと手を組んでバティアトゥスを討ち、ローマを震え上がらせると誓って養成所を出る。

  • リアム・マッキンタイアスパルタカス(第2、第3シーズン)役

    膨れ上がる奴隷軍の指導者。自分の復讐と、ついてくる人々の命とのあいだで引き裂かれる。

    スパルタカス(第2、第3シーズン)の物語

    自由になったスパルタカスはグラベルへの復讐だけを胸に、仲間とカプアの下水道に潜む。多くの犠牲を払ってナエウィアを鉱山から救い出し、闘技場を崩してクリクススとオエノマウスを取り戻し、反目しあうガリア人やゲルマン人、トラキア人をまとめあげる。ヴェスヴィオ山でミラとオエノマウスを失いながら、グラベルの軍団を破って彼を討つ。クラッススとの戦いではシヌエッサを奪って市民の多くを生かすが、カエサルの潜入で街を失い、雪の罠を抜けたのち、ローマへ向かったクリクススを失う。最後の戦いで一騎打ちの末にクラッススを倒すが、背後の兵たちに討たれ、自由な人間として死ねることが最大の勝利だと言い残してアグロンの腕の中で息絶え、名もない墓に葬られる。

  • ルーシー・ローレスルクレティア役

    野心家のバティアトゥスの妻。一家の出世のために策をめぐらし、蜂起を生き延びて復讐をたくらむ。

    ルクレティアの物語

    ルクレティアは夫バティアトゥスとともに一家の出世を図り、グラベルの妻イリティアに取り入り、奴隷である王者クリクススに関係を強いて子を望む。自分の企みのさなかにイリティアがローマの貴婦人を殺すと、夫婦はそれを盾にグラベルの後ろ盾を得る。蜂起の夜、クリクススに刺されて子を失う。生き延びた彼女は、ローマ人たちに神託を告げる者とみなされ、ひそかにアシュールと手を組むが、彼に繰り返しレイプされる。イリティアとグラベルを互いに争わせ、グラベルの命でイリティアが彼女を殺そうとしたとき、イリティアの陣痛が始まる。ルクレティアはイリティアを殺して生まれたばかりの息子を奪い、その子を抱いたまま自ら命を絶つ。

  • ジョン・ハナバティアトゥス役

    カプアの剣闘士養成所の主。地位を渇望し、スパルタカスを買い取り、ひそかにその妻を殺させる。

  • マヌー・ベネットクリクスス役

    ガリア人で、かつてのバティアトゥスの王者。スパルタカスの宿敵から反乱の副将となり、ナエウィアを愛する。

    クリクススの物語

    無敗のカプアの王者クリクススは、主の妻ルクレティアに関係を強いられつつ、侍女ナエウィアをひそかに愛している。闘技場でスパルタカスを降すが、テオコレス戦で瀕死となって王者の座を失う。ナエウィアとの仲が露見すると鞭打たれ、彼女は売られる。スパルタカスとの死闘で負けるよう毒を盛られたと知って反乱に加わり、自分の子を宿すルクレティアを刺して置き去りにする。自由になると鉱山でナエウィアを見つけ出し、宿敵アシュールを彼女が自ら討つまで、そばで支え続ける。戦い方をめぐってスパルタカスと衝突し、ついに自軍を率いてローマへ向かう。カエサルと戦う最中、クラッススの息子ティベリウスに背後から襲われ、父の命を受けた彼にナエウィアの前で殺される。

  • ピーター・メンサーオエノマウス(ドクトーレ)役

    かつての王者で、バティアトゥスのもとで剣闘士を鍛える指南役。やがて渋々ながら反乱軍の相談役になる。

この作品が問いかけるもの

『スパルタカス』が描くのは、人間を所有物と見世物に変えた社会であり、作品はその過剰さそのもので語る。奴隷が主人の野心のために存在する屋敷で、身体も性も様式化された殺戮も、支配する側の楽しみとして演出される。主人公は紀元前73年から71年の実在の反乱から採られたが、その前半生はほとんど記録に残らず、歴史は記録というより枠組みだ。本気で扱うのは自由の代償で、作品はそれを画面の上で支払う。ほとんど全員が死に、主人公に許される勝利は、自由な人間として死ぬことだけだ。制作には現実の悲しみも伴った。ホイットフィールドが癌に倒れると、局は彼を待つために前日譚を作った。彼は2011年に亡くなり、製作者デナイトによれば、自分抜きでも続けてほしいと言い残していた。最後に歩み去る数少ない人々には、愛し合うアグロンとナシルもいる。