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Cinema 月明かりの映画館

藍宇 〜情熱の嵐〜

Lan Yu

2001映画香港、中国

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

天安門の10年をまたぐ実業家と学生。北京で無許可撮影、中国では公開不可。

1988年、北京。高級官僚の息子で青年実業家のチェン・ハントンは、男を愛することを誰にも明かさずに生きている。部下の紹介で、彼は金に困っている建築学科の学生ラン・ユーと一夜をともにする。ハントンにとっては金で買った一晩だったが、初めての相手だったラン・ユーにとっては、恋の始まりだった。ハントンは金や贈り物で距離を保とうとし、彼がほかの青年を口説いている場面を目にしたラン・ユーは去っていく。

1989年6月4日の夜、軍が天安門広場の鎮圧に乗り出し、銃声が響く街を、ハントンはラン・ユーを探して歩きまわる。見つけ出したラン・ユーは憔悴しきっていた。ふたりはふたたび一緒になる。ハントンはまだすべてを預けはしないが、時間も金も注ぐようになり、卒業祝いに車と郊外の家を贈って、人目を忍んでそこで暮らす。だが家族から結婚を迫られ、ハントンは仕事で知り合った通訳のリン・ジンピンと結婚する。ラン・ユーは自分の名義になっていた家を出て、姿を消す。

結婚生活は破綻する。初めて会ってから10年近くがたったある日、ハントンは空港でラン・ユーを見かける。手料理に招かれたことをきっかけに、ふたりは今度こそ恋人として結ばれる。そのとき、ハントンの会社に密輸と資金洗浄の嫌疑がかかる。父はすでに亡く、彼を守る者はいない。ラン・ユーは家も、ハントンに贈られたものもすべて売り払い、その金で彼を釈放させる。ふたりは互いの愛を確かめ合い、やり直そうとする。その翌日、ラン・ユーは工事現場の事故で命を落とす。

映画は、その3年後、悲しみの中で過去を振り返るハントンの姿から始まる。

主な出演

  • フー・ジュンチェン・ハントン役

    高級官僚の息子で、同性への愛を隠して生きる北京の実業家。金で買った一夜の相手を愛していると、ゆっくりと知っていく。

    チェン・ハントンの物語

    ハントンは高級官僚の息子で裕福な実業家だが、男を愛することをほとんど誰にも知られないように生きている。金で一夜を買ったラン・ユーを金と贈り物で遠ざけておこうとするが、若い運動選手を口説くところを見られ、ラン・ユーは去る。1989年6月4日の夜、銃声の響く街へ彼を探しに出て、それからは車と郊外の家を贈り、人目を忍んでそこで暮らす。家族に迫られてリン・ジンピンと結婚すると、ラン・ユーは姿を消す。結婚が破綻したあと、空港での偶然の再会から、ふたりは恋人どうしになる。密輸の嫌疑で捕らえられ、ラン・ユーが贈られたものをすべて売り払って作った金で釈放される。その翌日、ラン・ユーは工事現場の事故で死ぬ。3年後も、ハントンは悲しみの中にいる。

  • リウ・イエラン・ユー役

    東北出身の貧しい建築学科の学生。最初の夜にハントンを愛し、その思いを最後まで貫く。

    ラン・ユーの物語

    ラン・ユーは東北から北京へ建築を学びに来た学生で、金に困り、ハントンの部下の紹介で一夜を売ることを承知する。それが初めての夜で、彼は恋に落ちる。返ってくるのは金と贈り物ばかりで、若い運動選手を口説くハントンの姿を見て、彼は部屋を出ていく。1989年6月4日の夜、憔悴して街にいたところをハントンに見つけ出され、ふたりはよりを戻す。車も郊外の家も受け取るが、望むのはハントンがそばにいることだけだ。ハントンが結婚すると、自分の名義の家を出て姿を消す。数年後、空港で偶然再会し、手料理に招いたことから、今度こそ恋人どうしになる。ハントンが捕らえられると、贈られたものをすべて売り払って彼を釈放させる。その翌日、彼は工事現場の事故で命を落とす。

  • スー・ジンリン・ジンピン役

    ロシアとの商談でハントンを助けた通訳。つかのま、彼の妻になる。

この作品が問いかけるもの

『藍宇 〜情熱の嵐〜』は、自らゲイであることを公にしている香港のスタンリー・クワン監督が、インターネットに匿名で発表された小説をもとに、中国政府の認可を得ずに独立して作った映画だ。男ふたりの恋を、現代中国でもっとも触れにくい日付をまたいで描く。1989年6月4日の夜、恋人を金で買ったものとして扱ってきた男が、銃声の中へ彼を探しに出ていく。本当の主題は時間だ。そう感じてはいけない理由をいくらでも与え、金で感情から逃げる特権まで与える社会で、ひとりの男が自分の気持ちを認めるまでに、どれほどの時間がかかるのか。リウ・イエは台湾の金馬奨で主演男優賞を受けた。結末を唐突で罰のようだと評した批評家もいる。それはハントンに、理解したときにはもう遅かったという事実だけを残す。