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ストーリー
結末まで書いています。
スワッピング・クラブと、夫ふたりが妻の交換を持ちかける夕食会。ひと晩に交差するカップルたちを描く、スペイン製アンサンブル性喜劇。
ある一夜、スワッピング・クラブ「クラブ・パラディーソ」とその周辺で、五つの物語が交差する。趣向をこらした部屋が迷路のように連なるクラブで、支配人の女性が客たちを迎える。
アルベルトと旧友のパコは、それぞれの妻クラウディアとマルタに、相手を交換しようと持ちかける。舞台はパコとマルタの家での夕食会で、デザートには驚きが用意されている。だが夜は、男たちの思惑どおりには運ばない。クラウディアはたしかにパコと関係を持つが、夜が明けるまでに、彼女とマルタは互いへの欲望に目覚めてしまい、夫たちは呆然とする。
クラブでは、結婚を控えたアルバが友人のリアナとともに、独身最後の夜をたどり直している。そこでなくした婚約指輪を探して部屋から部屋へ。なくしたときの記憶はない。指輪を見つけた彼女は婚約者に浮気を打ち明け、ふたりは開かれた結婚をすることで合意する。
ハイメは恋人のベレンと来ている。ベレンは一緒に楽しむ理想のカップルを探している。出会ったのはミゲルとアナのカップルで、アナはハイメの元恋人だった。彼女は、何年も前に彼のもとを去った理由をようやく語る。四人はそれぞれひとりになってクラブを出る。誰にとっても、そのほうがよかった。
前の恋に傷ついたラウルは、名前も知らない相手との後腐れのない関係を求めている。だがグローリーホールの部屋で話しはじめたビクトルは、それ以上を望むロマンチストで、ラウルは新しい恋の始まりを手にクラブをあとにする。
クラブで働くクララは、有名になってニューヨークから戻ってきたいとこのパブロを連れてくる。ふたりは村で過ごした最後の夏以来、会っていなかった。暗闇の部屋で、パブロは顔の見えない女性と関係を持つ。それはクララで、そのあとふたりは互いに惹かれていることを認める。
朝が来ると、誰もが、求めて来たのとは別のものを手にしている。支配人のナレーションが性の自由というメッセージをあらためて言葉にして、映画は幕を閉じる。
主な出演
エルネスト・アルテリオアルベルト役
既婚の男。友人パコと組んで妻たちとの相手交換をもくろむが、思いどおりの夜にはならない。
ルイス・カイェホパコ役
アルベルトの気の小さい旧友で、夕食会の主。友人の妻と関係を持つが、自分の妻の心は別の相手に向かう。
ピラール・カストロクラウディア役
アルベルトの妻。相手交換に応じるが、本当に惹かれているのはパコの妻マルタだと気づく。
クラウディアの物語
クラウディアは夫アルベルトとともに、夫の旧友パコとその妻マルタの家へ夕食に出かける。ふたりの男が、デザートに驚きを用意して、夜の終わりに妻を交換しようと示しあわせていることを、彼女は知らない。夜は男たちの思惑どおりには進まない。真実か挑戦かのゲームに加わり、たしかにパコと関係を持つが、やがて彼女の関心はマルタへと向かっていく。夜が明けるころには、ふたりの女性は互いへの欲望に目覚めていて、交換をたくらんだ夫たちは呆然とするしかない。
ラウール・アレバロハイメ役
恋人ベレンとクラブに来た男。何年も前に自分のもとを去った元恋人と、そこで再会する。
ハイメの物語
ハイメは恋人のベレンと、クラブ・パラディーソにやって来る。相手を交換すれば退屈になった性生活に火がつくかもしれないと期待してのことだが、乗り気なのは彼よりベレンのほうで、彼は理想のカップルを探す彼女を待っている。ベレンが見つけたのは店の常連のミゲルとアナで、アナは何年も前にハイメのもとを去った元恋人だった。ミゲルとの関係にも満たされていない彼女は、その夜、ようやく別れた理由を彼に打ち明ける。朝になると、四人はそれぞれひとりになってクラブを出る。誰にとっても、そのほうがよかった。
アンナ・カスティーリョクララ役
クラブ・パラディーソの従業員。最後の夏から何年もたって再会した有名人のいとこを、クラブに連れてくる。
クララの物語
クララはクラブ・パラディーソで働いている。有名になってニューヨークで暮らすいとこのパブロが、仕事で数日バルセロナに滞在することになり、彼女は自分の家に泊める。村で過ごした最後の夏以来の再会だが、夜遊びを最後まで楽しみ尽くしていたあのころの少年は、堅く、よそよそしい大人になっていた。昔のパブロを取り戻そうと、彼女は彼をクラブへ連れていく。暗闇の部屋で、パブロは顔の見えない女性と関係を持つ。それはクララで、そのあとふたりは、互いに惹かれていることを認める。
ミキ・エスパルベパブロ役
クララのいとこで、ニューヨークから帰ってきた有名人。はじめは堅いが、クラブの暗闇の部屋で解き放たれる。
この作品が問いかけるもの
この映画は、性の自由を主題にしたスペインの喜劇の流れに連なる一本で、ふたりきりの恋愛の枠に収まらない愛のかたちを、あけすけに肯定する。五つの物語は、その考えを別々の側から試していく。相手交換を持ちかけた男たちは、妻どうしが惹かれあうことで足もとをすくわれる。花嫁は、打ち明けた浮気をひとつの取り決めに変える。あるカップルは、正直な終わりが解放になりうると知る。匿名を求めてきた男は、かわりにやさしさに出会う。つくりは大らかで陽気で、笑いの先にどれほどのものがあるかについて評価は分かれた。それでも底には、関係のなかの合意という確かな問いが流れている。自分が何を望むのかを声に出して言うには何が要るのか。そして相手も自分の望みで答えたとき、何が起きるのか。