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Cinema 月明かりの映画館

ロマンスX

Romance

1999映画フランス

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

恋人に拒まれた教師が外に性を求める。相手にはポルノ男優も。ブレイヤによる女性の身体の宣言。

マリーは小学校の教師で、愛する恋人ポールと暮らしている。付き合ってまだ数か月だというのに、ポールはもう彼女を抱こうとしない。服を着たまま隣に横たわり、その気になれないだけだと言って背を向ける。惨めさに耐えきれなくなったある夜、マリーはバーへ出かけ、パオロという見知らぬ男と出会って唇を重ねる。再会した夜、ふたりは関係を持つ。夫が抱いてくれないのだと嘘をつきながら、マリーは彼に避妊具をつけさせる。欲しいのはポールの子どもだけだからだ。パオロとはそれきり会わない。

勤め先の校長ロベールは、一万人の女と寝たと豪語する、見栄えはしないが口の達者な男だ。自宅に招かれたマリーは、彼と緊縛の関係を結ぶ。初めて縛られ、口をふさがれたとき、彼女は恐怖に襲われて泣き出し、ロベールは手を止める。それでもマリーは彼のもとへ通い、事のあとには連れ立って食事に出かけるようになる。ある晩、自宅の建物の階段で、マリーは見知らぬ男にレイプされる。ポールには何ひとつ話さない。

やがてポールがようやく彼女を抱き、マリーは妊娠する。ポールは喜ぶが、そのころから酒に溺れるようになる。陣痛が始まったとき、彼は酔いつぶれて眠ったまま、何ひとつ手を貸さない。マリーはガス栓を開けて部屋を出て、ロベールの車で病院へ向かう。彼女が男の子を産むころ、部屋は爆発し、ポールは死ぬ。墓地で棺が下ろされていくのを、マリーは赤ん坊を抱いて遠くから見つめている。

主な出演

  • キャロリーヌ・デュセイマリー役

    恋人に抱いてもらえない小学校教師。満たされない欲望を抱え、ほかの男たちのもとへ向かう。

    マリーの物語

    マリーはポールを狂おしいほど愛しているが、暮らし始めて三か月、彼はもう彼女に触れようとしない。ヒルのように彼にすがりついている、と彼女は言う。バーで見知らぬ男パオロと唇を重ね、のちに関係を持つが、欲しいのはポールの子だけだからと避妊具をつけさせる。校長のロベールとは緊縛の関係を結び、初めて縛られたときは恐怖に泣くが、それでも通い続ける。自宅の階段で見知らぬ男にレイプされても、ポールには何も言わない。ポールの子を身ごもると、彼は酒に溺れていく。陣痛が始まっても酔いつぶれている彼を残し、ガス栓を開けて部屋を出る。ロベールの車で病院へ向かい、男の子を産むころ、部屋は爆発してポールは死ぬ。葬儀の日、赤ん坊を抱いて離れた場所に立つ。

  • サガモア・ステヴナンポール役

    マリーの恋人。愛していると言いながらベッドでは彼女を拒み続け、妊娠を喜んだあとは酒に溺れる。

    ポールの物語

    モデルのポールは、マリーと暮らし始めて三か月になる。夜は服を着たまま彼女の隣に横たわって背を向け、その気になれないだけだと言う。彼女の欲望をおぞましいとさえ口にする。行きつけの日本料理店でひとり日本酒を飲みながらブコウスキーを読むか、眠くなるまでテレビを眺めるほうがいい。パオロのことも、ロベールのことも、階段の見知らぬ男のことも、彼は何も知らない。ようやく彼女を抱き、マリーが身ごもると、誰よりも喜ぶ。だがそのころから酒に溺れ始める。陣痛が始まった夜も酔いつぶれたまま、何ひとつ手を貸さない。マリーはガス栓を開けて出ていき、部屋の爆発で彼は死ぬ。

  • フランソワ・ベルレアンロベール役

    マリーが勤める学校の校長。女を知り尽くしたと豪語し、彼女と緊縛の関係を結ぶ。

  • ロッコ・シフレディパオロ役

    深夜のバーでマリーが出会う見知らぬ男。恋人以外で彼女が初めて関係を持つ相手。

この作品が問いかけるもの

この映画は、女性の欲望を物語の真ん中に置き、それを整えようとしない。マリーは自分に触れようとしない男を愛し、愛を守るために性だけを見知らぬ男たちに求めようとする。カトリーヌ・ブレイヤは性行為の一部を実際に撮影し、ポルノ男優を起用した。オーストラリアでは一度は審査で上映を拒まれ、不服申し立てを経て成人向けの区分を得た。この判断が、実際の性行為を含む作品にその区分への道を開いた。物語の中の問いである同意は、物語の外にも及んだ。2024年、主演のキャロリーヌ・デュセイは回想録で、階段の場面の撮影中に受けた性暴力はブレイヤが招いたものだと告発し、ブレイヤは否定している。この映画はいま、女は何を欲するのかという問いと、それを演じた女に何が求められたのかという問いを、ともに抱えている。