Kabir Singh
ストーリー
結末まで書いています。
愛する女性への外科医の独占的な怒りを描く。大ヒットする一方で、女性蔑視だと広く批判され、擁護する声もあった。
実業家の次男カビール・ラージディール・シンは、デリーの医科大学きっての秀才で、手のつけられない短気者でもある。乱闘の件で謝罪か退学かを迫られ、出ていこうとしたその時、新入生のプリーティ・シッカを目にして、彼は大学に残る。そして学内に、彼女は自分のものだと宣言する。はじめはおびえていたプリーティも、彼の命令に従ううちに気持ちを返すようになり、ふたりは恋人になる。カビールは人前で彼女を自分のものとして扱い、指図する。彼が専門の研修のためにムスーリーへ移ってからも、ふたりは離れて関係を続ける。
プリーティの卒業後、保守的なシク教徒の父ハルパールは、キスをしているふたりを見つけてカビールを追い出し、説明に来た彼を再びはねつける。逆上したカビールはプリーティの頬を打ち、六時間以内に自分か家族かを選べ、でなければ終わりだと告げる。プリーティは時間内に彼と連絡がつかない。二日間意識を失っていた彼は、目覚めて、彼女が嫁がされようとしていることを知る。婚礼の宴に押しかけた彼は殴られて逮捕され、父からも勘当される。
友人シヴァの助けで部屋を借り、私立病院に職を得たカビールは、名外科医であると同時に、酒と薬物に依存しながら仕事をこなす男になる。職員たちは彼を恐れている。新しく飼った犬には、プリーティと名づける。欲望にかられた彼は、ひとりの女性を脅して服を脱がせる。映画女優のジアと関係を持つが、彼女が愛を口にしたとたんに突き放す。非番の日に緊急手術に呼ばれて倒れ、検査でアルコールとコカインが検出される。審問で彼はすべてを認め、五年間の医師免許停止を受ける。祖母の葬儀で父と和解し、依存を断とうと決める。
そんなある日、公園で身重のプリーティを見かける。彼は、その子を一緒に育てようと申し出る。彼女は、自分を見捨てたと激しく彼をなじったあとで打ち明ける。結婚から三日で夫のもとを去り、診療所で働いてきたこと。夫とは一度も寝ていないこと。そして、おなかの子はカビールの子だということ。ふたりは結婚し、両家は和解する。映画は、浜辺で赤ん坊とともにいるふたりの姿で終わる。
主な出演
シャーヒド・カプールカビール・ラージディール・シン役
才能と暴力を併せ持つ医学生で、のちの外科医。愛する女性を自分のものと決めつけ、失って崩れていく。
カビール・ラージディール・シンの物語
カビールは医科大学を去ろうとしたその時、新入生のプリーティを見かけて大学に残る。彼女は自分のものだと宣言して指図し、ムスーリーで研修を受ける三年のあいだも手放さない。彼女の父に再びはねつけられると、プリーティの頬を打ち、六時間で自分か家族かを選べと迫る。連絡はつかず、彼は二日間意識を失う。目覚めると彼女は嫁がされようとしていて、婚礼の宴に押しかけた彼は殴られ、逮捕され、父に勘当される。外科医としては腕が立つが、酒と薬物に溺れ、ひとりの女性を脅して服を脱がせ、愛していると言った女優ジアを突き放す。手術中に倒れ、免許停止を受ける。祖母の葬儀で父と和解したあと、身重のプリーティを見つけ、その子が自分の子だと知って彼女と結婚する。
キアラ・アドヴァニプリーティ・シッカ役
保守的な家の内気な新入生。カビールの恋人になるが、意に反して別の男に嫁がされる。
プリーティ・シッカの物語
内気な新入生のプリーティは、医科大学に来てすぐ、自分がカビールのものだと学内に触れ回られていることを知る。指図に従ううちに気持ちを返すようになり、男子寮に移され、三年の遠距離でも関係を続ける。父ハルパールがカビールをはねつけると、カビールは彼女の頬を打ち、六時間で決めろと迫る。時間内に連絡はつかず、彼女は家族に嫁がされる。婚礼の宴で家族が彼を殴るあいだ、彼女は背を向けて座っている。結婚から三日で夫のもとを去り、一度も夫と寝ないまま、診療所で働きながらカビールの子をひとりで宿す。公園で彼に見つかり、その子を自分の子として育てると言われると、激しく彼をなじったあとで真実を告げる。ふたりは結婚し、父は詫びる。
ソーハム・マジュムダールシヴァ役
カビールの忠実な親友。住む場所を与え、かばい、なんとか彼を引き戻そうとし続ける。
スレーシュ・オベロイラージディール・シン役
カビールの父で実業家。婚礼での騒ぎのあと、息子を勘当する。
アルジャン・バージワーカラン・ラージディール・シン役
カビールの兄。しっかりしろと弟に言い続ける。
ニキター・ダットジア・シャルマー役
カビールと関係を持つ映画女優。愛していると告げたとたん、彼に突き放される。
この作品が問いかけるもの
この映画は、サンディープ・レッディ・ヴァンガ監督が自作『アルジュン・レッディ』を自らリメイクしたものだ。問われるのは、女性を所有物のように扱う男を映画はどう見つめるべきか、だ。カビールは名も知らないうちからプリーティを自分のものと宣言し、命令し、手を上げ、別の女性を脅して服を脱がせる。映画はその激情を愛の深さとして描き、彼に幸福な結末を与える。多くの批評家がミソジニーの映画と呼び、ファーストポスト誌のアンナ・ヴェティカドは執着するストーカーの美化だと書いた。アヌラーグ・カシャップ監督や主演のカプールは擁護した。興行収入は37億9000万ルピーを超え、成人指定のインド映画として初めて国内で20億ルピーを突破した。これほどミソジニーと呼ばれ、これほど観られたこと自体が、この映画の残した論争だ。