異種族レビュアーズ
Interspecies Reviewers
ストーリー
結末まで書いています。
冒険者たちが異種族の風俗店をレビュー。放送中に配信停止・放送打ち切りが相次いだ。
人間、エルフ、獣人、妖精、悪魔が共に暮らす異世界。風俗店で働くのは、淫魔の血を引く「サキュ嬢」たちだ。人間の冒険者スタンクと、200歳を超えるエルフのゼルは、500歳のエルフと50歳の人間のどちらがいいかで言い争い、ほかの種族の仲間にも両方を試させて決着をつけようとする。そこから生まれたのが「異種族レビュアーズ」だった。彼らは毎回ちがう店を訪ね、点数をつけたレビューを酒場「食酒亭」に張り出す。同じ嬢への評価が種族によってまるで違う、というのが作品を動かす笑いの種だ。
一行は、欠けた天使の輪のせいで天に帰れなくなった天使クリムヴェールを拾う。クリムは輪が直るまで食酒亭で給仕として働く。両性具有だが、仲間には男だと思わせている。有翼人のウエイトレス、メイドリーは彼らの記事に眉をひそめ、スタンクに言い寄られれば力ずくで撃退する。体の大きさで指名できる相手が決まる妖精の店、薬で一晩だけ女になる宿、純血の淫魔に死ぬ寸前まで搾り取られる裏路地の店、全員がメイドリーそっくりのゴーレムを作って本人に制裁される店、大魔導師デミアの分身と三日間を過ごし満点をつける魔法都市。レビューは評判を呼び、ライバルのレビュアーたちが現れ、どの店にも満点をつける淫魔は嫉妬した恋人に刺される。
大きな筋はない。泥酔した一夜で稼ぎを使い果たした一行は、まっとうな冒険の依頼を受けて食いつなぐことになる。最終話では、選挙のときに約束していた悪魔の店をようやくレビューし、年明けにひいきの店がどこも埋まっていると知ると、夢の中で好きな嬢に再会できる夢魔の店で新年を迎える。
主な出演
間島淳司スタンク役
腕の立つ人間の冒険者。レビューの報酬を新しい種族の店に使い、メイドリーに言い寄っては撃退される。
スタンクの物語
スタンクは腕利きの人間の冒険者だ。ゼルがクリムに語るところでは、少年時代に大人の騎士を破って武芸大会で優勝した名家の息子で、父と反りが合わずに家を飛び出したという。望みは、あらゆる種族の嬢と一夜を過ごすこと。500歳のエルフと50歳の人間をめぐるゼルとの口論から「異種族レビュアーズ」が生まれ、彼はレビューの稼ぎを次の店に注ぎ込む。メイドリーに言い寄っては殴られ、ゴーレムの店では全員が彼女そっくりの人形を作って、またも制裁を受ける。泥酔した一夜で一行の稼ぎが消えると、まっとうな冒険の依頼で食いつなぐ。年明け、ひいきの店がどこも埋まっていた彼は、夢魔の店で、夢の中の嬢に再会する。
小林裕介ゼル役
200歳を超えるエルフ。最年長として記事の責任者に名を連ね、見た目より魔力の豊かさを重んじる。
ゼルの物語
ゼルは200歳を超えるエルフ。短命な人間たちと同じ速さで生き、最年長としてレビューの責任者に名を連ねる。見た目で選ぶスタンクと違い、彼が重んじるのは魔力の豊かさで、若い娘より50歳の人間を高く買い、年老いた人間のミツエをひいきにしている。年を重ねたエルフと人間のどちらがいいかというスタンクとの口論が、すべての始まりだった。戦いでは弓と魔法で仲間を援護し、スタンクの父や過去を知っているかのように語る。裏路地の純血の淫魔の店から魔法都市まで一行と行動をともにし、泥酔の一夜で稼ぎを失うと冒険の仕事に戻り、夢魔の店で新年を迎える。
富田美憂クリムヴェール役
天使の輪が欠けて天に帰れなくなった両性具有の天使。食酒亭で給仕をしながら、レビューに巻き込まれていく。
クリムヴェールの物語
クリムヴェールは、天使の輪が欠けて天に帰れなくなった天使。スタンクとゼルに助けられ、猫娘の店で新しい友情を祝われたあと、ふたりを保証人に食酒亭で給仕として働き始める。両性具有であることを隠し、彼らの関心を避けるために男だと思わせている。世事に疎く恥ずかしがりのクリムは、一行の度を越した振る舞いにいつも口を挟みながら、自らもレビューに加わっていく。性転換の宿ではハイエナ娘を選んで仲間を驚かせ、サラマンダーの店では熱に耐えられる唯一の客となり、やがてスライムの店にもひとりで出かける。魔法都市では大魔導師デミアに特別な関心を向けられる。物語が終わるときも輪は欠けたままで、クリムは仲間とともに食酒亭にいる。
M・A・Oメイドリー役
食酒亭で働く有翼人のウエイトレス。レビュアーたちをたしなめ、スタンクの誘いは力ずくで退ける。
浜田賢二ブルーズ役
ふくよかな嬢を好む犬獣人のレビュアー。人間より鋭い嗅覚で、店と嬢を匂いから評価する。
この作品が問いかけるもの
『異種族レビュアーズ』は、性を売り買いすることを明るく後腐れのない消費として描く。繰り返される笑いは、そのまま作品のいちばん面白い着想でもある。同じ嬢が、ある種族からは10点、別の種族からは2点をつけられる。何を好ましいと感じるかは、感じる側の体によって決まるからだ。最初の題材は年齢で、500歳のエルフと50歳の人間が比べられる。物語は終始、客の側から語られる。作品はまた、テレビアニメがどこまで性を描けるかの試金石にもなった。北米の配信会社ファニメーションは3話で配信をやめ、基準に合わないと説明した。東京メトロポリタンテレビジョンとサンテレビは放送を途中で打ち切った。2021年にはオーストラリアが無修正版の審査を拒み、ハーフリングの登場人物の性的場面が18歳未満に見える人物を描いていると判断した。