回復術士のやり直し
Redo of Healer
ストーリー
結末まで書いています。
性暴力の復讐ファンタジー。修正版が複数の局で放送され、無修正版を流したのは一局のみ。領域の外縁を示すためだけに記録。
両親を亡くし、村でリンゴ園を営む少年ケヤルは、【癒】の勇者としてジオラル王国に迎えられる。彼の回復魔法は失われた腕さえ元に戻すが、癒した相手の痛みをすべて自分で味わわなければならない。【術】の勇者である第一王女フレアは彼を薬漬けにして道具として扱い、フレア、ブレイド、ブレットの勇者たちは四年にわたって彼を殴り、性的に虐待する。廃人を装って生き延びたケヤルは、自らの力が癒した相手の技能を写し取れることに気づき、自分の手で魔王を倒すと、その賢者の石で世界を四年前へ巻き戻す。記憶はそのまま残っていた。
二度目の人生で、ケヤルは力を蓄えてから脱出し、フレアを拷問して犯し、その顔と記憶を書き換える。彼女は自分が誰だったのかを知らない従順な仲間フレイアとなり、王国はフレアが殺されたと信じる。ケヤルガと名を変えた彼は、ブレイドとブレットを追う旅に出る。奴隷として売られていた氷狼族の少女セツナを買い取り、村を襲った兵への復讐を約束して真の名を明かさせ、彼女を意のままにできる立場に立つ。逆らえない立場に置かれた彼女もまた、彼に性的に虐待される。彼を止めに来た剣聖クレハは、媚薬を盛られて犯され、心に彼への恋情を植えつけられて、王都に戻り彼の密偵となる。
近衛騎士隊長レナードが故郷の村を襲い、幼い彼を引き取って育てたアンナがレナードに犯されて命を落とすと、ケヤルガはレナードを女の体に変え、洗脳した部下たちに犯させたうえで、全員を焼き殺す。ブラニッカの街では、一度目の人生で魔王だったイヴ・リースに、まだ魔王になる前の姿で出会い、彼女を守ると決める。女に化けてブレイドを誘い出し、洗脳した男たちに殺させる。故郷を襲わせた軍師の第二王女ノルンが、魔族の暮らすブラニッカを攻めて友人カルマンが殺されると、ケヤルガは王女の護衛の猛者を倒し、フレイアとともにノルンを犯して、自分を慕う妹エレンに作り変える。物語は、仲間たちを大切に思い始めた自分をケヤルガが認める一方で、国王がブレットに彼の討伐を命じるところで終わる。
主な出演
保住有哉ケヤル(ケヤルガ)役
【癒】の勇者として王国に四年間虐げられた村の少年。時間を巻き戻し、復讐に乗り出す。
ケヤル(ケヤルガ)の物語
ケヤルは、両親の遺したリンゴ園を営みながら、世界を救う勇者に憧れる村の少年だった。【癒】の勇者として王国に迎えられると、四年のあいだ薬漬けにされ、勇者たちに殴られ、性的に虐待される。壊れたふりをして生き延び、自ら魔王を倒すと、賢者の石で時間を巻き戻す。二度目の人生では城を抜け出してフレアを拷問して犯し、自分を慕うフレイアに作り変え、顔を変えてケヤルガと名乗る。薬、強姦、記憶の書き換えが、彼の復讐の道具になる。それでも育ての親のアンナも村人の多くも救えず、ただひとり助けた少年には恨まれる。最後に彼は、仲間を大切に思い始めた自分を認めながら、ブレットに復讐するまで安らぎはないと心に決める。
渋谷彩乃フレア・アールグランデ・ジオラル(フレイア)役
第一王女で【術】の勇者。ケヤルを苦しめた張本人で、彼に犯され、従順な仲間フレイアに作り変えられる。
フレア・アールグランデ・ジオラル(フレイア)の物語
フレアは第一王女で【術】の勇者。聖母のような笑みで民に慕われるが、内面はすべてを見下すサディストだ。一度目の世界ではケヤルを薬漬けにして道具として扱い、自らも虐待し、賢者の石を我がものにしようとした。二度目の世界では、脱出したケヤルに拷問されて犯され、顔と記憶を書き換えられる。王国は彼女が殺されたと信じている。フレイアとなった彼女が知るのは、自分が彼の従者で恋人だということだけで、ひたむきに彼に尽くす。戦いでは彼の隣に立ち、命じられればフレアのふりをして王国の罪を明かす。献身を除けば本質はさほど変わらない、とケヤルガは気づく。最後には彼に薬を盛られ、もう覚えていない実の妹ノルンへの強姦に加わらされ、そのまま彼のそばにとどまる。
石上静香セツナ役
奴隷として売られていた氷狼族の少女。ケヤルガに買われ、復讐の願いと真の名によって彼に縛られる。
相川奈都姫クレハ・クライレット役
かつてケヤルに腕を治された剣聖。媚薬と書き換えられた心によって、彼の恋人となり密偵となる。
津田美波ノルン・クラタリッサ・ジオラル(エレン)役
ケヤルの故郷を襲わせた冷酷な軍師の第二王女。彼に犯され、妹エレンに作り変えられる。
高森奈津美イヴ・リース役
一度目の人生で魔王だった黒翼族の魔族。二度目の人生では魔王候補として、ケヤルガの庇護のもとで旅をする。
この作品が問いかけるもの
『回復術士のやり直し』は、性暴力への復讐を描く物語につきまとう最も古い問いを突きつける。物語が観る者に復讐を楽しませようとするとき、何が起きるのか。ケヤルの苦しみは本物で、作品もそれを虐待として描く。だがそのあと物語は彼に他人の体と記憶を書き換える力を与え、強姦、薬物、奴隷化を彼の正義の道具にも報酬にもしてしまう。罰せられた女性たちは彼を慕う仲間になり、物語はその献身を彼の正しさの証のように差し出す。この点で作品は広く批判された。アニメ・ニュース・ネットワークの2021年冬の新作評では、評者の多くが繰り返される強姦と復讐を酷評した。放送局はすべて修正版を流し、無修正版を流したのはアニメ専門チャンネル一局だけ、それも早朝4時だった。原作者の月夜涙は、女性視聴者の割合が平均より高いことに驚きを示している。