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Cinema 月明かりの映画館

女子的生活

Life as a Girl

2018ドラマ・シリーズ日本

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

神戸のアパレル会社で働くトランス女性が、金に困った同級生を居候させる。条件は、自分のために合コンを開くこと。

小川みきは、神戸のファストファッション会社で働くトランスジェンダーの女性だ。好きな服を着て暮らし、恋愛の対象は女性。上司や同僚のかおり、仲村も、みきをそのまま受け入れている。ある日、故郷の高校の同級生だった後藤忠臣が部屋を訪ねてくる。女性として暮らすかつての同級生に驚きながらも、金がなく頼れる相手もいない後藤は、給料日まで泊めてほしいと頼む。みきは、合コンをセッティングすることを条件に、しぶしぶ引き受ける。

最初の合コンでみきは、自然派を気取るゆいと出会う。張り合ううちに、みきは自分がトランスジェンダーだと明かし、ふたりは意気投合してその夜をホテルで過ごす。ゆいには恋人がいるが、ふたりの関係は続いていく。後藤は次に、リストラされてふさぎこんでいるという同級生「ミニーさん」を連れてくる。みきをけなしてばかりの彼が、ただ誰かを見下したいだけなのだと見抜いたみきは、彼に女装をさせて反撃する。地元に戻った彼は、その姿を交流サイトに載せる。

仕事のトラブルで、みきは家族に打ち明けていない故郷・香住を訪れる。そこで出会った取引先の女性は母親に支配されて暮らしていて、同情したみきに、男性ですよね、都会ではそういうのが許されるんですね、と言い放つ。心配した後藤も香住に現れ、帰り道、ふたりはみきの父・富生に出くわす。父は女性の姿の息子にすぐ気づく。兄はみきを責めて喧嘩になるが、父は、子どもの幸せを祈らない親はいないと言い、女に手を上げるなと兄を止める。

最終回、仕事で出たパーティーで、みきは天真爛漫なお嬢様・マナミに気に入られる。料理を持って部屋に押しかけてきたマナミの婚約者ケンイチは、見た目は女でも中身は女好きなんでしょ、とみきを見下す。後藤は、こいつは理想の自分に向かって毎日努力している、俺の大切な友だちだと言い返す。いたたまれなくなって部屋を飛び出したみきのもとに後藤がやってきて、マナミがケンイチを自分で殴ったと告げる。日付が変わり、みきの誕生日になる。夜中にふたりで炭水化物を頬張り、みきは、ありがとうと言う。ふたりの同居は続くことになる。

主な出演

  • 志尊淳小川みき役

    神戸のアパレル会社で働くトランスジェンダーの女性。毒舌で、自分の暮らしを自分で作り上げてきた。恋愛の対象は女性。

    小川みきの物語

    故郷の同級生・後藤が金もなく転がり込んでくると、みきは合コンを開くことを条件に泊めてやる。最初の合コンで自然派を気取るゆいと張り合い、トランスジェンダーだと明かして、その夜をともにする。恋人のいるゆいとの関係は続く。見下す相手がほしいだけの同級生ミニーさんには、女装をさせて言い返す。仕事で、家族に打ち明けていない故郷の香住を訪れると、父はひと目で彼女に気づき、つかみかかる兄に、女に手を上げるなと言う。マナミの婚約者ケンイチに、中身は女好きの男だろうとなじられても、みきは慣れていると受け流すが、後藤が大切な友だちだと言い返すと、いたたまれずに部屋を飛び出す。日付が変わって誕生日になり、みきは後藤に、ありがとうと言う。

  • 町田啓太後藤忠臣役

    みきの高校の同級生。金がなく無神経だが根はまっすぐで、みきの部屋に転がり込み、いちばんの味方になる。

    後藤忠臣の物語

    後藤は金も行くあてもなく、みきの部屋を訪ねてくる。高校の同級生が女性として暮らしているのに驚きながらも、給料日まで泊めてもらう代わりに合コンを開く。仕事で、家族に打ち明けていない故郷の香住へ向かったみきを心配して追いかけ、帰り道で一緒にみきの父と出くわす。最終回、部屋に押しかけてきたマナミの婚約者ケンイチが、みきを見下す言葉を並べる。後藤は、誰と暮らすにも覚悟がいる、人を見下す相手と一緒になるマナミちゃんのほうがよほど覚悟がいると言い返し、こいつは理想の自分に向かって毎日努力している、俺の大切な友だちだと言い切る。部屋を飛び出したみきを見つけ、真夜中にふたりで炭水化物を頬張る。同居はこれからも続いていく。

  • 小芝風花ゆい役

    合コンで出会った、自然派を気取る女性。恋人がいながら、みきと関係を続ける。

  • 玉井詩織かおり役

    みきの会社の同僚。みきのことを知ったうえで、ごく自然に女友だちとして付き合う。

  • 玄理仲村役

    みきの会社の同僚。みきを当たり前に受け入れる職場の仲間のひとり。

この作品が問いかけるもの

『女子的生活』は、トランスジェンダーの女性の日常を、合コン、同級生との再会、帰省、誕生日という四つのありふれた出来事で描く。彼女が受ける偏見は、たいていそうであるように、冗談や質問として、あるいは彼女の「正体」を解説してみせる男の口から届く。みきは理解を求めず、理解しようとしない相手に言葉を費やしもしない。作品は彼女の側に立つ異性愛の男性にも目を向け、ふたりの友情を恋愛のように描く。ドラマ化では舞台を東京から神戸に移し、みきを女性を愛するトランスジェンダーの女性として描き、トランスジェンダー当事者の西原さつきが志尊淳の所作や発声を指導し、みきの友人役でも出演した。志尊はこの役でコンフィデンスアワード・ドラマ賞の主演男優賞を受けた。自分として生きることを、毎日、人前で続けることの重さ。作品はその問いを残す。