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Cinema 月明かりの映画館

彼女、お借りします

Rent-a-Girlfriend

2020–2026アニメ日本

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

振られた大学生がレンタル彼女を借り続ける。レンタルされる親密さのラブコメ。

東京の大学生・木ノ下和也は、付き合って1か月の七海麻美にふられ、寂しさからアプリでレンタル彼女を申し込む。現れた水原千鶴は完璧な彼女だったが、2度目のデートで和也はふられた腹いせを彼女にぶつけてしまう。そこへ祖母・和が倒れたとの知らせが入り、病院で和也は千鶴を本当の恋人だと紹介してしまう。同じ病院には、元女優で千鶴に残された唯一の家族である祖母・小百合も入院していた。ふたりの祖母のために、嘘は続けるしかない。しかも千鶴は大学の同級生で、隣の部屋の住人だった。本名は一ノ瀬ちづる。女優を目指し、養成所の費用をレンタル彼女の仕事で稼いでいる。

和也は千鶴に恋をし、予約を重ねる。周りも騒がしくなる。自分と別れてすぐ恋人を作った和也が面白くない麻美は、ふたりを引き裂こうと動き出す。生まれつき脈の遅いレンタル彼女の更科瑠夏は、和也といるときだけ胸が高鳴ると気づき、嘘をばらすと脅して「仮の彼女」の座を手に入れる。千鶴の後輩で極度の人見知りの桜沢墨は、和也との練習デートをきっかけに、ひそかに彼を想うようになる。

小百合の余命がわずかだと知った和也は、千鶴を主演にした映画をクラウドファンディングで作り、祖母に見せようと持ちかける。隣に越してきた八重森みにの力も借りて映画は完成するが、上映会の前に小百合は倒れる。和也は病室の壁に映画を映し、小百合はその一部を見届けて亡くなる。和也が元気づけようと計画した一日デートの終わりに、千鶴はようやく祖父母を想って泣く。

和也は何度も告白しようとしては失敗する。家族旅行で訪れた温泉リゾートでは、すべてを知った麻美が千鶴のレンタル彼女のプロフィールを家族に見せ、まるで千鶴が和也を利用してきたかのように見せる。和也は、小百合が亡くなる一週間前から本当に付き合っていると言い張り、証拠を求める麻美の前で千鶴は和也に口づけする。そしてレンタル彼女だったことを認め、今は本当の彼女だと告げる。麻美もまた、厳しい父親に高校時代の恋人を遠ざけられた過去を抱えていた。その後、千鶴は3か月も和也の前から姿を消し、再会すると、自分の気持ちがわからないので時間がほしいと打ち明ける。やがて地震でアパートが住めなくなる。第5期は、酔った和也が思わず「好きだ」と口にし、千鶴が、和也とみにと三人で、自分が育った家に1か月暮らすと告げるところで終わる。第6期の制作が発表されている。

主な出演

  • 堀江瞬木ノ下和也役

    優柔不断で自分を憐れみがちな大学生。ふられた寂しさからレンタル彼女を借り、家族にまで嘘をつくことになる。

    木ノ下和也の物語

    和也は20歳の大学生。1か月で麻美にふられ、借りた彼女の千鶴に、2度目のデートで八つ当たりをしてしまう。そこへ祖母が倒れ、家族の前で千鶴を恋人だと偽る。やがて本気で恋をし、デート代のためにカラオケ店で働き、嘘をばらすと迫る瑠夏の「仮の彼女」も受け入れてしまう。千鶴の祖母のために映画を作り、病室の壁に映し出す。告白は失敗を重ねる。温泉リゾートで麻美が家族の前で千鶴を追いつめたとき、彼は千鶴をかばい、千鶴は彼に口づけする。そのあと3か月連絡を絶たれて沈み込むが、時間がほしいと言う千鶴に、いつまでも待つと約束する。酔った夜、彼は思わず好きだと口にする。

  • 雨宮天水原千鶴役

    指名の絶えないレンタル彼女で、女優志望。祖父母に育てられ、祖母のために和也の嘘に付き合い続ける。

    水原千鶴の物語

    千鶴は幼くして母を亡くし、父に去られ、祖父母に育てられた。元女優の祖母・小百合のような役者を目指し、養成所の費用をレンタル彼女の仕事で稼いでいる。和也の嘘に巻き込まれると祖母のためにそれを続け、和也を嘲る麻美には言い返し、差し出された金も突き返す。和也が資金を集めた映画に主演し、小百合はその一部を見届けて亡くなる。彼女が祖父母を想って泣くのは、和也が計画した一日の終わりのことだ。温泉リゾートで麻美に正体を暴かれると、和也の家族の前で彼に口づけし、今は本当の彼女だと告げる。そのあと3か月姿を消し、戻ってくると、自分の気持ちがわからないと打ち明けて時間を求める。最後に、和也とみにと三人で1か月暮らすと告げる。

  • 悠木碧七海麻美役

    和也の元恋人。人当たりはいいが、恋人たちを見ると引き裂かずにいられず、和也と千鶴の嘘を暴こうと動く。

    七海麻美の物語

    麻美は1か月で和也をふったのに、彼がすぐに新しい恋人を連れていることが許せない。飲み会で彼を嘲り、家に誘い、海では口づけする。千鶴の仕事を突き止めて金を渡そうとするが、突き返される。やがてネットで和也の祖母に近づいて相談役に収まり、家族旅行の温泉リゾートに現れる。そこで千鶴のレンタル彼女のプロフィールを皆に見せ、千鶴が和也を利用してきたかのように仕向け、証拠に口づけしてみせろと迫る。彼女自身の過去も明かされる。人生のすべてを支配した父、決められた縁談、父に別れさせられた高校時代の恋人。それ以来、恋人たちを見ると引き裂きたくなるのだ。自分に嘘をつくのはやめろと千鶴に言われ、麻美はその言葉を考え続けている。

  • 東山奈央更科瑠夏役

    生まれつき脈の遅いレンタル彼女。和也といるときだけ胸が高鳴り、脅すようにして彼の「仮の彼女」になる。

  • 高橋李依桜沢墨役

    千鶴と同じ事務所の後輩。極度の人見知りを変えようとこの仕事を選び、和也にひそかに惹かれていく。

  • 芹澤優八重森みに役

    隣に越してきた配信者でコスプレイヤー。映画のクラウドファンディングを支え、和也と千鶴の背中を押す。

この作品が問いかけるもの

『彼女、お借りします』は、恋人らしい時間を時間単位で売る実在の仕事を題材に、そこで売り買いされているものは何かを問う。和也はひとときの優しさにお金を払い、やがて演技と本人の区別がつかなくなる。千鶴はいつかカメラの前で演じるために、お金をもらって理想の彼女を演じる。作品は、その仕事を仕事として描くときにいちばん良さが出る。英語圏の批評サイト「アニメ・フェミニスト」の評者は、この商売の社会的な意味に触れ、千鶴の主体性を尊重している点を評価し、別の評者は主人公をありきたりだと断じた。笑いの下には、ふたりの祖母と、彼女たちを喜ばせるための嘘、嘘の上に築いた優しさはいつか打ち明けられるのか、という静かな主題が流れている。苛立たされることの多い主人公だが、第3期で作品が彼の欠点に向き合い始めたと評した批評家もいる。