ソロ活女子のススメ
Solo Life for Women
ストーリー
結末まで書いています。
ひとり焼肉、ひとり遊園地。“ソロ活”を憧れに変えたドラマ。
五月女恵は、出版社「ダイジェスト出版」の編集部で働く契約社員だ。終業時間になると同僚の飲み会の誘いを断り、足早に会社を出る。自分自身との予定があるからだ。回ごとに恵が挑むのは、ふつうは誰かと一緒にすることを、ひとりで、きちんと楽しむ「ソロ活」。焼き肉、動物園、プラネタリウム、ラブホテル、工場夜景のクルーズ、気球、ボウリング、銭湯。心の声で「好き」を確かめる恵の一日を、大塚明夫のナレーションが包む。行く先々では、同じくひとりで来た人に出会う。何かを教えてはふっといなくなる彼らを、恵は「妖精」と呼ぶ。
誕生日は毎年、少しずつ豪華なソロ活で祝う。第一シーズンはリムジン、第二シーズンはヘリコプター、第三シーズンはクルーズ。第三シーズンでは埼玉県秩父市や宮崎県都城市へ足を延ばし、台湾の中華電信との共同制作となった第四シーズンでは台湾へ、第五シーズンではオーストラリアのメルボルンへ飛ぶ。コーヒーを味わい、アボリジナルの人々の歴史と文化にふれ、古い写真集を手に路面電車の街を歩く。毎晩さっさと帰る恵を見送ってきた上司の黒田彩子、同僚の石岡洋平と青木遥も、やがて恵に感化され、それぞれにソロ活を始める。
2025年春に放送された最新の第五シーズンは、最終回で第一シーズンの始まりへと戻っていく。羽田空港の格納庫から川崎の工場群を見て、また会いたくなった恵は、レストランバスで工場夜景を巡るツアーに参加する。撮影スポットで出会ったのは、五年前の工場夜景クルーズで一緒になったソロ活の先輩と後輩だった。ソロ活では例外だが今日は特別と、三人は並んで座る。五年前はコロナ禍だった。いまは夜景ツアーに女性ひとりの客がいても当たり前になり、「〇〇女子」という言い方も聞かなくなった。話はやがてリスペクトという言葉にたどり着き、恵は、初めのころのソロ活を支えてくれたのもこの言葉だったと思い出す。三人は連絡先も交換せずに別れる。翌日、恵は彩子に勧められていた、これまでのソロ活をまとめた原稿を提出する。ソロ活はまだ続くから、これは第一章。そして、正社員にならないかという提案を正式に受ける。同僚たちもしばらくはそれぞれの道へ。石岡は休職して旅に出て、遥は働きながら学び、彩子は家族のために在宅中心の働き方を選ぶ。
主な出演
江口のりこ五月女恵役
出版社の編集部で働く契約社員。ふつうは誰かとすることを、ひとりで楽しむ「ソロ活」に励む。
五月女恵の物語
恵は飲み会の誘いを断り、定時になると足早に会社を出る。自分との予定があるからだ。心の声で「好き」を確かめ、ひとりで来た人たちに出会っては、何かを教えて消えていく彼らを「妖精」と呼ぶ。誕生日は毎年少しずつ豪華になり、行き先は秩父や都城から、台湾、メルボルンへと広がっていく。そんな恵を見て、上司や同僚もそれぞれにソロ活を始める。第五シーズンの最終回、工場夜景のバスツアーで、五年前のクルーズで出会ったふたりと再会し、リスペクトという言葉について語り合う。翌日、これまでのソロ活をまとめた原稿を提出する。ソロ活はまだ続くから、これは第一章。そして、正社員にならないかという話を受ける。
小林きな子黒田彩子役
恵が働く編集部の部長。これまでのソロ活を原稿にまとめるよう恵に勧める。
渋谷謙人石岡洋平役
編集部の正社員。恵に感化され、やがて自分もソロ活を始める。
佐々木春香青木遥役
恵と同じ編集部の契約社員。彼女もまた、ソロ活に挑戦していく。
大塚明夫ナレーション役
恵のソロ活の一日を語り、第五シーズンの最後には別れの言葉を告げる声。
この作品が問いかけるもの
『ソロ活女子のススメ』は、ひとりで食べる、ひとりで旅をする、ひとりで誕生日を祝うという、いまも少し気恥ずかしく思われがちなことを、ていねいに楽しむに値する喜びとして描く。原案のエッセイを書いた朝井麻由美は、ひとり行動は「寂しくてみじめ」と受け取られがちだが、未婚か既婚か、恋人の有無、性別や年齢に関係なく、誰にでも開かれた楽しみだと語っている。ドラマはそれを穏やかに伝える。ひとりの女性が好きなことをていねいに楽しみ、そのことで罰せられない。最終回では、五年前にひとりで出会った女性たちが、いまは女性がひとりでいても変な目で見られなくなったと語り合い、その変化が、使われなくなった言葉より深いところまで届いているのかを考える。残るのは静かな問いだ。孤独のどこまでがひとりでいることで、どこからが他人の憐れみなのか。