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Cinema 月明かりの映画館

密会

Secret Love Affair

2014ドラマ・シリーズ韓国

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

40歳の芸術財団理事と20歳のピアノの天才。連弾がそのままラブシーンになる。

オ・ヘウォンは40歳。優雅で、誰からも頼りにされている。ソハン芸術財団の企画室長として、ソハングループを所有する一族のいさかいを取りなし、会長の裏金をひそかに管理しながら、いつか財団の頂点に立つ日を待っている。ソハン大学のピアノ科教授カン・ジュニョンとの結婚は愛のない、体面のための同盟だ。イ・ソンジェは20歳。貧しく、バイク便の配達で暮らしを支え、独学でピアノを弾いてきた。ジュニョンに呼ばれてヘウォンの前で弾いたソンジェの才能に、ふたりは息をのむ。ソンジェはジュニョンに師事して、大学で学ぶことになる。

ソンジェはヘウォンを愛するようになる。人の感情を取りさばくことに人生を費やしてきたヘウォンも、自分の中に感情があることに気づく。ふたりは連弾をし、ピアノが恋の言葉になる。やがてふたりは、ソンジェの狭い部屋で会う恋人どうしになる。

そのまわりで、ソハン家は内側から崩れていく。会長の娘ソ・ヨンウはヘウォンを妬み、財団理事長で会長の後妻ハン・ソンスクは、そのヨンウと反目している。会長が検察に逮捕されると、一族はヘウォンが扱ってきた金の責任を彼女に負わせようとするが、ヘウォンは身代わりを拒む。人前では夫婦円満を装い、ソンジェ同席の取材にまで応じる。ソンスクとヨンウはヘウォンの不正をマスコミに流し、自宅には捜索が入る。ジュニョンは警察を連れてソンジェの部屋に踏み込み、当時の韓国ではまだ犯罪だった姦通の罪でふたりを訴える。ヘウォンは裏取引で釈放を勝ち取り、ふたたび権力の側に戻る。そんな彼女に失望したソンジェは大学をやめ、同じく去っていく仲間たちと最後の演奏会を開く。ヘウォンは客席の陰で、その演奏を聴いている。

財団理事長への就任を目前にして、ヘウォンはすべてを手放す。ジュニョンと離婚し、法廷でソハン家の不正への自らの関与を認める。自分自身さえ成功の道具だと思っていた、と。彼女は刑務所に入る。面会に来たソンジェに、同房の女たちに切り刻まれた髪を見せて、似合うでしょうと笑う。そして、私を変えてくれてありがとう、もう行っていいのよ、と告げる。1年かかっても10年かかっても待っている、とソンジェは答える。最後の場面で、彼は誰もいない部屋に行ってきますと声をかけ、音楽の道へ歩き出す。

主な出演

  • キム・ヒエオ・ヘウォン役

    ソハン芸術財団の企画室長。40歳。財閥一族の秘密を預かりながら、20歳のピアニストと恋に落ちる。

    オ・ヘウォンの物語

    ヘウォンはソハン家にとってなくてはならない存在になり、めざしてきた財団理事長の座がもう目の前にある。自分自身は、とうに音楽の道をあきらめた人間だ。ソンジェの演奏を聴いた瞬間にその才能を見抜き、ふたりの連弾は、野心と並べて守ろうとする恋に変わっていく。一族に会長の裏金の罪をかぶせられそうになると反撃し、姦通罪で訴えられても裏取引で権力の側に戻る。だがついに理事長の椅子を手にしたとき、彼女はそれを手放す。検察に証拠を渡し、ジュニョンと離婚し、法廷で、自分自身さえ成功の道具としか見ていなかったと語る。刑務所で同房の女たちに髪を切り刻まれても笑い、面会に来たソンジェに、もう行っていいと告げる。彼は待っていると答える。

  • ユ・アインイ・ソンジェ役

    バイク便で働く貧しい20歳の青年。独学でピアノを身につけた天才で、計算なしにヘウォンを愛する。

    イ・ソンジェの物語

    ソンジェはバイク便で暮らしを立て、誰にも習わずにピアノを弾いてきた。ジュニョンの弟子として大学に入り、初めて演奏を聴かせたときから自分の才能を見抜いていたヘウォンを愛するようになる。ふたりは連弾を重ね、彼は彼女が座れるようにと狭い部屋を必死に拭き清め、やがてふたりは恋人になる。姦通罪の訴えを裏取引で切り抜け、権力の側に戻った彼女に、彼は失望する。大学をやめ、同じく去っていく仲間たちと最後の演奏会を開き、来てほしいと彼女に知らせる。法廷では、罪を認める彼女を見つめている。面会室のガラス越しに、もう行っていいと言われると、1年でも10年でも待つと答える。最後の場面で、彼は誰もいない部屋に行ってきますと声をかけ、音楽の道へ歩き出す。

  • パク・ヒョックォンカン・ジュニョン役

    ヘウォンの夫で、ソハン大学のピアノ科教授。結婚よりも自分の地位を気にかけている。

    カン・ジュニョンの物語

    ジュニョンはソハン大学のピアノ科教授だが、同僚の成功を妬み、会長の娘ヨンウには露骨に軽んじられている。ソンジェは彼が見いだした弟子で、妻ヘウォンの前で弾かせたのも彼だ。妻とソンジェの関係に気づいてもヨンウには隠し通し、人に知られる前に終わらせれば許す、離婚など絶対にしないと妻に告げる。だが妻が自分に無断で、張り合ってきた同僚の手を借りてソンジェのドイツ留学を画策していたと知ると、初めて妻を激しくののしる。ついに妻のあとをつけてソンジェの部屋に警察を連れて踏み込み、ふたりを姦通罪で訴え、持っているものをすべて差し出しても足りないと迫る。最後に、ヘウォンは彼と離婚する。

  • キム・ヘウンソ・ヨンウ役

    会長の娘で、ソハンアートセンター代表。ヘウォンを妬み、彼女を追い落とそうとする。

  • シム・ヘジンハン・ソンスク役

    会長の後妻で財団理事長。会長の娘と反目し、ヘウォンにも警戒の目を向ける。

この作品が問いかけるもの

『密会』は、テレビが当たり前のように描いてきた年の差を逆さにする。40歳の女と20歳の男。けれどこのドラマは、それをスキャンダルの芯にしない。深いところにあるのは、階級と、人に仕えることの問題だ。ヘウォンは、裕福な一族の秘密を守る有能な女として生きてきて、自分自身まで道具のように扱うようになった。ソンジェが差し出せるのは、才能と、彼女が忘れていた率直さだけだ。この恋は、彼女の人生が何を犠牲にしてきたかを映し出す。結末で彼女が刑務所に入るのは、恋の罰としてではない。もう誰にも仕えないために、自分で選んだ代償だ。2014年の百想芸術大賞で演出賞と脚本賞を受け、江國香織の小説『東京タワー』を原案として作られた。そして、もっと難しい問いが残る。20歳の青年に、誰かの出口になることを求めてよいのか。