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Cinema 月明かりの映画館

わたしたちのハッピー・エンディング

Happy Ending

2023映画オランダ

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

1年間オーガズムを演じてきた女性が、解決策として3Pを提案する。“口に出す”ことについての喜劇。

ルナとミンクは付き合って1年。どこから見ても幸せなカップルだ。けれどルナは、彼とのセックスで一度も絶頂に達したことがない。最初からずっと演技をしてきて、ミンクはそれに気づいていない。事情を知る親友たちに背中を押され、3人でしてみるという話がふたりのあいだに持ち上がり、ミンクも応じる。ふたりはイブという女性と出会い、3人で夜を過ごす。その夜ルナは、ミンクとのあいだでは一度も得られなかったものを知る。イブとなら、彼女は達することができた。

ルナはイブのもとへ通うようになるが、ミンクは彼女が何を求めているのかにまだ気づかない。ついにルナが、あなたとは一度も達したことがない、イブとはできた、と打ち明けると、激しい口論になり、ミンクは家を飛び出す。ルナはイブを呼び、ふたりは一夜を過ごす。翌朝、イブは展覧会に誘うが、ルナはミンクが帰ってくるのを気にしている。自分は絶頂のための手段にすぎないのかと傷ついたイブは、それならバイブでも買えばいいと言い残して去る。出ていくイブを見たミンクは、自分と話さずに彼女と寝たことを責め、関係を終わらせる。

ルナは友人の家に身を寄せ、ふさぎこむ。友人たちは彼女を走りに連れ出し、一緒にチャーリーズ・エンジェルの仮装をする。友人たちやミンクの親友と、それぞれが抱える性の悩みを率直に語り合ったあと、ルナはもう一度向き合おうと決める。ミンクが働くレストランに行って出会った日をおどけて再現し、やり直したいと告げる。ミンクは答えられず、ルナはその沈黙を拒絶と受けとる。残りの荷物を取りに行く途中、カフェにイブの姿を見かけても、声はかけない。ルナが自転車で去ったあと、ミンクは部屋に残されたバイブを見つけ、自転車で追いかける。足場をよじ登った先の屋上に彼女を見つけると、隣に腰を下ろす。どう使うのかと尋ね、彼女がどうやって達するのかに耳を傾け、自分に何ができるのかを聞きはじめる。ふたりが初めて交わす、性についての正直な会話だ。扉は開いたまま、物語は終わる。

主な出演

  • ハイテ・ヤンセンルナ役

    幸せな交際1年目の女性。恋人との絶頂をずっと演じてきて、それを打ち明けられずにいる。

    ルナの物語

    ルナは、ミンクに1年間隠してきたことを変えたくて、3人での夜を持ちかける。出会ったイブとなら、彼女は達することができた。イブのもとへ通い続け、ついに本当のことを打ち明けると、気づいてほしかったと責め、ミンクは家を飛び出す。呼び寄せたイブも、自分は絶頂の手段なのかと傷ついて朝には去り、それを見たミンクは関係を終わらせる。友人の家でふさぎこんでいたルナは、友人たちと性の悩みを語り合い、もう一度向き合おうと決める。彼の働くレストランで出会った日を再現してみせ、沈黙を拒絶と受けとる。荷物を引き取って去った彼女を、置き忘れたバイブを手にミンクが追ってきて、屋上で隣に座り、どうやって達するのかと尋ねる。ふたりは初めて、正直に話しはじめる。

  • マルタイン・ラケマイヤーミンク役

    ルナを愛する恋人。彼女が自分と一度も達したことがないとは知らずにいる。

    ミンクの物語

    ミンクはルナの望む3人での夜に応じて楽しみ、そのあとはイブをパーティーに招きさえする。ルナから、一度も達したことがない、イブとはできたと打ち明けられると激しい口論になり、家を飛び出して親友のもとへ行く。帰ってくると、建物から出ていくイブを見かけ、なぜ自分と話さずに彼女と寝たのかと泣きながら問いつめ、関係を終わらせる。働くレストランにやってきたルナが、出会った日を再現してやり直したいと言っても、彼は答えられない。やがて部屋に残されたバイブを見つけると、自転車で追いかけ、彼女のいる屋上までのぼっていく。どう使うのかと尋ね、彼女がどうやって達するのかに耳を傾け、自分に何ができるのかを聞きはじめる。

  • ジョイ・デリマイブ役

    カップルが3人での夜に誘う女性。ルナは彼女とのあいだで、知らなかった快楽を見つける。

この作品が問いかけるもの

『わたしたちのハッピー・エンディング』は、カップルがなかなか口にできないことを扱うロマンチック・コメディだ。セックスを楽しめていない、ずっとふりをしてきた、ということ。ルナが絶頂を演じるのは相手を見下しているからではなく、やさしさと恥ずかしさからだ。映画は、その嘘がふたりを守り、やがてどちらも守れなくなるさまを正直に描く。事態を変えるはずだった3人の夜は、ほかの誰かとなら彼女は快楽を得られると証明してしまう。最初の沈黙よりも伝えにくい知らせだ。ヨーシェ・デューク監督は軽やかな調子を保ち、誰をもまっとうな人間として描く。悪人がいないからこそ、傷はいっそう本物に感じられる。映画は判決ではなく、ふたりが彼女の体について初めて交わす率直な会話で終わる。関係は真実に耐えられるのか。それとも、真実から始めるしかないのか。