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Cinema 月明かりの映画館

ワンダーラスト: 幸せになるためのセラピー

Wanderlust

2018ドラマ・シリーズイギリス

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

セラピストと夫がオープンマリッジを試みる。BBC Oneで初めて放送された女性のオーガズム描写。

セラピストのジョイ・リチャーズは、英語教師の夫アランと長く連れ添い、25歳のローラ、18歳のナオミ、16歳のトムの三人の子がいる。彼女は自転車事故の怪我から回復しつつある。事故の一因は、かつての相談者エミリーの姿に気を取られたことだった。エミリーの夫ジョシュは、夫婦でジョイのセラピーを受けている最中に自ら命を絶っていた。ジョイとアランの性生活は止まったままで、やがてふたりは、ほとんど成り行きで別の相手と関係を持つ。アランは勤め先の学校の同僚クレアと、ジョイはリハビリで出会ったマーヴィンと。打ち明け合ったふたりは、互いを今も愛していること、そしてそれぞれの相手とも会い続けたいことに気づく。ジョイは提案する。結婚は続けたまま、外にも開いてみよう、と。

はじめはうまくいく。外での関係はふたりの性生活にも火をつけ、相手たちも取り決めになじみ、クレアと、ジョイが会っている年下の男マークとのダブルデートも楽しく終わる。だが取り決めは周囲へ広がっていく。子どもたちに打ち明けるとトムは動揺し、アランは校長にまで説明する羽目になる。体だけのはずの関係に気持ちが育ち、かつてアランを裏切った相手である昔の恋人ローレンスも姿を現す。家族もそれぞれに目覚めていく。ナオミは、結婚の壊れた隣人リタとともに自分の性を探り、トムは初めての恋を始める。

第5話はほぼ全編、ジョイと彼女自身のセラピスト、アンジェラとのひとつのセッションでできている。そこでジョイは、落ち着きなく性を求めてきたのは、母を亡くした悲しみと、ジョシュの死への罪悪感から目をそらすためだったと気づく。最終話、クレアを愛したアランは彼女の部屋に移り住むが、長くは続かない。クレアも彼を愛しているのに、ほかの女性を犠牲にしてまで続けることはできないと気づくのだ。ジョイはローレンスに拒まれる。対照的に、子どもたちの恋はうまく運んでいる。ナオミはリタとの距離を縮め、トムは親友のミシェルと飾らない恋を育み、ローラはジョイのかつての相談者と旅立つ。家に戻ったアランとジョイは、もう一度ふたりの夫婦へと戻っていく。

主な出演

  • トニ・コレットジョイ・リチャーズ役

    三人の子の母でセラピスト。事故と長い結婚生活の末に、夫婦関係を外へ開くことを提案する。

    ジョイ・リチャーズの物語

    ジョイは自転車事故から回復しつつある。事故の一因は、夫婦セラピーの最中に夫が自ら命を絶った相談者エミリーの姿に気を取られたことだった。アランとの性生活は止まり、リハビリで出会ったマーヴィンと関係を持つ。アランがクレアとのことを打ち明けると、結婚は続けたまま外の相手とも会おうと提案する。年下のマークと会い、かつてアランを裏切った昔の恋人ローレンスとも再び近づく。セラピストのアンジェラとの長いセッションで、性を求め続けたのは、母を失った悲しみとジョシュの死への罪悪感から目をそらすためだったと気づく。アランはクレアの部屋へ移り、ローレンスには拒まれる。エミリーと会い、自転車で事故の道を走る。戻ってきたアランと、ジョイはもう一度寄り添う。

  • スティーヴン・マッキントッシュアラン・リチャーズ役

    ジョイの夫で英語教師。妻の提案に乗り、やがて同僚に恋をしてしまう。

    アラン・リチャーズの物語

    アランは几帳面な英語教師で、ジョイの事故のあと夫婦の性生活は止まっている。年下の同僚クレアと関係を持って打ち明け、それぞれ外の相手とも会い続けようというジョイの提案を受け入れる。はじめはうまくいくが、やがて校長や子どもたちにまで取り決めを説明する羽目になり、かつてジョイが自分を裏切った相手ローレンスと彼女が再び近づくと、その男を憎む。クレアを愛するようになって散らかった彼女の部屋に移り住むが、片づけずにはいられず、アイロンを欲しがり、落ち着けない。クレアも彼を愛しながら、ほかの女性を犠牲にしてまで続けることはできないと気づく。友人の家の空き部屋で寝泊まりしたあと、彼は家に帰り、ジョイとふたりの夫婦へ戻っていく。

  • ゾウイ・アシュトンクレア・パスカル役

    アランの学校の同僚の英語教師。アランとの関係は、ふたりが思っていた以上のものになっていく。

  • ソフィー・オコネドーアンジェラ・ボーデン役

    ジョイ自身のセラピスト。第5話で、ジョイが目をそらしてきたものをともに掘り起こす。

  • エマ・ダーシーナオミ・リチャーズ役

    ジョイとアランの18歳の娘。隣人の女性とともに、自分の性のあり方を探り始める。

この作品が問いかけるもの

このドラマは、多くの夫婦ドラマが危機として扱う主題を、ひとつの問いとして差し出す。性がいつの間にか止まってしまった、長く愛し合う結婚はどうすればいいのか。中年の女性が性を求め、それを口にすることを率直に描き、開かれた結婚を、失敗させるための設定ではなく、誠実に試されるものとして扱う。米国の映画サイト、インディワイアーの評者は、開かれた結婚を冷めた性生活の万能薬としては描いていないと書いた。いちばん大胆なのは第5話だ。一回まるごとのセラピーの場面で作品は立ち止まり、その欲望が何を覆っていたのかを問う。母を亡くした悲しみと、相談者の自死への罪悪感。英国の夕刊紙は、とりとめのない複数愛のドラマと評した。外の誰かを求める気持ちと家の中に欠けているものを切り離せるのかという問いは、開かれたまま残る。