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Cinema 月明かりの映画館

氷の微笑

Basic Instinct

1992映画アメリカ

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

犯罪小説家とアイスピック、そして女優が“騙された”と語る尋問シーン。撮影中にゲイ団体の抗議を受けた。

サンフランシスコ。元ロックスターのジョニー・ボズが、情事の最中にブロンドの女に殺される。刑事ニック・カランと相棒のガス・モランがまず目をつけたのは、ボズの恋人キャサリン・トラメルだった。資産家のミステリー作家で、最新作には事件とそっくりの殺人が描かれている。取り調べの席で彼女はたばこをくゆらせ、脚を組み替えて刑事たちを挑発し、証拠不十分で釈放される。だが彼女の周りでは人がよく死に、友人には自分の家族を殺した女までいる。

ニック自身も問題を抱えている。酒を断っている最中で、かつて誤って観光客ふたりを死なせた過去があり、警察の精神科医で、付いたり離れたりの恋人でもあるベス・ガーナーのカウンセリングを義務づけられている。取り調べのあと、ふたたび酒に手を出したニックは、ベスに連れられて彼女の部屋へ行き、そこで彼女をレイプする。やがてニックは、キャサリンが自分を次の小説の登場人物にしていると知る。惚れた女に殺される刑事として。極秘の記録が漏れたと疑った彼は内務監察のニールセン警部補に殴りかかり、そのニールセンが死体で見つかると、停職を命じられる。

ニックとキャサリンは関係を持つ。それを見ていたキャサリンの恋人ロキシーは嫉妬に駆られ、車でニックをひき殺そうとして事故で死ぬ。キャサリンは、大学時代に自分に執着した女がいたと語る。それがベスだったと突き止めたニックに、ベスは執着していたのは向こうのほうだと言い返す。だが疑いはベスに向かっていく。ベスとキャサリンの共通の教授が、キャサリンの小説に似た未解決事件で殺されていた。ベスの元夫も殺されていた。

キャサリンは関係を断つ。ガスはキャサリンの大学時代のルームメイトに会う約束を取りつけるが、駆けつけたニックが見つけたのは、キャサリンの新作の草稿そのままに、エレベーターで殺されたガスだった。そこへ、伝言に呼び出されたと言ってベスが現れる。武器を持っていると思い込んだニックは彼女を殺すが、ベスは何も持っていなかった。警察はベスの部屋で、彼女を一連の殺人の犯人と示す証拠を見つける。キャサリンはニックのもとに戻り、ふたりは体を重ね、これからのことを語り合う。ふたりから見えないベッドの下には、殺人に使われたのと同じ凶器が置かれている。

主な出演

  • マイケル・ダグラスニック・カラン役

    暴力的な過去を抱えるサンフランシスコ市警の刑事。捜査中の事件の最有力容疑者にのめり込んでいく。

    ニック・カランの物語

    かつて誤って観光客ふたりを死なせ、酒を断っているニックは、付いたり離れたりの恋人でもある警察の精神科医ベスのカウンセリングを義務づけられている。捜査中の殺人とそっくりの小説を書いたキャサリンと出会い、取り調べの席で翻弄される。その夜、酒に手を出した彼はベスをレイプする。キャサリンが自分を、惚れた女に殺される刑事として書こうとしていると知り、記録を漏らしたと疑った内務監察の警部補に殴りかかり、その男が殺されると停職になる。それでもキャサリンと関係を持ち、やがて疑いはベスへ向かう。ガスが殺された現場で、武器を持っていると思い込んでベスを殺すが、彼女は丸腰だった。戻ってきたキャサリンと未来を語り合うベッドの下には、あの凶器がある。

  • シャロン・ストーンキャサリン・トラメル役

    資産家のミステリー作家。恋人の殺害とそっくりの場面を小説に書き、捜査する刑事たちを翻弄する。

    キャサリン・トラメルの物語

    恋人ジョニー・ボズの殺害をめぐって取り調べを受けたキャサリンは、たばこをくゆらせ、脚を組み替えて刑事たちを挑発し、証拠不十分で釈放される。彼女の周りでは人がよく死に、友人には自分の家族を殺した女までいる。彼女はニックを、惚れた女に殺される刑事として次の小説に書こうとし、恋人のロキシーが見ている前で彼と関係を持つ。ニックをひき殺そうとしたロキシーが事故で死ぬと、大学時代に自分に執着した女がいたと彼に語り、その糸はベスへとつながっていく。やがて彼女は関係を断つ。ガスが草稿どおりに殺され、ニックがベスを殺したあと、キャサリンは彼のもとへ戻る。ふたりが未来を語り合うベッドの下には、殺人に使われたのと同じ凶器が置かれている。

  • ジョージ・ズンザガス・モラン役

    ニックの相棒。キャサリンにのめり込むニックを案じ、彼女の過去を洗い続ける。

  • ジーン・トリプルホーンベス・ガーナー役

    警察の精神科医で、ニックと付いたり離れたりの関係にある女性。大学時代のキャサリンを知っている。

    ベス・ガーナーの物語

    警察の精神科医ベスは、ニックのカウンセリングを受け持ちながら、付いたり離れたりの関係を続けている。キャサリンの最初の取り調べのあと、酒に手を出したニックは彼女をレイプする。やがて疑いはベスに向かう。大学時代に自分に執着した女がいたとキャサリンは言い、それはベスだったが、ベスは執着したのは向こうだと言い返す。キャサリンが彼女を訴えた件はニールセンが取り下げていた。共通の教授はキャサリンの小説に似た未解決事件で殺され、ベスの元夫も殺されていた。ガスが殺されると、伝言で呼び出されたと言ってベスが現れ、武器を取り出そうとしていると思い込んだニックに殺される。彼女は丸腰だった。警察は彼女の部屋で、犯行を示す証拠を見つける。

  • レイラニ・サレルロキシー役

    キャサリンの恋人。十代で弟たちを殺した過去を持ち、ニックに嫉妬する。

この作品が問いかけるもの

『氷の微笑』は、殺人ミステリーを欲望と力の駆け引きに変え、以来ずっと議論を呼んできた。両性愛の女性を、才気にあふれ、殺人者かもしれない誘惑者として描いたこの作品に対し、同性愛者の活動家たちは撮影中から公開初日まで抗議を続け、性的少数者の女性を殺人者に仕立てるハリウッドの型の繰り返しだと訴えた。女性団体も、女性の描き方と、ニックがベスをレイプする場面に反発した。シャロン・ストーンは、取り調べの場面で自分の身体が映ったショットは、何も見えないと約束されたうえで知らないうちに撮られたと語り、バーホーベン監督は、彼女はわかっていたと反論している。それでも作品は1992年の興行収入で世界第4位となった。議論の下には、映画自身の問いがある。女を捜査しているつもりの男は、じつは彼女が書く物語の登場人物にすぎないのではないか。