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Cinema 月明かりの映画館

ブギーナイツ

Boogie Nights

1997映画アメリカ

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

1977〜84年のサンフェルナンド・バレーのポルノ産業を家族劇として。

1977年、カリフォルニア州トーランス。高校を中退した17歳のエディ・アダムスは両親と暮らし、レセダのナイトクラブで皿洗いをしている。母親は酒に溺れ、彼を虐げる。クラブでポルノ映画監督のジャック・ホーナーに見出され、未成年のまま彼の映画に引き入れられたエディは、母親との激しい口論の末に家を出て、サンフェルナンド・バレーにあるジャックの家に移り住む。そこには寄せ集めの家族がいた。新人たちの母親代わりになりながら、元夫と息子の親権を争う看板女優アンバー・ウェイブス。決してスケート靴を脱がないローラーガール。ステレオ店を開く夢を持つ俳優バック・スウォープ。そしてエディの親友になるリード・ロスチャイルド。

エディはダーク・ディグラーと名乗り、70年代末の業界でいちばんのスターになる。家を買い、オレンジ色のコルベットを買い、リードと組んでアクション仕立てのシリーズを当てる。1979年の大晦日、助監督のリトル・ビルは、また別の男といる妻を見つけ、ふたりを殺して自らも命を絶つ。

80年代はコカインとビデオの時代だった。薬に溺れたダークは気分の波が激しくなり、撮影でも役目を果たせなくなる。若いライバルをめぐってジャックと衝突して解雇され、リードと音楽の道を目指すが、録音の費用も払えない。フィルムにこだわってきたジャックは、出資者の大佐が児童ポルノ所持で投獄されると安いビデオ撮影に手を染め、ある撮影は、ローラーガールを侮辱した男をふたりで殴りつけて終わる。アンバーは仕事と前科と薬物を理由に息子の親権を失う。女優のジェシー・セント・ビンセントと結婚し、父親になろうとしているバックは、過去を理由に銀行の融資を断られる。巻き込まれたドーナツ店の強盗事件で三人が死に、彼は現金を手に立ち去る。

金に困ったダークは体を売ろうとして、男たちに襲われ、金を奪われる。リード、友人のトッドとともに、ベーキングソーダをコカインと偽って売人ラハド・ジャクソンに売りつけようとするが、トッドが金まで奪おうとしてラハドの用心棒を殺し、自分もラハドに殺される。ダークとリードはかろうじて逃げ出す。ダークはジャックのもとに戻り、ふたりは和解する。1984年、家族はふたたび集まる。バックは店を開き、ローラーガールは高校卒業資格の勉強を始め、ジェシーはバックの息子を産む。そしてダーク、ジャック、アンバーは、また撮影に取りかかろうとしている。

主な出演

  • マーク・ウォールバーグエディ・アダムス/ダーク・ディグラー役

    トーランスの皿洗いの青年。ダーク・ディグラーの名で業界一のスターになり、やがてコカインでほとんどすべてを失う。

    エディ・アダムス/ダーク・ディグラーの物語

    エディ・アダムスは17歳。レセダのナイトクラブで皿洗いをし、家では酒に溺れた母親に虐げられている。ポルノ映画監督のジャック・ホーナーは、未成年の彼を自分の映画に引き入れる。母親との激しい口論の末にジャックの家へ移ったエディは、ダーク・ディグラーと名乗り、業界いちばんのスターになる。80年代に入るとコカインが彼をむしばみ、撮影で役目を果たせず、すぐに激昂するようになり、若いライバルをめぐってジャックと衝突して解雇される。金に困って体を売ろうとして襲われ、金を奪われ、撃ち合いに終わった麻薬取引からかろうじて逃げ出す。ジャックのもとへ帰り、ふたりは和解する。最後の場面で、彼は鏡の前に立ち、自分はスターだと言い聞かせている。

  • バート・レイノルズジャック・ホーナー役

    本当に良い作品を撮ることを夢見るポルノ映画監督。行き場のない俳優たちを束ねる家長のような存在。

    ジャック・ホーナーの物語

    ジャック・ホーナーはフィルムでポルノ映画を撮る監督だ。行為のあとも観客が席を立たず、結末を見届けたくなるような、本物で、正しく、劇的な一本を撮ることを夢見ている。サンフェルナンド・バレーの家に俳優たちを家族のように住まわせ、恋人で看板女優のアンバーをそばに置き、皿洗いの少年エディを未成年のまま自分のスターに仕立てる。若いライバルをめぐってダークに楯突かれると、彼を解雇する。出資者の大佐が児童ポルノ所持で投獄されるとビデオ撮影に屈し、その仕事に嫌気が差していく。リムジンでの撮影は、ローラーガールを侮辱した男をふたりで殴りつけて終わる。打ちのめされたダークが帰ってくると迎え入れ、1984年、ふたたび撮影に取りかかろうとしている。

  • ジュリアン・ムーアアンバー・ウェイブス役

    ジャックの看板女優。若い新人たちの母親代わりになりながら、自分の息子の親権を失う。

    アンバー・ウェイブスの物語

    アンバー・ウェイブスは最初からジャックのそばにいる恋人で、看板女優だ。俳優たちが寝起きする彼の家で、新人たちの母親代わりをつとめる。母親がほしいと泣き崩れるローラーガールを、アンバーは抱きしめる。自分の息子は元夫のもとにいる。親権を取り戻そうと裁判を起こすが、仕事と前科とコカインを理由に母親としてふさわしくないと判断され、敗れる。1984年、ふたたび集まった家族の中で、彼女はバックが開いたステレオ店のテレビ広告に出演し、ジャックやダークとまた撮影に取りかかろうとしている。ジャックに美しさをほめられると微笑むが、彼が部屋を出たとたん、その顔から笑みが消える。鏡の中の自分を、彼女はじっと見つめている。

  • ヘザー・グラハムローラーガール役

    決してローラースケートを脱がない若い女優。最後には高校卒業資格の勉強を始める。

  • ドン・チードルバック・スウォープ役

    自分のステレオ店を開くことを夢見る俳優。過去を理由に銀行の融資を断られる。

この作品が問いかけるもの

『ブギーナイツ』は、サンフェルナンド・バレーのポルノ業界をスキャンダルではなく、職場として、家族として描く。ジャックの家には、ほかのどこにも居場所のなかった人々が集まっている。映画は、彼らが互いに与え合うものと、仕事が彼らから奪うものの両方を見つめる。浮かび上がる問題は具体的だ。業界の外で生きようとしても性の仕事の烙印はついて回り、アンバーは裁判で息子を失い、バックは融資を受けられない。良い時代を支え、悪い時代を壊すコカイン。自分の価値を身体のたったひとつの部分に預けてしまった若者。フィルムで撮る劇場映画から安いビデオへという実際の転換が、何かを作っていると信じていた人々に何をもたらしたかも記録している。ダーク・ディグラーのモデルは実在の男優ジョン・ホームズで、作品はアカデミー賞3部門にノミネートされた。