ドン・ジョン
Don Jon
Journalでの言及
Journalその部屋には、いつももう一人の男がいる。ストーリー
結末まで書いています。
ニュージャージーのバーテンダーは生身の女よりポルノを好む。年上の未亡人がその違いを教える。
ニュージャージーでバーテンダーとして働くイタリア系の青年ジョン・マテーロは、女性を次々とものにすることから「ドン・ジョン」と呼ばれている。彼の毎日は決まりごとでできている。ジム、塵ひとつない部屋、愛車、家族と通う教会、そしてポルノ。彼は生身の相手との行為よりも、ポルノのほうがいいと思っている。
クラブで出会ったバーバラ・シュガーマンは、裕福な家で育った美しい女性で、一夜限りの誘いをきっぱり断る。それでもジョンは彼女を求める。バーバラは真剣な交際を望み、ひと月以上、ふたりは体の関係を持たない。彼女はジョンを、接客業以外の仕事に就けるよう夜間講座に通わせ、ジョンは作り話だと思っている恋愛映画に付き合う。両親はすっかり彼女を気に入る。ようやく結ばれても、ジョンは満たされない。ポルノを見ているところを見つかると、友人から来た冗談のメールだとごまかすが、パソコンの閲覧履歴を見つけたバーバラは彼に別れを告げる。
夜間講座でジョンは、ひとりで泣いていた年上の女性エスターと知り合っていた。彼の携帯電話のポルノを目にした彼女は、のちに、性をもっと健やかに描いていると思う官能的な映像を見せてくれた。別れのあと、ふたりは関係を持つようになる。なぜポルノが好きなのかと問われ、ジョンは、相手といるときにはできないほど没入できるのだと答え、子どものころから見てきたと打ち明ける。一週間ポルノなしで過ごしてみてと言われるが、彼にはできない。あなたの性は自分のことだけなのだとエスターは言う。そして、14か月前に夫と息子を交通事故で亡くしたことを明かす。互いに正直になったことでふたりは近づき、ジョンは初めて、誰かと体を重ねることに意味を感じる。
ジョンは司祭に、ポルノをやめたと告げるが、司祭はその変化を認めようともしない。妹のモニカは両親に、バーバラは思いどおりにできる相手が欲しかっただけだと言い放つ。ジョンはバーバラに嘘を謝りながらも、彼女の求めも無理なものだったと告げ、二度と電話しないでと言われる。ありきたりの結婚には興味のないジョンとエスターは付き合いはじめ、ふたりで互いの中に没入していく。
主な出演
ジョセフ・ゴードン=レヴィットジョン・マテーロ・ジュニア役
「ドン・ジョン」と呼ばれるニュージャージーのバーテンダー。寝た相手よりもポルノを好む。
ジョン・マテーロ・ジュニアの物語
ジョンの毎日は、ジム、部屋、愛車、教会、女たちでできていて、そのどれよりもポルノを好む。一夜の誘いを断ったバーバラをフェイスブックで探し出し、彼女の条件をのむ。一か月以上の禁欲、夜間講座、作り話だと思う恋愛映画。ようやく結ばれても満たされず、ポルノを見ているのを見つかると冗談のメールだとごまかすが、閲覧履歴を見つけられて別れを告げられる。講座の仲間エスターと関係を持ち、ポルノなら我を忘れられる、子どものころから見てきたと打ち明ける。一週間やめることもできない。夫と息子を亡くしたと聞いてふたりは近づき、彼は初めて、誰かと体を重ねることに意味を感じる。バーバラには嘘を謝りつつ、きみの要求も無理だったと告げ、エスターと付き合いはじめる。
スカーレット・ヨハンソンバーバラ・シュガーマン役
恋愛映画を愛する美しい女性。ジョンを自分の思い描く男に変えようとする。
バーバラ・シュガーマンの物語
裕福な家に育ったバーバラは、クラブでジョンと言葉を交わしながら、一夜限りの誘いは断る。フェイスブックで彼女を見つけたジョンに、自分の条件を示す。真剣な交際、一か月以上の禁欲、接客業から抜け出すための夜間講座、そして彼女の好きな恋愛映画。ジョンの両親にはすっかり気に入られる。自分の部屋を掃除する彼に、そんなことは家の家政婦にさせればいいと言う。ポルノを見ているところを見つけても、冗談のメールだという言い訳を受け入れるが、閲覧履歴を見つけると別れを告げる。嘘を謝りながら、きみの期待も無理なものだったと言うジョンに、男は愛する女のためならどんな犠牲も払うものだと言い返し、二度と電話しないでと告げる。
ジュリアン・ムーアエスター役
ジョンと同じ夜間講座に通う年上の女性。交通事故で夫と息子を失った悲しみを抱えている。
エスターの物語
エスターはジョンと同じ夜間講座に通う年上の女性で、ひとりで泣いているところを彼に見られる。隣に座ったとき、彼の携帯電話のポルノを目にし、のちに、性をもっと健やかに描いていると思う官能的な映像を彼に見せる。彼が恋人と別れると、自分の車で彼と関係を持ち、なぜポルノが好きなのかと問う。一週間ポルノなしで過ごしてみてと言い、彼にはできないとわかると、あなたの性は自分のことだけで、我を忘れたいなら相手のなかで忘れるものだと諭す。家で一緒に風呂に入ろうと誘いながら泣きだし、14か月前に夫と息子を交通事故で亡くしたと打ち明ける。ありきたりの結婚には興味のないふたりは付き合いはじめ、互いのなかで我を忘れる。
トニー・ダンザジョン・マテーロ・シニア役
ジョンの父。バーバラをすっかり気に入り、息子が彼女と結婚することを望む。
ブリー・ラーソンモニカ・マテーロ役
ジョンの妹。バーバラは思いどおりにできる相手が欲しかっただけだと、家族にずばりと言う。
この作品が問いかけるもの
『ドン・ジョン』はポルノをめぐる喜劇だが、本当の主題は注意、つまり他人を見て、その人を本当に見るとはどういうことかだ。脚本と主演を兼ね、これが初の長編監督作となったジョセフ・ゴードン=レヴィットは、二種類の空想を並べてみせる。ジョンのポルノは、相手のいない性を約束する。バーバラの恋愛映画は、女性のためにすべてを捧げる男を約束し、彼女はジョンにその男になることを求める。映画はどちらにも公平で、共感は、夫と息子を失ったエスターに向かう。彼女はジョンに、どちらの空想も答えられない問いを投げかける。2013年1月のサンダンス映画祭で初上映された。残るのは、見ることに慣れきった習慣が、誰かと共にいるすべに変わりうるのか、それを知るために人は何を失うのか、という問いだ。