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Cinema 月明かりの映画館

アフェア 情事の行方

The Affair

2014–2019ドラマ・シリーズアメリカ

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

ブルックリンの教師とモントークのウェイトレス。同じ不倫を彼と彼女の側から語り、二つは一致しない。

ブルックリンの教師で小説家のノア・ソロウェイは、妻ヘレンと4人の子どもを連れ、モントークにある彼女の裕福な実家で夏を過ごす。義父の金で暮らしていることが、彼の自尊心を傷つけている。地元の食堂で出会ったウェイトレスのアリソン・ベイリーは、4歳の息子ガブリエルを亡くして二年、夫コール・ロックハートとの結婚が壊れかけている。ふたりは関係を持ち始め、各話は同じ出来事を二度、彼の記憶と彼女の記憶で語る。ふたつの記憶はほとんど一致しない。未来の場面では、刑事がふたりにコールの弟スコッティの死について事情を聴いている。第1シーズンは、ノアがヘレンのもとを去り、大人のスコッティがノアの十代の娘ホイットニーに性的虐待を続けていたことが明るみに出て、未来の場面でノアが逮捕されて終わる。

第2シーズンでは、ヘレンとコールの視点が加わる。ふたつの結婚は終わり、ノアはアリソンと結婚して、不倫をもとにした小説をベストセラーにする。アリソンは娘ジョーニーを産む。スコッティは、ジョーニーはノアではなくコールの子だとコールに告げると脅す。その夜の路上で、アリソンがスコッティを突き放したちょうどそのとき、ヘレンが運転するノアの車が通りかかり、彼は命を落とす。どちらの女性も告発したくないノアは、裁判で自分がやったと自白する。

第3シーズン、三年後に出所したノアは、服役中に彼を苦しめた看守の幻に悩まされ、何者かに襲われて命を落としかける。アリソンとは離婚する。第4シーズン、ノアはロサンゼルスへ移る。近くにはヘレンと、癌で余命の限られた外科医の恋人ヴィクが暮らしている。悲嘆のカウンセラーになったアリソンは、既婚者であることを隠す退役軍人ベンと恋に落ち、やがて姿を消す。遺体で見つかった彼女の死は自殺とされるが、のちの回は最後の夜を二通りに描き、その二つ目で、激昂したベンが彼女を殺す。

最終シーズンは二つの時代で進む。現在では、ノアの小説が映画化されるなか、かつての広報担当者が、望まない性行為を強いられたと彼を告発し、ノアは否定する。ホイットニーは父を結婚式に招かないと言う。山火事から一緒に逃げたヘレンとノアは、ようやく正直に語り合い、よりを戻す。数十年後、大人になったジョーニーは半ば見捨てられたモントークへ戻り、母の死が記録どおりのものではありえないことを突き止め、ベンが殺したと認めるのを聞く。だが警察は彼女ではなくベンを信じる。ロブスター・ロールで出会った老人はノアだった。彼は、あなたの母親はあなたが思うよりずっといい人だったと語る。ジョーニーは家族のもとへ帰り、ノアはヘレンの墓を訪れたあと、モントークを見下ろす崖に登って、ホイットニーの結婚式のために考えた振り付けをひとりで踊る。

主な出演

  • ドミニク・ウエストノア・ソロウェイ役

    ブルックリンの教師で小説家。妻の実家の金に頼る暮らしに不満を抱え、アリソンとの関係で両家をひっくり返す。

    ノア・ソロウェイの物語

    二作目が書けずにいるノアは、妻の実家のあるモントークで夏を過ごし、ウェイトレスのアリソンと関係を持つ。ヘレンと別れてアリソンと結婚し、不倫を描いた小説をベストセラーにする。ヘレンが運転する自分の車がスコッティをはねて死なせると、どちらの女性も告発せずに自白して三年服役する。出所後も看守の幻に苦しみ、何者かに襲われて死にかけ、アリソンと離婚して、子どもたちのそばにいようとロサンゼルスへ移る。アリソンの死後、小説の映画化が進むなか、女性たちの告発を否定し、ホイットニーには結婚式に来るなと言われる。山火事から逃げる途中、問題は自分だったとヘレンに告げ、よりを戻す。数十年後、ヘレンの墓を訪ねた彼は、モントークの崖の上でひとり踊る。

  • ルース・ウィルソンアリソン・ロックハート(旧姓ベイリー)役

    幼い息子を亡くした悲しみを抱えるモントークのウェイトレス。ノアとの関係は逃避であり、のちに彼女自身がそれを問い直す。

    アリソン・ロックハート(旧姓ベイリー)の物語

    四歳の息子ガブリエルを亡くして二年、アリソンと夫コールの心は離れている。ノアとの関係で結婚は終わり、ノアと結婚して娘ジョーニーを産むが、その子は実はコールの子だ。それを明かすと脅すスコッティを路上で突き放したとき、ヘレンの運転するノアの車が通りかかり、彼は死ぬ。罪はノアが負う。ジョーニーがガブリエルの亡くなった年頃に病気になると、心を病んで娘を半年のあいだコールに預け、やがて監督付きの面会を取り戻す。ノアと離婚し、悲嘆のカウンセラーとなり、既婚を隠す退役軍人ベンと恋に落ちて、姿を消す。死は自殺とされるが、のちの回は激昂したベンが彼女を殺したことを描き、数十年後、ジョーニーは彼がそれを認めるのを聞く。

  • モーラ・ティアニーヘレン・ソロウェイ役

    ノアの妻で4人の子の母。裏切りのあと人生を立て直しながら、最後まで彼を手放しきれない。

    ヘレン・ソロウェイの物語

    ヘレンは毎夏、ノアと4人の子を連れてモントークの裕福な実家で過ごす。夫は浮気を打ち明け、セラピーのあと去る。大人のスコッティがホイットニーに性的虐待を続けていたと知ると、告訴を望む。離婚後、息子を手術した外科医ヴィクと付き合い始める。スコッティが死んだ夜、運転していたのは彼女で、ノアが代わりに罪を認める。刑務所に通い、打ちのめされて出所した彼を家に迎え入れて、ひととき、ヴィクを失う。ロサンゼルスで、癌で死にゆくヴィクは隣人シエラとのあいだに子をもうけ、ヘレンはシエラとの友情を保つ。山火事から逃げる途中でノアと本音を語り合い、ホイットニーの結婚式の日に披露宴を抜け出して、彼とよりを戻す。数十年後、ノアは彼女の墓を訪れる。

  • ジョシュア・ジャクソンコール・ロックハート役

    アリソンの夫で、モントークの牧場を営む大家族の長男。妻と同じ悲しみを抱え、彼女をノアに奪われる。

    コール・ロックハートの物語

    息子を亡くした悲しみのなかで、コールとアリソンの結婚が壊れかけたところへノアが現れる。一緒にモントークを出ようと申し出るが、彼女はひとりで去る。ルイサと結婚し、アリソンを共同経営者にロブスター・ロールを買い取る。スコッティの死後、ジョーニーが実の娘だと知り、心を病んだアリソンに代わってルイサと育てる。やがてアリソンを娘に会わせ、また関係を持つ。カリフォルニアを放浪し、今もアリソンを愛していると気づく。彼女が行方不明になると遺体を確かめ、自殺を信じずにベンに詰め寄り、ノアに殴りかかり、遺灰を息子の墓へ運ぶ。ルイサが市民権を得られるよう結婚を続け、ジョーニーとバーモントへ移る。後年モントークに戻り、再婚しないまま心臓発作で世を去る。

  • ジュリア・ゴルダニ・テレスホイットニー・ソロウェイ役

    ノアとヘレンの長女。十代でスコッティから性的虐待を受け、父を警戒する大人へと成長する。

  • アンナ・パキンジョーニー・ロックハート役

    アリソンとコールの娘。数十年後、大人になってモントークへ戻り、母の死の真相を探る。

この作品が問いかけるもの

『アフェア 情事の行方』は、不倫の語りのどちらが本当なのかを問い、記憶は誰にとっても都合よくできていると答える。製作者サラ・トリームは、これを恋愛ドラマ版の『羅生門』と呼んだ。彼の語りでは彼女が誘い、彼女の語りでは彼が追う。この仕掛けが、ありふれた不倫劇を、階級と悲嘆と、人が自分を許すための語りの物語に変える。物語は進むほど暗さを増す。ノアは不倫をベストセラーに仕立て、他人に語られ続けてきた女性は殺され、その死は自殺として片づけられる。2015年にはゴールデングローブ賞でドラマ作品賞とルース・ウィルソンの主演女優賞を得た。ウィルソンは理由を語り尽くさぬまま第4シーズンで降板した。2019年の業界紙の調査報道は、求められる裸の場面に彼女が苦痛を感じていたと伝え、トリームはその苦痛は認めつつ、強要は否定した。