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Cinema 月明かりの映画館

恋人たちの予感

When Harry Met Sally...

1989映画アメリカ

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

男と女は友達になれるか。デリの場面は映画史上最も有名な“演技のオーガズム”。

1977年、シカゴ大学を卒業したハリー・バーンズとサリー・オルブライトは、ハリーがサリーの友人アマンダとつきあっていた縁で、ニューヨークまで車に同乗する。皮肉屋のハリーと楽天家のサリーは、道中ずっと言い争う。男と女は友達になれない、男は必ず相手と寝たくなるからだ、とハリーは言い張る。ワシントン・スクエアの凱旋門の前で、ふたりはもう会うこともないだろうと別れる。

五年後、ふたりは空港で再会する。サリーにはジョーという恋人がいて、ハリーはヘレンと婚約している。友達になろうと言い出したハリーは、自分の理屈と折り合いをつけられず、サリーは去っていく。1987年、ヘレンはほかの男のもとへ去り、サリーも、結婚を望まなかったジョーと別れている。書店で三度めに出会ったふたりは、互いの失恋を語り合い、今度こそ何でも話せる友人になる。マンハッタンのデリで昼食をとりながら、サリーは、女性がオーガズムを演じても男にはわからないと言い、その場で演じてみせる。ほかの客がいっせいに振り向く。近くの席の女性は、あの人と同じものを、と注文する。

大晦日のパーティーで、ふたりは互いに惹かれていることを感じながら口にしない。それぞれの親友マリーとジェスを引き合わせると、そのふたりのほうが恋に落ちる。ある夜、ジョーが結婚すると知ったサリーは泣きながらハリーに電話をかける。慰めに来たハリーと、ふたりは結ばれる。サリーは喜ぶが、関係を持つとすぐ去るのが癖のハリーは、翌朝早く帰ってしまう。あれは間違いだったと言い合っても、サリーの傷は消えない。マリーとジェスの結婚式でふたりは衝突し、クリスマスには、慰めの賞品にはなりたくないとサリーが告げる。

大晦日、サリーはひとりでパーティーに行き、ハリーはひとり街を歩いて、あの凱旋門の前に戻る。そして走り出し、帰ろうとするサリーをつかまえる。寂しいだけでしょう、と彼女は取り合わない。ハリーは彼女の好きなところを一つずつ挙げ、自分の気持ちがわかった今、ふたりの人生を一日でも早く始めたいのだと告げる。三か月後、ふたりは結婚する。映画の合間に登場する老夫婦たちと同じように、ふたりは並んで座り、出会いの物語を語る。

主な出演

  • ビリー・クリスタルハリー・バーンズ役

    皮肉屋の男。男女の友情は成り立たないと言い張り、十二年をかけてサリーとその説を試すことになる。

    ハリー・バーンズの物語

    1977年、シカゴを発つハリーは、男と女のあいだではセックスが必ず邪魔をすると信じ、ニューヨークまでの道中ずっとそう言い続ける。五年後にはヘレンと婚約していて、自分の理屈では成り立たないはずの友情をサリーに申し出る。1987年、ヘレンはほかの男のもとへ去り、落ちこむ彼に、今度はサリーがいちばんの友人になる。新しい相手といるヘレンに会って動揺し、幸せな二人もいずれひどく終わるとマリーとジェスに言い放つ。サリーを慰めに行った夜に結ばれると、いつものように朝早く帰ってしまい、クリスマスには、もう続けられないと告げられる。大晦日、ひとり凱旋門まで歩いた彼は、パーティーへ走り、彼女の好きなところを挙げていく。三か月後、ふたりは結婚している。

  • メグ・ライアンサリー・オルブライト役

    楽天的なジャーナリスト。男女の友情はあると信じ、やがてハリーのいちばんの親友になる。

    サリー・オルブライトの物語

    1977年、サリーは、男と女は友達になれないというハリーの説をはねつけ、ほめ言葉も口説き文句だと切り捨てる。1982年、ジョーとつきあう彼女は、ハリーの友情の申し出を断る。1987年、結婚を望まないジョーと別れても、平気だと言い張る。ハリーとは何でも話せる友人になり、デリでは、女性がいかにたやすく快感を演じられるかをやってみせる。ジョーの結婚を知った夜、泣いてハリーに電話する。結ばれて喜ぶが、朝早く帰ってしまう彼に傷つく。マリーとジェスの結婚式では、あの夜には意味があったと言い、クリスマスには、慰めの賞品にはならないと告げる。大晦日のパーティーで、寂しいだけでしょうと彼を突き放すが、好きなところを挙げられ、三か月後に結婚する。

  • キャリー・フィッシャーマリー役

    サリーの親友。ハリーとサリーが仕組んだダブルデートでジェスと恋に落ち、結婚する。

  • ブルーノ・カービージェス役

    ハリーの親友。ダブルデートで出会ったマリーと暮らし始め、やがて結婚する。

この作品が問いかけるもの

『恋人たちの予感』は、誰もが一度は口にする問い、男と女は友達になれるのかに、十二年をかけてゆっくり答えていく。先に友人になり、あとから恋人になるふたりの物語だ。ノーラ・エフロンはハリーを、離婚後のロブ・ライナーへの聞き取りをもとに、サリーを自分と友人たちをもとに形づくった。性をめぐる率直さは、その両方から来ている。いちばん有名な場面は、冗談の形で真剣なことを言う。女性は快感を、向かいに座る男が気づかないほど見事に演じられるのだ。試写では女性客が笑い、男性客は黙り込んでいたとライナーは振り返っている。エフロンはこの脚本で英国アカデミー賞を受け、作品は2022年にアメリカ国立フィルム登録簿に選ばれた。残る問いは、友情が欲望に耐えられるかより、相手をすべて知ったうえで愛は育つのか、ということだ。