この恋は初めてだから
Because This Is My First Life
ストーリー
結末まで書いています。
家賃のために結ばれた契約結婚が、“結婚とは何のためか”を静かに問う。
ユン・ジホは30歳。ソウル大学を出て、安月給の補助作家として五年働いてきたが、恋人ができたことはない。一緒に住む弟が妊娠した恋人を連れてきて、ジホは居場所を失う。ナム・セヒは38歳。恋愛アプリの会社で働くデザイナーで、猫と三十年の住宅ローンを抱え、結婚する気はない。部屋を貸す相手を探していた彼は、ジホを男だと思い込んだまま、条件のよさから彼女に部屋を貸す。
同期の助監督に性的暴行を受けかけたジホは、脚本家の道をあきらめ、故郷の南海へ帰るバスに乗る。忘れていった台本を届けに来たセヒに、ジホは彼の提案を受け入れる。二年間の契約結婚だ。セヒは都合のいい同居人を手放さずに済み、両親の結婚の催促からも逃れられる。ジホは住む家を得る。両家のために伝統的な結婚式も挙げる。家主と下宿人として暮らすうちに、ふたりは近づいていく。ジホがカフェで働き始めるとセヒは嫉妬し、南海の実家のキムジャンを手伝いに行き、やがてふたりは本当の口づけを交わす。
ジホの学生時代の友人たちも、それぞれ結婚と向き合っている。妻になることを夢見るヤン・ホランは、結婚観の違いから長年の恋人シム・ウォンソクと別れる。母を支えるため高給の会社でセクハラに耐えてきたウ・スジは、セヒの上司マ・サングに想いを寄せられ、自分を辱めた男に謝罪を求める。
セヒの初恋の人コ・ジョンミンの制作会社から仕事の誘いを受けたジホは、セヒが心を閉ざした理由を知る。学生時代にジョンミンは妊娠して流産し、セヒの父がふたりを拒んだことで関係は終わったのだった。セヒを愛するほど契約は偽りに思え、ジホは契約を終わらせる。最後の日、ふたりは初めて会ったときのように握手をして別れる。セヒは家を売り、抜け殻のように暮らす。
数か月後、ふたりは再会する。ジホはホランに、セヒはウォンソクに借りた屋上部屋に住んでいた。なぜ連絡をくれなかったのかとセヒは声を荒らげ、ようやく会いたかった気持ちをぶつける。ふたりは、結婚の決まりではなく自分たちの決まりで生きていこうと決める。ホランはウォンソクに逆プロポーズし、スジは会社を辞めて起業し、サングとの結婚へ歩み出す。最後の場面、結婚三年目のジホはドラマの脚本を書き、ふたりは毎年そうしてきたように、結婚契約書を更新する。
主な出演
チョン・ソミンユン・ジホ役
住む家を失った30歳の補助作家。家主と契約結婚をする。
ユン・ジホの物語
ジホはソウル大学を出て五年、安い稼ぎで補助作家を続けてきたが、三十歳の誕生日に住む家を失う。彼女を男だと思い込んでいたセヒの家に下宿し、同期の助監督に性的暴行を受けかけると、脚本の道をあきらめて故郷の南海行きのバスに乗る。忘れた台本を届けに来たセヒの提案を受け、二年間の契約結婚を結ぶ。家主と下宿人として暮らすうちに、彼を愛するようになる。セヒの初恋の人ジョンミンの会社から仕事の誘いを受け、彼が心を閉ざした理由を知ると、契約が偽りに思えて、握手をして別れを告げる。数か月後、借りた屋上部屋でふたりは再会する。三年後、ドラマの脚本を書くジホは、毎年の結婚契約をまた更新している。
イ・ミンギナム・セヒ役
猫と住宅ローンを抱えた38歳のデザイナー。結婚する気はなく、契約結婚を持ちかける。
ナム・セヒの物語
セヒは三十八歳。猫のウリと三十年の住宅ローンを抱え、結婚する気はないが、両親の催促はやまない。几帳面で信頼できる下宿人は手放したくない。だから男だと思い込んでいたジホが町を去ると、忘れた台本を手に追いかけ、紙の上だけの契約結婚を持ちかける。両家のために式を挙げ、生まれて初めて休みを取って南海の実家のキムジャンを手伝い、カフェで彼女に近づく若い男に嫉妬し、やがて本当の口づけをする。初恋の人ジョンミンが妊娠して流産し、父に拒まれて終わった恋をジホが知り、契約を終わらせると、彼は家を売って抜け殻のように暮らす。数か月後、屋上部屋で彼女を見つけると、会いたかったと声を荒らげ、ふたりは自分たちの決まりで生きていこうと決める。
イ・ソムウ・スジ役
ジホの友人。母を支えるため職場のセクハラに耐えながら、自分の会社を持つことを夢見ている。
キム・ガウンヤン・ホラン役
ジホの友人。妻になることを夢見て、結婚をめぐって長年の恋人と別れる。
パク・ビョンウンマ・サング役
セヒの大学時代からの友人で、アプリ会社の代表。スジに想いを寄せる。
キム・ミンソクシム・ウォンソク役
ホランの長年の恋人。起業に苦戦していて、結婚に踏み切れない。
この作品が問いかけるもの
『この恋は初めてだから』が結婚を契約として描くのは、登場人物たちにとって結婚がすでにそういうものだからだ。住まい、お金、親、誰が誰に何を負うのか。ジホとセヒの始まりは住宅ローンと家賃の安い部屋で、ドラマはその取り決めが女性に何を求めるかを率直に描く。息子をひいきする父親、妻になること以外を望まない友人、給料のためにスジが飲み込むセクハラ。ふたりが結ばれるのは、契約で十分だというふりをやめたときだ。物語は結婚式ではなく、契約の更新で終わる。日本の放送局は本作を韓国版『逃げるは恥だが役に立つ』と紹介し、非婚化や就職難、職場のハラスメントといった問題を投げかける作品だと伝えた。残る問いは、ふたりが自分たちの条件を書き、それでも愛と呼べるのかということだ。