実践 · 第二の棚
ヨニ・マッサージと、おもちゃの使い方 ― 長く、深く、強く
ヨニはサンスクリット語で女性器を指す言葉で、ヨニ・マッサージは、現代のネオ・タントラの中で広まった、目的地をもたないゆっくりとした愛撫です。自分で行うことも、パートナーと行うこともできます。後半では、ディルドなどのおもちゃを使って、高まりの中にとどまる力を育て、より深いオーガズムに近づく方法を説明します。
要点
- 目的地をもたない、ゆっくりした愛撫。合意と止める言葉を先に。
- 外側で十分に時間をかけ、内側は彼女が望んでから。
- おもちゃは安全な素材を選び、波と骨盤底で、高まりにとどまる力を育てる。
この手引きは、公開されている研究や資料にもとづく一般的な情報であり、医療上の助言ではありません。医師による監修はまだ受けていません。ご自身のからだ、健康、薬、妊娠や避妊については、医師や薬剤師に相談してください。
はじめる前に
- 合意と止める言葉:どこまでにするか、いつでも止められる合図を、先に決めておく。
- 部屋:暖かく、明かりを落とし、タオルとブランケットを。
- 手:爪を短く、手を洗う。
- 潤滑剤:外側の愛撫にはマッサージオイルでもよいですが、内側には水溶性かシリコン系を。オイルはラテックスのコンドームを傷めます。
- 姿勢:受け手は仰向けに、腰の下に枕を一つ、膝は開いてクッションで支える。
- 目的を手放す:オーガズムは歓迎しても、目標にはしない。
外側から
- からだ全体から:お腹、太もも、内もも。性器に触れる前に、十分に時間をかける。
- 手のひらで包む:恥丘に手のひらをのせ、動かさずに、三呼吸待つ。
- 大陰唇、そして小陰唇:ゆっくり、上から下へ、指の腹でなでる。そのあいだのくぼみも。
- クリトリスは最後に:まずは包皮の上から、周りに円を描く。直接の刺激は、彼女が求めてから。
- 速さ:思っているよりずっと遅く。「もっと」「そのまま」「弱く」を言葉で伝えてもらう。
クリトリスの全体像は下の図のとおりです。詳しくは「自分の悦びを知る」に。
内側へ
- 十分に高まり、彼女が望んでから:潤滑剤をつけた指を一本、手のひらを上に向けて、ゆっくり。入り口で止まり、待つ。
- 前の壁:入り口から3〜5センチほど奥、お腹側の壁に、少しざらっとした感触の場所があります(いわゆるGスポットの領域)。「こっちへおいで」と指を曲げて、ゆっくり押す。
- 両側と奥:圧の強さを変えながら、壁全体をたどる。
- 内と外を同時に:内側の指と、外側のクリトリスへの親指。多くの人が、これでより深い快感を感じます。
- 起こりうること:尿意に似た感覚は正常です。始める前にトイレへ。涙や笑いがこみ上げることもあります。止まり、包み、直そうとしない。
終わり方
ゆっくり速さを落とし、最後は恥丘に手のひらをのせて、静かに止まる。ブランケットで包み、しばらく何も言わずに。あとで、何がよかったかを話し合う。
おもちゃを選ぶ
- 素材:医療用シリコン、ガラス、ステンレスは、からだに安全で洗いやすい。ゼリー状の素材やPVCは細かい穴が多く、フタル酸エステルを含むことがあるので避ける。
- かたち:先が少し曲がったものは、前の壁に届きやすい。肛門に使うものは、必ず根元が広がったものを。
- 大きさ:小さめから。大きいほど良いわけではありません。
- 潤滑剤:シリコン製のおもちゃには水溶性を(シリコン系は素材を傷めることがあります)。
- 洗う:ぬるま湯と刺激の少ない石けんで洗い、よく乾かす。人と共有するならコンドームを。肛門から膣へは、洗うかコンドームを替えるまで移さない。
高まりの中にとどまる力を育てる
ここでの「持続力」とは、耐えることではなく、高まっていく快感の中に長くとどまれる力のことです。ひとりで、20〜30分、週に2〜3回。
- まず外側で高める:挿入の前に、クリトリスへの刺激で十分に高まる。
- ゆっくり入れて、止まる:おもちゃを入れたまま、骨盤底をやさしく締めてはゆるめる。まわりの筋肉を感じる(「骨盤底の手引き」を参照)。
- 波をつくる:10段階の7〜8まで高めたら、ゆるめるか止めて、長く息を吐く。落ち着いたら、また高める。これを3〜4回。
- 角度と深さを変える:浅いところで前の壁をなでる動きと、深くゆっくりした動きを、交互に。
- 内と外を重ねる:おもちゃと、クリトリスへの刺激を同時に。
- 最後の波で:達しそうになったら、骨盤底をリズミカルに締め、長く息を吐く。より強く、長いオーガズムを感じる人が多いやり方です。
骨盤底の筋力と、オーガズムの感じやすさには関連があることが、研究で示されています。
よくある誤解
- 「おもちゃを使うと、ほかで感じなくなる」:全国調査では、バイブレーターを使う女性のほうが、性機能の評価がよい傾向がありました。一時的な鈍さはあっても、休めば戻ります。
- 「大きいほど強く感じる」:そうとは限りません。多くの快感は、入り口近くと前の壁で起こります。
- 「痛いのは慣れていないから」:痛みは止まる合図です。続くなら婦人科へ。
- 「パートナーがいるなら必要ない」:おもちゃは、ふたりの時間の代わりではなく、足し算です。
出典と、この手引きの性格
- 伝統 ある流れの中で伝えられ、その文献に記録されてきたもの。その伝統が語るとおりに紹介しています。
- 体験 合う人と合わない人がいるもの。約束ではなく、試してみる提案として。
- 研究 臨床や実験の研究に裏づけられ、出典を末尾に示しています。
- O'Connell, H. E., Sanjeevan, K. V. & Hutson, J. M. (2005). Anatomy of the clitoris. Journal of Urology, 174(4), 1189–1195.
- Lowenstein, L., Gruenwald, I., Gartman, I. & Vardi, Y. (2010). Can stronger pelvic muscle floor improve sexual function? International Urogynecology Journal, 21(5), 553–556.
- Herbenick, D., Reece, M., Sanders, S. et al. (2009). Prevalence and characteristics of vibrator use by women in the United States: results from a nationally representative study. Journal of Sexual Medicine, 6(7), 1857–1866.
- Herbenick, D., Fu, T.-C., Arter, J., Sanders, S. A. & Dodge, B. (2018). Women's experiences with genital touching, sexual pleasure, and orgasm. Journal of Sex & Marital Therapy, 44(2), 201–212.
この手引きは、私たちが参照できた情報にもとづく一般的な内容です。医療上の助言ではなく、医師の監修を受けていません。ご自身のからだ、健康、薬については、医師に相談してください。
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自分の悦びを知る ― からだの地図、空想、そして年齢自分の悦びは、誰かに教わるものではなく、自分で見つけるものです。この手引きでは、からだの地図の描き方、Gスポットとアナルの探り方、空想や好みとの付き合い方、そして20代から50代までに起こりやすい変化を、順に、具体的に説明します。急ぐ必要はありません。これは試験ではなく、長い旅です。骨盤底の手引き ― 締める、ゆるめる、深く達する骨盤の底には、ハンモックのように張られた筋肉の層があります。内臓を支え、排尿や排便をコントロールし、そしてオーガズムのときには波のように収縮する。文字どおり、悦びを担う筋肉です。この手引きでは、場所の見つけ方から、鍛え方、ゆるめ方、そしてセックスの最中の使い方までを、ぼかさずに説明します。タントラ・マッサージを報告する現代の市場でこの言葉が何を指し、何が謳われ、検討している女性が実際に何を買うことになるのか。検索エンジンは今や性器への接触を通常の構成要素として説明します。ですから範囲の確認は繊細な問いではなく、最初の問いです。含むのか、含まないのか、それとも部屋の中で決めるのか。官能的な触れ方と、それを支える構造その言葉が実際に何を指すのか。臨床的なマッサージとも、性的サービスとも、どこが違うのか。そして、事前に合意される範囲、部屋の非対称、誰がいつ終われるのかという同意の構造こそが、前置きではなく主題そのものである理由。彼に触れる ― 手と口で、長く、深く男性の快感は「強く、速く」だと思われがちです。けれど実際にいちばん効くのは、変化と、少しの予測できなさと、急がないこと。この手引きでは、手での愛撫、口での愛撫、長く続けるコツ、そしてふたりの相性の育て方までを、具体的に説明します。手引きふたりで急がない ― エッジングとペース急がないことは、我慢ではありません。高まりの手前で止まり、波をつくり、また上ってゆく。そうすることで、快感は長く、広く、深くなります。この手引きは、ふたりで行うペースの技術を、合図の決め方から順に説明します。手引きマッサージの地図 ― 十一の流儀と、ふたりの順番マッサージには、流儀があります。オイルで長くすべらせるスウェーディッシュ、垂直に押す指圧、ふたりでヨーガをするようなタイ古式、温めたココナッツオイルで包むヒロット、そして沈んで待つ筋膜リリース。この手引きは、それぞれの違いと、からだの部位ごとの手技、さらに六つの流儀と、疲れ・こり・眠り・不安のどれに何が効くのかの比較、そして、ゆるめることから始めて、ふたりの官能へと高めていく順番を、図とともに説明します。手引き
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週に二通。書いたもののなかから選んで、三篇と、一篇。売り込みはありません。