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Cinema 月明かりの映画館

慕情のアンソロジー3

Lust Stories 3

2026映画インド

465作品の星図のなかで見る

ストーリー

結末まで書いています。

アンソロジー第3弾。監督4人はいずれも初参加。第1作のラーディカー・アープテーが、互いの夫を誘惑し合おうとする妻の一人として復帰する。

四人の監督による四つの短編。シリーズ第3作。

ヴィクラマディティヤ・モトワニ監督編。四十代の親友パドマ(ラーディカー・アープテー)とショナリ(コーンコナー・セーン・シャルマー)は、夫ヘーマント(ヴィジャイ・ヴァルマ)、デベンドゥ(アビシェーク・バナルジー)との性生活が途絶えている。夫婦交換を描く韓国ドラマに刺激されたショナリは、カンダラへの週末旅行で互いの夫を誘惑しようと持ちかける。デベンドゥとパドマはすぐに打ち解けるが、嫉妬したパドマに嘘を吹き込まれたショナリはヘーマントに近づけない。その夜、ヘーマントが転んでけがをし、ショナリは服を脱がせ合うパドマとデベンドゥを見つける。救急車の中で、パドマとヘーマントは互いを取り戻し、体を重ねる。夫を部屋に残したショナリが無人のホールでひとり踊っていると、ホテルの支配人デイヴィッドが加わる。

キラン・ラオ監督編。ケーララ州からムンバイに出たネイリストのリサ(サナ・タンピ)は、ピザ配達員のカラン(グルファテ・ピルザダ)と関係を持つ。カランは配達を隠れみのに双子の兄弟アルジュンと麻薬を売り、大量の品をリサの部屋に隠す。金を取りに来たアルジュンがカランになりすますと、リサは話を合わせる。気づいていたし、隠し場所もとうに見つけていたのだ。札束を偽札とすり替えたリサは、自分の店を開く資金を手に姿を消す。ムンバイから逃げる道中、母のひと言で、アルジュンの裏切りがカランに知れる。

シャクン・バトラ監督編。交際三か月で結婚し、五年で別居したヴァルン(アリ・ファザル)とサイリー(ラーディカー・マダン)は、離婚成立まで六か月待つよう命じられる。会えば争い、争えば寝てしまう。セラピストのもとでようやく言葉を交わせるようになった二人は、最後の審理の日、手をつないで法廷に入っていく。友人として別れるために。

ヴィシャール・バルドワージ監督編。1987年のハイデラバード。保守的な女子大学でウルドゥー文学を教えるサイラ(アディティ・ラーオ・ハイダリー)は、ウルドゥー語でも官能は描けると学生たちに示そうと、自ら物語を書く。そのノートが消え、学生の両親が筆名で出版した『チュルブリ・ベーガム』はベストセラーになる。医師の夫バドル(シッダールト)にようやく打ち明けようとしたサイラは、夫がとうにその本を読み、そこから学んでいたことを知る。

主な出演

  • コーンコナー・セーン・シャルマーショナリ・ゴーシュ役

    パドマの親友。夫デベンドゥとの性生活が途絶え、カンダラでの夫婦交換の週末を思いつく。

    ショナリ・ゴーシュの物語

    ショナリは四十代。夫のデベンドゥは、寝室に来るよりパソコンの前にいるほうを選ぶ。夫婦交換を描く韓国ドラマに思いつきを得た彼女は、渋るパドマを説き伏せる。誕生祝いの旅行を装ってカンダラで週末を過ごし、互いの夫を誘惑しようというのだ。だが何ひとつ思いどおりに運ばない。嫉妬したパドマに嘘を吹き込まれ、ヘーマントのために整えた夜は、彼が部屋を出ていって終わる。親友ふたりは言い争い、一緒にハイになって仲直りする。その夜、ヘーマントがクラブで転んでけがをし、部屋に戻ったショナリは、服を脱がせ合うパドマとデベンドゥを見つける。彼女は夫を部屋に残し、誰もいないホールでひとり踊る。そこへホテルの支配人デイヴィッドが加わり、物語はそこで終わる。

  • ラーディカー・アープテーパドマ役

    ヘーマントの妻。ためらいながら計画に乗るが、嫉妬から親友の邪魔をしてしまう。

  • サナ・タンピリサ役

    ムンバイで働くケーララ州出身のネイリスト。双子のたくらみを見抜き、静かに自分の夢へ利用する。

    リサの物語

    リサはピザ配達員のカランにひと目で惹かれる。だがカランは彼女を隠れみのにしていた。はじめは麻薬を、やがて売り上げを、彼女の部屋に隠していたのだ。リサは浴室でその隠し場所を見つけ、カランに瓜二つの双子の兄弟がいることにも気づくが、何も言わない。カランになりすましたアルジュンが現れると、相手が誰かを知りながら体を重ねる。金の受け渡しが一週間延びたと耳にしたとき、好機が来る。札束を偽札とすり替え、ネイルサロンの仕事を辞め、ムンバイから姿を消す。最後に映る彼女は、街を遠く離れたホテルでくつろいでいる。その金は、自分の美容サロンを開くためのものだ。

  • アリ・ファザルヴァルン・アープテー役

    サイリーの夫。離婚までの六か月、妻を手放すことも、向き合って話すこともできずにいる。

  • ラーディカー・マダンサイリー・ヴァイディヤ役

    ヴァルンの妻。五年の結婚の末に別居し、離婚を待つあいだも彼と寝てしまう。

    サイリー・ヴァイディヤの物語

    サイリーは交際三か月でヴァルンと結婚し、五年後、夫婦生活がないことを理由に自ら離婚を申し立てる。判事は六か月の待機期間の免除を認めない。荷物を引き取りに元の部屋を訪ねた日、ふたりで買った絵をめぐる口論はベッドで終わり、その後も争うたびに同じことが繰り返されて、両家の親を困惑させる。セラピストの前で、ふたりは体を重ねることが残された唯一の会話になっていると気づく。そこでようやく言葉を交わしはじめる。義母に仕切られ続けた暮らしのこと。夫が見つけた新居さえ、彼の両親の部屋の一階上だったこと。互いをどれほど理解していなかったか。六か月後、彼女はヴァルンと手をつないで最後の審理に向かう。友人として別れるために。

  • アディティ・ラーオ・ハイダリーサイラ役

    1987年のハイデラバードでウルドゥー文学を教える女性。ひそかに書いた官能的な物語が筆名で大当たりする。

    サイラの物語

    サイラは夫のバドルを愛している。だがホメオパシーの医師である夫は、彼女の渇きに薬で応える。教え子たちが回し読みする扇情的な小説を、彼女は粗雑だと断じ、欲望も美しく書けるはずだと言う。証明してみせてと迫られ、理想化したバドルが天から降りてきて自分を抱く物語を書き、そのノートを学生たちに貸す。ノートは消え、傾いた出版社を救おうとした学生の両親が筆名で本にすると、街じゅうの男たちが買い求める。うろたえたサイラは続きを書くことを拒む。ようやく夫に打ち明けようとしたとき、彼女は知る。バドルがとうにその本を読み、そこから学んでいたことを。夫は、その作者に次の一冊を書いてほしいと願っている。

この作品が問いかけるもの

四つの物語に共通するのは、長い関係の中で欲望はどうなるのか、そして女性は自分の望みを口にできるのか、という問いだ。途絶えた夫婦生活をドラマ仕込みの計画で立て直そうとした親友たちは、かえって結婚の実像を突きつけられる。離婚を控えた夫婦にとって、最後まで続けられる会話は体を重ねることだけだった。ネイリストは、男たちが気づくはずがないと思っていたものを持ち去る。そして1987年のハイデラバードでは、ひとりの女性がひそかに書いた物語が、保守的な街の男たちにとって初めての性教育になる。読者の中には彼女の夫もいた。過去作より穏やかだとする評もあり、ザ・ヒンドゥー紙の評者は、かつての衝撃の代わりに感情の孤立という領域へ踏み込んだと書いた。女性が書くことを許されたとき、快楽は学べるものになるのか。作品はその問いを静かに残す。